ハワイ旅行記・第2日目


11月11日(土):ハワイ時間

 プルルル、プルルル・・・・
 電話の音がした。
 ベッドから起きて時計を見ると、8時を少しまわったところだった。
「ヤバイ、8時過ぎてるぞ!」
 女性陣との待ち合わせは、8時に1Fのロビーという約束だったのだ。そう、大遅刻である。
 急いでシャワーを浴びて、昨日の晩にABCストアで買った朝食をと出した。そうめんと日本そばのセットである恐る恐る食べてみた。
「うん・・・。少し麺が伸びてるみたいだけど、とりあえず普通かな?」
 日本のコンビニで売っているのと殆ど変わらない味だった(ような気がした)。
 8時40分に下に降りると、女性陣はカンカンである。
「もう!こんなに遅刻したんだから、お昼ご飯奢りだからね!」
「えぇ〜・・・。安く済ませてね」
 なんとも情けない男達である。
 まずは、ダイヤモンド・ヘッドへ向うため、バスに乗った。バスは日本のものと違い、降りる時に押すボタンが無い。
「このバスボタンが無いね。どうやって降りるのかな?」
「この紐を引っ張るんじゃない?」
「そうかなぁ?でも、それ以外にこの紐の使いみちは無さそうだもんねぇ。」
 そう、バスの窓際の最後部から先端にかけて、ロープのような紐がめぐらされていた。しかし、本当にそのロープを引けば良いのかは分からなかった。
 が、そんな不安もすぐに解消した。誰かがが紐を引いた時(もちろん降りる人)、「NEXT STOP」の表示が点灯したのだ。
バスを降りてほんの少し登ったところ。
SSGが着ているのは前夜に買ったアロハ

 いよいよ目的地に着いた。バス停からダイヤモンド・ヘッドの公園の入り口まで約10分くらい。結構長かった。しかし、その道中で珍しいサボテンを発見。
花の大きさは直径にして約15〜18cmくらい。
なんて言う名前なんだろう?
普通、サボテンの花というのはキレイというイメージがあるけれど、そのサボテンの花は結構グロテスクだったのだ。


 公園に入るのに、入場料は$1。日本だと半券をもらうところなのだが、ここでは手の甲にニコちゃんマークのスタンプを押すだけ。確かに、半券だと後で捨ててしまうことが多い。
手の甲に押された入場のスタンプ。
 それもちゃんとごみ箱にならいいのだが、公園内にポイ捨てする輩もいるかもしれない。この方法は、資源の節約と環境美化の一石二鳥なのだから、日本も見習えばいいのにと思う。

 公園の中の電線に、バスケットボールのようなものがくっついていた。
「あの電線に付いてるの、何だろう?」
「う〜ん、鳥避けかなぁ」
「違うよ、あれじゃあ効果無さそうじゃん」
「じゃあ、電線が風で揺れないための重りとか?」
「そんなに重いなら、その重さで電線が切れちゃうんじゃない?」
「うーん、なんだろう??」
というわけで、何のために付いているかは不明。
電線に付いているボールのようなもの。
写真には写っていないが、SSGが指差す方向にも付いている。

 さて、公園の中は広い(なにしろ元火山の噴火口なのだから)が、1本道があるだけ。基本的にそこから出て散策することはできない。と言うより、散策する気になれない。というのも、道以外は草や低い木が生えていて、獣道さえ無い状態なのだ。もしそこを歩く気になったとしても、道を外れることは禁止されているので、できないのであるが・・・。
 道なりに進んでいくと、舗装された道が土に変わり、幅も狭く、そして坂も急になっていった。ちょっとした登山(高尾山より楽という程度)をしているような錯覚に捕らわれる。見上げると、目的の頂上はかなり上に見える。1人、パンプスを履いてきたRieちゃんは、しんどそうである。
展望台からの眺め。
このような場所が全部で2〜3ヶ所ある。
 どんどん山道を上がっていくと、道の左側が開けている所があった。
「わぁ、きれい!」
 と、女性陣の誰かが叫んだ。
 そこには、第二次世界大戦の時に使われた大砲の台座が残っており、展望台の役目も果たしていたのである。結構上の方に位置しているため、広大な景色が眺められた。

トンネルの闇の中。フラッシュを焚いてもこの程度。
 更に進んでいくと、トンネルのようなものが見えた。
「何だよ、これ。真っ暗じゃん!」
「誰か懐中電灯持ってる?」
「持ってない」
「手探りで進むしかないのかー・・・・」
 暗闇の中、恐る恐る歩いていくと、急に前に人の気配がした。降りて来た人である。対向者も懐中電灯を持っていなければ、ぶつかるまで相手の存在が分からないほどの闇なのだ。

