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Sunny Yoshitomi
顎の役目

 母音のための舌の位置は顎(下顎)の位置に等しいと言われます。それは、舌が顎の上にあるためです。ですから、顎は間接的に調音器官の役目をします。
 母音を示すチャートは舌の位置で表記されるのが一般的です。しかし、舌の上下や前後の位置によって作られる音は舌そのものだけでは正確には作り出せません。舌は顎に乗っている状態なので、顎が舌の動きを助けているからこをそれが可能なのです。そして、それは母音にとってのみ重要なのではなく、子音にとっても重要な役目を果たします。子音が作られるのは舌のダイナミックな動きがあるためで、そのためには十分な口腔のスペースが必要となります。それは、舌の運動を快活にするのみならず音響効果を高めます。顎の動く支点「間接突起(かんせつとっき)」は頭蓋と凹凸に組み合って顔の前面で開閉します。 さらに、下顎は唇と頬に覆われているので下顎が下がると口が開くことになります。ですから、平常時の顎の状態は発音と音響に直接関係することになります。英語を話すことは、唇、舌、顎の明瞭な動きが必要となります。 ここで、その音声器官をより良くするための効果的な練習方法を一つ教えましょう。
  1.「あ」を発音する位の口を開けます。
  2.1の状態でカ行を言って下さい。
  3.1の状態でタ行を言って下さい。
  4.1の状態でWa-wi-wu-we-woと発音します。
   このとき、 「唇を少しつぼめる > 開く」の運動を明瞭に発音してください。

 英語は子音を明瞭に発音しなければなりません。そのためには、常に調音器官である舌や唇の動きを良くしなければなりません。また、音響を良くするためにも口腔の十分なスペースが必要になります。英語のための顎・舌・唇のトレーンングがこの1〜4の練習で全て出来ます