子どもを育てながら働く

第31回 『保育園の送り迎え』 

 存じの通り、霞家では保育園に子どもを預けて働いています。保育園の場合は親の勤務に合わせて預けているので、親が送り迎えをしなければなりません。幼稚園の場合は幼稚園の時間に合わせて通っているので、自宅近くに来る送迎バスに乗せればよいのですが。たかが、送り迎えとはいえ、子どもが絡んでくるので、なかなか大人のペースではいかないものです。現在、次女と三女が職場の近くにある保育園に通っています。同じ区内とはいえ、自宅からは少し離れているので、子どもを連れて通勤することになります。

 現在の自宅に引っ越しをする前は職場の近くに住んでいたので、当時は私が長女と次女を連れて保育園経由で通勤をしていました。引っ越しをした後も、自転車に2人の子どもを乗せて通勤をしていました。

 ころが、半年余りが過ぎてから、三女を妊娠したことで事態が変わりました。それは、自転車に乗らなくなったからです。妊娠中も自転車に子どもを乗せて走っている人はいるのですが、私は用心のために自転車に乗るのをやめました。自転車を使わないとバスと徒歩で行くことになりますが、まもなく5歳の長女はまだしも、ようやく歩き出した1歳6ヶ月の次女を連れて歩くのは至難の業でした。最寄りのバス停まで大人の足で5分少々ですが、2人の子どもを連れては15分以上かかり、長い時には10分くらいバスを待ち、バスを降りてから保育園まで10分くらい歩き・・・と、自転車ならゆっくり走っても15分程度の道のりを40分以上かかるのです。通常でもハードであるのに体調不良の妊婦の身、朝は起きられないは、次女にだっこはせがまれるわ・・・でした。見るに見かねた車通勤の夫が朝はフレックスタイムを使って母娘を保育園まで送り届けることになりました。(一応、通り道だし、何と言っても原因の半分は夫にもあるわけですから。)

 帰りは時間は気にせずにゆっくりと帰れば良かったのですが、真冬の寒くて暗い道を次女は歩きたがらず、仕事のやりくりがついてフレックスタイムの時間のつじつまが合うときには、帰りも夫に拾ってもらっていました。そうでない時はバス停でバスとタクシーを待っていて早く来た方で帰っていました。冬の間は寒かったこともあり、タクシーで帰った方が多かったような気がします。タクシーだと、ワンメーター+1〜2目盛りだったとは言え、ちょっとバブリーでした。会社から交通費としてバスの定期代(月9000円程度)が支給されていたので、大出費にはなりませんでしたが・・・。そして、ようやく産休に入り、暖かで明るい時間にゆっくりと送り迎えができるようになってからは徒歩とバスが復活、次女も2歳になり、歩くのも大丈夫になりました。

 女を出産後に復職した後は、半年余りの間は上の2人は保育園、三女は保育ママさんの所と、2カ所に預けることになりました。朝から一人で2カ所を回るのは厳しいので、私は保育ママさん、夫は保育園に連れて行くと分担することになりました。帰りは育児時間を取っていて4時半で仕事が終わる私が保育ママさんのところの三女を引き取ってから、上の二人を保育園から引き取るというパターンでした。

 三女が4ヶ月くらいになってからは、おんぶができるようになったので、自転車が復活しました。(行きに保育園に連れて行く係は夫のまま)自転車で帰る時は、三女がおんぶされていて、長女は自転車の後ろの椅子、次女は前の椅子に乗っていて、1台の自転車に4人乗っているという状態です。子どもの汚れ物、ちょっと買い物などして、荷物が多いときもあります。この物凄い状態を「上海雑技団」と私と夫は呼んでいました。保育園から自宅に帰る途中、私の職場の人が最寄りの駅に向かう道を横切らなければらならず、うっかり、帰宅途中の職場の人に遭遇して「上海雑技団」状態を目撃されてしまうのは、余りにも怪しいので、信号待ちの時は交差点の角にあるローソンの物陰で待ち、極力遭遇しないようにしていたのでした。

 して、長女が小学校に入学と同時に三女は次女の保育園に入園し、預け先が1カ所になりました。しかし、朝、保育園に連れて行くのは夫の係のままで、私は自転車で職場に直行しています。以前は夫は7時過ぎには出発していたのですが、1年半近く朝の8時近くに家を出て保育園に寄っていくという生活を送っていたためか、一家揃って元のペースには戻れなくなってしまいました。夫が朝早く出たからと言って、帰りが早くなることもないので、改善されることなく、現在に至っています。また、私が会社に直行することにより、通常の勤務開始時間から15〜30分ほど早く仕事を始めることができます。以前にも書きましたが、私の職場もフレックスタイムを導入しているので、この15〜30分の細切れの時間の貯金も、子どもを病院に連れて行くとか、学校や学童の行事で早く帰りたい時などに大いに役立つのです。

 帰りは私が自転車に2人を乗せて帰っています。2人併せて、約30kgの負荷がかかっていてちょっとハードですが、自転車に乗せてしまえば、とりあえず、自転車をこぐ私のペースで帰ることができます。さらに最近、近くの川のほとりに遊歩道が整備されたおかげで、職場の人たちがわたる橋の下をくぐってしまうため、職場の人たちに遭遇することもなくなったし、車の通りもなく、信号もなく、快適です。

 かし、雨降りの日は自転車という訳にはいきません。頻度的には高くないので、タクシーでささっと帰ってしまいたい所です。三女はずーっと車や自転車で保育園に通っているためか、歩くのが嫌いで、タクシー派なのですが、次女はバス派です。最寄りのバス停に行く道すがら、いつも2人でもめています。先日の大雨の日のことです。その前の2回ほどタクシーだったため、「2回もタクシーだったから、今度はバスの番だよ。」と次女が言い張りました。その時は雨も小降りになっていたこともあり、三女を説得して、バスに乗って帰りました。ところが、バスを降りた途端、滝のような大雨が降り出しました。傘は差しているものの、家に辿り着くまでの間に服も靴の中もずぶぬれ状態になってしまいました。この経験で次女も人の忠告に耳を傾ける様になるのではないかと期待をしています。

 三女が卒園するまで、あと3年5ヶ月余り、まだまだ色々なドラマが繰り広げられることでしょう。

 それでは、また。


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