PART14(99/3/23)


ちょっと早まったかな

「先生、ももちゃん(ももえ先生のこと)が結婚しちゃってさびしい?。」
机で仕事をしていると女の子が話しかけてきました。
「ちょっとね。」
といい加減に返事をすると
「先生、ももちゃんと結婚すればよかったのに。」
と残念そうに言うのです。
「でも、年もずいぶん違うし先生には子供もいるんだよ。」
「そうかあ。」
女の子はいろいろなことを考えているのです。


床屋

私が散髪をした翌日。
顔を見たとたんはっとした表情で
「びっくりした〜。」
まったく失礼な!

その後子供達が集まってきて
私の頭をなでて
「スポーツ刈りの子の頭より気持ちいい。」
とみんなでジョリジョリ。

ハッピーバースディ

「今日、ももえ先生誕生日だからみんなでハッピーバースディ歌ってあげなよ。」
「えっ本当。今行っていいの?」
「給食終わったから、はやくしないと教室から出て行っちゃうよ。」
と私が言い終わるやいなや給食の片づけも早々にクラス全員脱兎のごとく出ていきました。
こういうときだけは行動が素早いのです。
戻ってきた子に
「どうだった?」
ときくと
「うん。ハナたらしてた。」

だれのせい?

6年のまとめで歴史人物クロスワードパズルをやっていました。
江戸時代までは1学期に学習したのですっかり忘れています。
「あれ、紫式部って枕草紙がつくったんだっけ」
「ナカノ大江戸オオジだったっけ。」
おいおい
君たちに歴史を教えたのはだれだ〜!

みんな100点

歴史人物クロスワードでみんな頭を抱えています。
「あっ、答えが書いてある!」
問題のプリントの一番下には答えが上下逆に小さく書いてあります。
その声でみんなプリントを一斉に逆さまにしました。
「なんだナカノオオエノオオジかあ。」
「あっそうだった。思い出した。」
しばらく鉛筆の書く音だけが教室に響きました。
男の子鉛筆をバシッと置いて一言。
「お〜し社会のテスト久々の100点だ!」

だんご3兄弟

放送委員に
「お昼の放送でだんご3兄弟かけてよ。」
と頼んだところいつもは一言二言憎まれ口を言う子供が快く
「いいよ。」
の返事
お昼の放送が始まり曲紹介のアナウンスがありました。
「今日は中島先生のお願いでだんご3兄弟をおおくりします。」

こっち見ないで!

休み時間に子供達とキムチを漬けていました。
アミの塩辛を見て
「うわ〜!先生、
  みんなで私を見ているよ!」


PART13(99/2/23)


女心

「身体計測だから体育着に着替えなさい。」
最近の身体計測は体育着のままやるのです。
ただし、女の子は体重が男の子に知られることをいやがるのか男女別で行います。
男の子は身長が気になるのですが、女の子は体重が気になるようです。

「先生、体育着忘れちゃった。どうしよう。」
「しょうがないね。そのままでいいよ。だけど、ちょっと重くなっちゃうぞ。」
計測の時には、隣のクラスの体育着をきていました。

保健室で体重計に並び名簿順に計測します。
後ろの方で順番を待っていた女の子
「みんな意外に体重あるんだね。よかったぁ。」
とホッとした表情

少しでも軽くしようという女の子
自分の番がきて体重計の前で
「そうだ!メガねとらなくちゃ!」

お持ち帰り

’ハンバーガーなどのファーストフードがすっかり定着した’と教科書に出てくると
早速おしゃべりな子供たちが話し始めました。
「ハンバーガー屋に書いてあるスマイル0円っていったいなんなの?」
「スマイルくださいってたのむとニコッって笑ってくれるんじゃないの。」
「スマイル5個とかって頼んでいいのかな。」
「俺はお持ち帰りがいいな。」
「お姉さんもつけてだろ!」


バレンタインデー 

ゆとりの時間を利用して卒業制作の花台を作っていました。
女の子たちがなれない手つきでドライバーを使っています。
私が行くと女の子が話しかけてきました。
「先生、違うグループの男の子たちが手伝ってくれたんだよ。
いつもはね全然手伝ってくれない子なのに。」
「へえ、やさしいじゃん。」
「違うの。今度の日曜日バレンタインデーでしょ。」
「バレンタインデーが近いと男の子優しくなるんだよね。」

色気より食い気

「チョコレートもらったら男の子はホワイトデーに3倍返しなんだよ。」
冗談でそんなことを話しました。
放課後
「先生、本当に3倍返しなの?」
と目をきらきらさせながら女の子が話しかけてきました。
「そうだったらいいよね。」
と答えるに私に耳もかさず
「500円だったら1500円か。」
とぶつぶつ。
「先生!ラーメンだったら3杯だね!」


PART12(99/1/26)


誰のせい?

「ねえ○○ちゃん。何でそんなになっちゃったの?」
私の顔を見るとふざけて悪口ばかり言っている子に言いました。
「5年生の頃はもっと可愛かったのに。」
すると隣にいた女の子。
「先生のクラスになったからでしょ!」

かく

「ほら、頭ばっかかいていないで、はやく書いちゃいなさい。」
ボーとしている子に注意をしました。
すると、おしゃべりな男の子
「そのうちいびきかいたりして!」

髪の毛

授業が終わり、机の上を片づけてクラブ活動へ行く準備をしていました。
「エッチ!」
突然の大きな声に驚き顔を上げると運動系のクラブの子が着替えを始めていました。
「先生ってやらしい!」
「だから髪の毛のびるのはやいんだよ。」
早々に退散しました。

あら不思議

「もう2学期も終わりだから机の中を整理しておきなさい。」
次の日、整理整頓が苦手な男の子
手提げバッグを3つも持ってきました。
机の中からプリントが出てくる、出てくる。
それを無造作に手提げにぎゅうぎゅうと詰め込んでいます。
2つ目のバッグがいっぱいになったとき隣の席の女の子が見かねて手伝いを始めました。
プリントを1枚ずつ丁寧に折ってバッグにしまうとA4サイズの小さなバッグにみんな入ってしまいました。

大都会

クラスの子供何人かをつれて渋谷に行ったときのことです。
武蔵村山と大違いの都会の様子にみんなキョロキョロ。
「人がせかせか歩いているよね。」
「プリクラがその辺にあるんだね。」
「立川がいっぱいあるみたい。」
 *立川 JR中央線の立川駅 武蔵村山の子はデパートや映画は立川を利用します。