 真っ暗闇のトンネルや階段を3個所ほど通り抜け、やっと頂上に辿り着いた。
 余談であるが、ダイヤモンドヘッドは正式名をレアヒと言う。マグロ(アヒ)の額(レ)に似ているからだそうだ。そしてダイヤモンドヘッドの名の由来は、岩石の中の輝く方解石の結晶を、ダイヤの原石と見間違えたところからそう呼ばれるようになった。
 さて、頂上は非常に狭い。そして砲台の残骸が残っているだけで、何も整備されていない展望台だ。しかし、眺めは大変素晴らしい!!海岸線から、遠くに見える町並みまで展望できるのだ。
「ねぇ、明日結婚式を挙げる教会ってあそこかなぁ?」 kuniちゃんが指差す方を見ると、海岸の近くに赤い屋根の教会(らしき建物)が見えた。
分かりにくいが、海辺の茶色い屋根が教会と思われた。
が、後になって挙式したのは別の所だったという話も出た。
真偽は不明。
「方角的にあの辺のはずだから、きっとあれだよ」
「そうかー。あそこで式を挙げるんだね」
 頂上は風が結構強かったけれど、天気はいいし暖かいし、強い風が好きな自分としては、最高の気分!でダイヤモンドヘッドの頂上を堪能することができた。
遠くに見えるのはワイキキの町並み。
僕らが泊まったホテルも見えるかな?
「そろそろ降りようか」
 そうこうしているうちに、次の目的地に向うべく下山の時間になった。










 次に向ったのは、ハナウマ・ベイである。しかし、ダイヤモンドヘッドから直接行くとは思っていなかった僕とenoちゃんは、水着を持っていない。
「俺、海パン持ってないよ」
「俺も持って無い・・・・。いいや、このまま泳ごっと。少しだけなら帰る迄には乾くだろうし」
と言って、Enoちゃんは海に向かっていった。
 1人残された僕は、皆の荷物番をすることにした。
ハナウマ湾に降りる手前でパチリ荷物番をしながら読書にいそしむSSG

