
PART2
女心
足を骨折した女の子の階段の上り下りは私のおんぶやだっこです。
「先生お願いします。」
「じゃあ今日はだっこにするか。」
と抱きかかえると
「きゃあぁぁ。やめて。おろして。」
「いい子にしてなさい。」
階段を上り切るまで大騒ぎ。
教室の前まで行っておろすと
「ありがとうございました。」
と頭をいつも下げるのです。
女心2
朝教室へ行くと女の子が私を見つけて走ってきました。
「先生、どう?何か気がつかない?」
とくるりと1回転。
「あっ髪の毛切ったんだね。」
「うん。休みに切ったんだ。」
「似合っているよ。かわいいよ。」
と私。
するとニコッとして
「やあだ。スケベ。」
男心
「先生。俺のお姉ちゃん美人だよ。」
「へえ。何歳なの?」
「19歳だけど。」
「そう!よろしく言っておいてね!」
「ダメだよ。お姉ちゃん彼氏いるもん。」
「そうか。残念だな。」
「でもね。俺、前の彼氏の方が気に入ってたんだ。
だってキャッチボールとかしてくれたんだもん。」
弟の心境は複雑なのです。
くるしい〜
授業中によく話す男の子。
私が一言話すとすべてに反応しないと気がすまないようです。
あまりにも話すので
「5分間黙っていなさい。」
と注意をしました。
すると時計とにらめっこ。
授業中見せたことがないほどの真剣な顔で時計を凝視しています。
そして待望の5分が経つと
「ハーハーハー」
と大きく息をして
「あー苦しかった!」
そしてすぐにペラペラペラ。
うまいこと言うなぁ
社会の時間の時のことです。
子供から質問がありました。
「先生、なんで緩やかな斜面だと水はけがよくて日当たりがいいんですか?」
「前が低くなっていると後ろまで陽があたるでしょ。
それに陽のあたる時間も長くなるんだよ。」
と黒板に絵を描きながら説明をしました。
でも子供達にはピンときません。
すると男の子
「それって靴を洗って斜めに干すのと同じなんだ!」
その一言でみんな納得。