子どもを育てながら働く

第27回 『保育参観の巻』 
 校に授業参観があるように、保育園にも保育参観というものがあります。読んで字のごとく、保育の様子を参観するという行事です。娘たちの通う保育園でも、年に2回くらい、保育参観というものが企画されます。保育参観があるからと言って特別なことはないので、「各家庭の都合の良いときにいつでも参観してください。」との保育園からの申し出により原則としていつでも参観が可能です。

数年前ですが、「保育参観の日程を設定してもなかなか都合のつかない方もいるので、今年は日程を設定しませんので、いつでも見に来てください。」という年がありました。しかしながら、その年の保育参観者は少なかったようです。都合の良い日に・・・と言われると、気合いを入れて都合をつけて参観をしようという根性がわかないのが、働く親というものなのです。その年の私の場合は、午後から予防接種と歯科検診に行くために、休暇を取った日に参観しました。当時は半日休暇という制度がなく、1日休暇だったので、午前中に時間を取ることができました。今なら、午後しか休まないので、参観するチャンスがなかったかもしれません。それに懲りたのか、それ以降は毎年参観日程が設定されるようになりました。娘たちの通う保育園では保育参観は1日だけでなく、3日連続で設定されます。複数回設定することで、都合をつけやすくする配慮からだと思いますが、1日だけだと参観者が多すぎてじっくりと見られないからかもしれないと私は思っています。(保育園内は決して広くないので・・・)

 た、娘たちの保育園の保育参観の特色の一つに給食試食というものがあります。材料や調理法には気を使っている保育園の給食を試食できることは意義のあることです。試食なので、ご飯やおかずなどは、すべて1口ずつですが・・・。お味は、子どもの味覚を育てるため、素材の味がよくわかるよう、薄味です。家の味付けも薄味系ですが、とてもかないません。子どもが0歳の時は離乳食の試食もありました。ドロドロの流動食系でお粥まで食べました。貴重な経験です。

 て、具体的な参観内容ですが、乳児クラス(0,1,2歳児)と幼児クラス(3,4,5歳児)とでは、大きく異なります。幼児クラスでは親もクラスに入って子ども達と一緒に遊んだりするので、「保育参観」というより、「保育参加」という感じです。今年は、お父さん先生、お母さん先生として、一緒に公園に遊びに行き、悪者になり子ども達と戦ったり(もちろん、子ども達の勝利です)、クッキー作りをするのを見たり(こちらは親が手を出しすぎると困るので見ているだけ)という内容でした。私はもちろん、クッキーの日に参観しました。この日は人気が高く13人中、10人の家庭から参観がありました。両親揃っての家庭もありました。(今回は夫は出張で行かれずでした。)

 方、乳児クラスは子ども達の前に姿を見せることができません。何故なら、子どもが自分の親の姿を見つけてしまうと親の方に走ってしまうし、参観が終わって親が帰る時に親から離れられなくなってしまうからです。他の保育園で乳児クラスで親と一緒に過ごすところがあるのですが、親が帰る時は、それはそれは大変らしいです。(立ち直りは比較的早いらしいですが)そういう訳で、乳児クラスの参観はとても怪しい参観です。窓には目隠し用の紙が貼られていて、丸や星などの小さな穴が開いていて、そこから覗き見るようになっています。子ども達が室内に居る時は外から、外で遊んでいる時は室内から見ています。反対側から見ると、穴から目玉だけが見えて、ちょっと不気味です。子ども達も普段とは違う気配を感じる様で、穴の方にやってきて覗き返すので、慌てて身をかわしてみたり・・・と、スリル満点です。今回は次女の方とハシゴだったので、合間合間で三女の様子を見に行っていました。たまたま見た時に「おかわり」とみそ汁のお代わりをしているところだったので、さすが食い意地の張った三女だと思ってしまいました。

 事の都合をつけて休みを取って保育参観をするのは大変なことです。連絡ノートやお便りなどで、保育園での様子を知らせてくれますが、実際の保育の様子を参観することで得られるものが多いものです。みなさんもそういう機会があるようでしたら、大いに活かしてください。ちなみに、小学校の授業参観も平日の午前中にも拘わらず、お父さんの参観も多くなりました。(長女が1年生の時は夫1人でした。)昔に比べると、子どもに関わるようになった父親が増えてきたのでしょう。

 それでは、また。  


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