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APDって?


 聴覚処理障害(Auditory Processing Disorders, APD)とは、“聴力の低下はみられないにも関わらず、ことばを処理する段階での障害”です。簡単に言うと、“聞こえているけれども、分からない”というものです。

 私達がことばを聞き取る場合、耳から入ってきたことばは、外耳、中耳、内耳と処理が行われます。これらの段階では、音の大きさや高さなどの基本情報の処理が行われます。その後、いくつかの中継点を経て、脳の聴覚野(ことばを聞き取る脳の場所)へ運ばれます。脳の聴覚野での処理が行われて初めて、そのことばが何であるかを知ることができます。聴覚処理障害は、内耳以降の、ことばを処理する段階での障害と考えられています。内耳までの機能は正常な場合が多いので、聴力は正常とされています。

 もう少し具体的に考えてみましょう。近くで犬が“ワンワン”と吠えているのが聞こえるとします。聴覚処理障害の人の場合、この音を聞き取ることができます。しかし、その聞こえている音が、何の音であるか分かりません。猫なのか、鳥なのか・・・。または、お母さんが子どもに話している場面を考えてみましょう。お母さんは、「今日の夕飯は、オムライスにしようね」と言いました。聴覚処理障害のある子どもは、お母さんが何かを話しているのが聞こえます。しかし、何と言っているのか分かりません。知能は正常なので、お母さんが料理しているのをじっと観察します。その過程を見て、“オムライスを作っているんだ”と分かります。

 このように、聴覚処理障害の場合、重症度やタイプによっても症状は異なりますが、環境音や言語音など、様々な音を聞き取ることが困難です。

  (以上 小渕千絵先生HPより)



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