子どもを育てながら働く

第32回 『…大衝撃…』 

 やかな小春日和の11月の日曜日、1年ほど前から参加している小学校のソフトボールチームの練習にいそいそと出かけた夫です。その夫、昼過ぎに帰宅し、「突き指した〜」と腫れた左手の親指に湿布を貼っていました。左利きの夫はボールをキャッチする際に、迂闊にもグラブをはめていない左手を先に出してしまったという、情けない話です。

 翌日も痛みと腫れが残っていたので、たまたま会社が休みだった夫は病院に行きました。昼前に携帯にメールが入り見てみると「骨折してた」という文字に大衝撃を受けたのでした。昼休みに電話を入れてみると、親指の第二関節の先の骨が欠けてしまったらしく、とりあえず、固定している状態でした。打ち所が悪かったと言えますが、2日後に保育園のソフトボール仲間も同じような怪我をしたので、そうとも言い切れないところがあります。

 この想定外の事件により、霞家の生活リズムは一変してしまいました。親指を固定している状態なので、左手を通常通りに使えないため、夫の生活能力が大幅に低下してしまいました。更に着替えるのにも一苦労、子ども達の支度が終わっても、まだ着替え終わらず、箸も使えず、フォークで食事をするという、子ども達よりも「おこちゃま」な有様です。そんな夫を頼りにするのも気の毒なので、普段よりも多少は家事に励む私ですが、夫にしてみると歯がゆい状態らしく、不自由な手で手出ししてくる、いつもとさほど変わらない霞家の風景です。

 れはさておき、一番変わったのは毎晩の晩酌が欠かせない夫が飲酒を取りやめていることです。毎晩、350ml缶を4本、油断すると6本くらいは飲んでしまうという夫ですが、背に腹は代えられないようです。(毎晩、これだけ飲まれるので、ここ1年以上はビールは却下され、単価の安い発泡酒に格下げです。どうせ、酔ってしまえばわからないみたいだし・・・。それでも、結構な酒代になるものです。)この飲酒取りやめというのが実は曲者です。今まではアルコール分さえあれば、簡単なつまみがあればOKだったのですが、アルコール分がないので、そういう訳にはいきません。子ども達はパンやコーンフレークの夕食でもOKなのですが、夫はそういう類は好まないので、ご飯を炊いてお茶漬けやら、焼きそば作ったりやらの夕食となるのでした。(晩ご飯が軽いことには変わりはないが・・・)

 更にアルコールが入ると、眠くなる夫なのですが、この飲酒取りやめにより、眠気が起こりにくくなり、夜更かしに拍車がかかっています。テレビっ子の夫なので、テレビを見ているのはもちろんのこと、ゲームボーイにもはまり、「奥が深い」等、言いながら一喜一憂しているのでした。おかげで、その分、朝起きるのが遅くなるのに、支度が素早くできないという、ドツボにはまっているのでした。

 また、夫はアルコールの代わりに「カルシウムを取らなければ」と、鬼のように牛乳を飲み始めました。ここの所、寒くなってきたので、1週間に1〜2リットル程度の消費だった牛乳が、6本も消費されてしまいました。アルコールに比べれば安いものですが、想定外の出費です。

 うして、迂闊な怪我によって、大衝撃を受けた霞家でした。怪我から約1週間が経過し、骨は付きつつあり、快方に向かっているので、一安心です。今年は春には私も怪我をしたので、来年は怪我のないよう、過ごしたいと思います。

 それでは、また。

 追伸、左手の親指だけの固定なので、家のオートマの車の運転は夫ができるので、保育園の送りは夫のままです。ちょっと胸をなでおろしています。

 二伸、その後、診察時に軽いランニングOKの許可が出たのに味を占め、更に飲酒について聞くと、「飲んだら痛くなるかも」と言われたにも拘わらず、どっちでもいいような雰囲気で禁止されなかったからと、早速飲んでいました。そして「ちょっと、疼くんだけど、ほら、しもやけの時に血行が良くなって、疼くのと一緒。」としゃあしゃあとした顔で答えていたのでした。



あこのひとこと暴露

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