パート2 講習を受けよう!
まずは講習を受けよう!
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私の場合は… 学科講習は東京のショップの中で受けました。PADIの場合、学科の内容が五つのパートに分かれており、各パートごとにビデオを見てからインストラクターが解説を加え、質問をうけた後で簡単なテストを受けるパターンの繰り返しでした。各パートごとにテストを受けて更に最後には修了試験(ファイナルエグザム)を受けて全てに合格しなければなりませんから結構ハードなスケジュールでした。(「合格しなければ!」と言っても心配はいりません。採点のあと、間違えた部分についてインストラクターから説明うけ、「理解した」という署名をすることで最終的には全員合格してしまいます。たぶん…。)私は当時やる気に燃えていたので、よせばいいのにしっかりとテキストを読み込んで予習してから講習に望んだのでした。そのおかげでビデオは居眠りでもテストはバッチリ。ファイナルエグザムを規定時間の半分で百問全問正解してパス(ちょっと意味のない自慢)、必死に問題と向き合う他の人を後目にインストラクターのお姉ちゃんとお茶を飲んで余裕を見せていたのを覚えています。 実技の講習はと言えばこれが結構ハプニング続きでした。まずは出発前に仕事がトラブッて電車に乗り遅れ、集合場所(東京のショップ)に時間通り行くことができず呆然。仕方なく車で現地(東伊豆の富戸にあるクラブハウス)に向かったところ今度は高速で事故渋滞に引っかかって大幅にタイムロス。結局クラブハウスに到着したのは夜中の零時半になってしまいました。翌日(もう当日だったけど)の講習に備えてみんな寝ているだろうとそっと入ってみると、なんのことはない、みなさんワインを飲みながら話しにふけっているではありませんか。願ったりかなったりの状況なので、すぐに仲間に加わってしまったのは言うまでもありません。 第一日目、ハプニングはまだつづきます。台風の接近で空は荒れ模様、天気は最悪で雨の降りしきるなか、プールでの実習を行いました。寒い西高プールで鍛えられてしまった私は大して感じませんでしたが、バディで組んだ人は寒さで震えが止まらなくなり、結構つらい講習だったようです。プールでは器材の取り扱いと水中での基本動作と器材呼吸に慣れるのが目的ですが、狭いプールの底での講習は息が詰まりそうで(実際器材での呼吸に慣れていないから苦しかった)早く広い海に出たいと強く感じたのを覚えています。夜になると、台風が近くに迫って更に風雨が強くなり、翌日の海洋実習を半分あきらめながら、また怒濤の宴会で過ごしてしまいました。 第二日目、思った通り富戸の海は大荒れでとてもダイビング講習どころの状況ではありませんでした。しかし、インストラクターは経験と勘?で風向きからして影響が少ないと思われる西伊豆の大瀬崎「おせざき」と読む)まで移動して講習を決行。これが吉とでてなかなか良いコンディションで講習を受けられました。大瀬崎は関東ダイバーのメッカとも言うべきポイントで、初潜りとしては十分すぎる環境で楽しむことができました。この夜の打ち上げが盛り上がったのは言うまでもありません。 第三日目、何とか台風の影響もおさまったので、予定通り富戸のビーチでの講習となりました。しかし、前日に海が荒れたおかげで海水の透明度が予想以上に悪く、更に水温も異常に低くて最悪のコンディションでした。前日の大瀬崎とはうって変わった暗く冷たい海は、これからダイバーになろうとする我々に試練を与えているようで、「この状況を乗り切った者はタフなダイバーになれるに違いない。」と自分に言い聞かせながらの受講でした。共に苦労した十人全員が無事認定され、めでたくCカード(Certification Cardダイバーとしての「認定カード」の略)を手にすることができたのでした。今思えば面白かったと言えますが…。
講習を受けるなら今のうち!
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