 泳ぎに行ってた連中が帰ってきた。
「どうだった?」
「やっぱり水は冷たかったな。でも、魚が沢山泳いでたよ。あの魚、マヒマヒかなぁ?」
「ははは、そうかも!」
 1日目にも書いたが、マヒマヒというのはハワイの魚で、レストランのメニューに良くお目見えする。でも実物を見たことはないので、皆で「どんな魚だろう?」と噂していたのである。
 そろそろ昼食ということになり、僕とkuniちゃん、そしてukiukiの3人で売店まで買いに行った。売店の店員さんは女性2人で、1人は日本語が分かる人、もう1人はまるでダメ、という人だった。 「Four chiliburger and three hot dog prease」
 と、片言の英語で注文した。
 少し待って、日本語のできる方の店員さんが品物ヲ持ってきてくれたのだが、チリバーガーが1つ足りないので待っているように、ということだった。言われた通り待っていると、日本語の話せない方の店員さんが早口に何か話し掛けてきた。多分、「何してるの?」と言っているのだろう。
「チリバーガーを待っている」と言いたかったのだが、とっさに英語にならない。
「ウ〜、ウ〜、ウエイ、ウエイ・・・・I waiting chiliburger」
と、なんとか言う事ができた。しかし、あとでよくよく考えたら、本当は”We are waiting for a chiliburger.”が正しいのだろう、多分・・・。日本に帰ったら英会話学校にでも行こうか、と真剣に考えた一コマであった。
 さて、昼食も無事(?)済んで、しばらくしてからホテルに戻ることになった。次の目的地に行く前に、シャワーを浴びるためである。
 ハナウマの砂浜は、バス停からは結構低い位置にある。前にも書いたと思うが、砂浜では飲酒及び喫煙は禁止されている。しかし、バス停のある広場では喫煙可能なので、着替える必要のない自分は先に上に上がって一服することにした。
「ああ、きれいな景色を見ながらの一服はサイコー!」
とボケーっとしながら煙草を吸い、トイレに入った。
 トイレから出てくるともう皆は上に上がって来ていて、現地の人と話しをしていた。僕はみんなの側に近づいていった。
「あのね、ここからホテルまで1人$5で車に乗せてくれるらしいんだけど、どうする?」
「うーん、まあいいんじゃない?」
 確かにバスはどれだけ乗っても(回数ではなく、距離)$1なので、それに比べたら高いのだが、時間的な事を考えると仕方がない。僕らは7人で1台のタクシーに乗ることにした。
タクシーの後部に押し込まれたAnegoとRieちゃん
 タクシーに乗るとラジオがかかっていて、なにやらイタリア風のオペラが聞こえる。「これは一体何だ??」と思って耳を傾けても、車は高速道路を走っているし、窓が開いているので雑音でラジオの音は良く聞こえない。
 ところが、しばらくすると聞き覚えのあるメロディーが騒音に紛れて聞こえてきた。それはオペラの間奏曲の部分で、「カヴァレリア・ルスティカーナ」だったのだ。皆、口々に「カヴァレリア・ルスティカーナだね」と言った。やはり気になっていたのだ。
 ホテルに着いて、シャワーを浴びてまたロビーに集合。またまたバスで、今度はアラモアナ・ショッピングセンターへ向った。
 アラモアナ・ショッピングセンターは、以前は2階建てだったらしいが、最近3階になったそうだ。
 バス停は、ショッピングセンターの真前にある。降りて建物に向うが、僕らが辿り着いたのはメインの出入り口ではないらしい。というより、出入り口が沢山ありすぎて、メインの出入り口なんてあるのだろうか?と感じられるほどだ。
バスから降り、ショッピングセンターに入るところ。
「全員で行動すると大変だから、分かれることにしよう。7時にここに集合でいいね?」
 ということで、僕はenoちゃんと2人でショッピングセンターをまわることにした。
 とにかく中は広い!バス停であれだけ沢山人が降りたのに、中はガラガラなのだ。ラッシュアワーよろしくの日本のデパートとは全くもって比べ物にならない。その閑散(?)とした感じに返って恐怖を覚えながら、僕らはまず喫茶店を探した。
 喫茶店や休憩する所は多分沢山あったのだと思うが、僕らはの中の喫茶室に入った。カウンターでコーヒーを注文した。すると、店員にテーブルに座れと言われた。
「ここ、セルフサービスじゃないんだ」
「うん。ってことは、チップが必要になるね」
 チップの有無は、ファーストフードのようなセルフサービスの場合は無く、そうでない場合は必要と考えればいいのだ。
 お茶を飲みながら話しをしていると、
「あのさ、明日の結婚式で着るYシャツを買いたいんだ。」とEnoちゃんが言い出した。
「いいけど、その前にトイレに行きたいな。デカい方なんだけど。」
ということで僕らは店を出て、まずトイレを探すことにした。
見つけたトイレに入ってびっくり!すごくきれいで広い!僕らの感覚では「え?ここトイレ?」と言いたくなる程だ。感動したEnoちゃんは、記念にパチリ。
トイレの中。黄色い立て札には「すべり易いので注意」の文字。
その立て札の奥に個室がある。
 さて、いよいよ広いショッピングセンター内にいくつかあるであろう、紳士服売り場を探してうろうろし、ようやく見つけた。1時間ほど掛かってボルドーっぽい色(ワインカラー?)のYシャツと、茶色いネクタイを購入。
「今何時?」
「6時半くらい」
「じゃあ後30分だね」
 僕らはそれからウインドーショッピングを楽しむことにした。これだけ広い敷地なのだ。真剣に何かを見ようと思ったら2時間では少なすぎる。次に来る機会があれば、丸1日いてもいいくらいだ。
 そろそろ待ち合わせの時間が近づいてきたので、待ち合わせの場所に向った。途中、中心にある広場では、バンドがビートルズの曲を演奏していた。
 待ち合わせの場所に着くと、まだ何人か居ないメンバーがいた。聞くと、近くで買い物をしているということなので、一服しながら待つ。
 全員が揃って、さあ食事。行ったのは、前日にツーリストで教えてもらった、祝日は休みと言われた店。アラモアナショッピングセンターの中にあり、ハワイの料理を食べさせてくれるとのこと。
 ハワイの料理というのはどういうものか良く分からなかったのだけれど、簡単に言い表すとしたら”パイナップル味”である。サラダのドレッシングもパイナップル味だし、スペアリブの味付けもパイナップル。なので甘さが全面にでてくるが、甘味料ではなく自然の甘さなので、個人的には全然問題なしであった。

 さて、食後は更にショッピングセンターで買い物をするグループと、一足先にホテルの方に戻るグループに分かれた。自分はホテルチーム。とは言っても夜遅く間で賑わっている街なので、ホテルの近くをブラブラして、お土産などを買ってからホテルに戻った。

 さあ!いよいよ明日は結婚式だ!



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