2007年3月18日 仙台空港アクセス鉄道開業日訪問
2007年3月18日に仙台空港アクセス鉄道が開業しました。
初日に乗ることに意味があると思い、伊丹経由で出かけました。

羽田から大阪経由で仙台に行くアホがいる、という記録にすぎませんが
楽しんでご覧下さい。

写真と文 千葉晃

▲JA8981スピカ号 B777-200
 懐かしい、この機体、まだ3−3−3の9アブレスト時代の2002年4月、羽田から函館まで乗ったことがあります。後ろに富士山見えます。TFKさんのケータリング、食事積み込んでいますね。
▲34Rからテイクオフ
 ライトターンでクライム、東京湾のど真ん中、ちょうど磯子あたりが見えています。
私は両親が宮城県人で小学5年まで仙台で育った。
毎日河北新報をネットで読んでいる。ここ2年くらい実家には帰っていなかったが、仙台空港アクセス鉄道ができるというので、とても気になっていた。
 ただ仙台まで新幹線で帰るのは非常にばかげているのでおもしろみもない。ただしアクセス鉄道を往復するのも、宮脇俊三的に言えばあまりこのましいことではない。どうしても、仙台空港に降りてから直接鉄道に乗りたいと思った。
▲横浜 本牧、根岸、磯子
▲「江ノ島が見えてきた〜オレの家も近い」
 サザンの歌でこんな歌詞があります。
 いくつか案がある。まずは神戸空港に行ったことがないので、神戸経由で仙台まで行くこと。ただし、
神戸空港の路線が朝と夜に固まっていて限られた時間のなかであまり効率がよくない。
しょうがないので伊丹経由で調べてみたら、案外
接続がよい。羽田が8時半発のJL1507(日本航空)、そして仙台行きのJC2205(JALエクスプレス)が安全に乗り継げると思った。
▲相模川(馬入川)の河口付近です。
▲国府津、小田原上空
 なんとJALカードで知らないうちに2万マイルくらいたまっていて、タダで行けた。あとでしまった、と思ったのは、全区間の往復ができるのだから札幌沖縄間を往復すればよいと思った。残念。  3月18日朝早く起きた。中央線で神田、神田から京浜東北で浜松町までいく。私は必ず浜松町でチェックインをしてチケットをもらうようにしている。モノレール、ほとんど止まらないが3年に一度程度はやはり止まる。その際のリスクをヘッジするためである。
▲富士山です。
▲Cu系の雲、出てきました。
 少し早めに到着。本日のシップは777ー300。34Rを北に向けて飛び立つ。いつもながらライトターン。
ここでおそらく、東京デパーチャー126.0と交信しているのだろう。そのままどんどんクライムして、たぶん横須賀の田浦(TAURA)を通過しているのだと思う。また江ノ島が右側に見える。陸繋砂州。ホワイトバランスを気にしながら何枚か撮影する。 
次に、小田原が右窓に見え、続いて富士山も見えてきた。
今日は大変きれいだ。ただ、暖冬の影響か、周辺や伊那谷のスノウカバレッジも少ないようだ。
▲飯田線あたりの谷
▲愛知県です 幡豆郡あたりでしょうか 豊橋とかあの辺りです。
 私は全47都道府県と、北海道の全部の支庁に行ったことがあるが、山口県は広島に近い岩国だけとなっている。したがってやはり下関に行ってみなくてはならないと常日頃考えています。 また京都も京都だけで、舞鶴や福井の敦賀などの
若狭湾沿岸に行ったことがない。もう一つ、この飛行機でよく飛ぶ、愛知県の設楽郡あたりもワンダーランドとなっている。いつも上からばかりで申し訳ない。
▲知多半島と三河湾
 地図そのまんま
▲セントレア
 東京の人が一番縁がない空港。セントレアアプローチ、119.17MHz(ワンワンナイナー デシマル ワンセブン)。覚えてしまいました。
 さて、渥美半島上空を飛んでいる。地図帳の形と全く一緒だ。そしてセントレアが見えてきた。
 伊勢湾を飛んでいたら、帝国書院の地図帳で三角州の事例となっている、香良洲町の三角州が見えてきた。
私はもうひとつ、扇状地のモデルである中央高釈迦堂PAのところも、モーターパラグライダーあたりに乗せてもらって写真をとりたいと考えている。
 紀伊半島に入ると雲中になった。
▲三重県津市香良洲町の三角州
 帝国書院さんの地図帳、そのまんま。
▲09:49に伊丹に着陸しました。
 伊丹は勿論32Lにランディング。先月も来たのでもう慣れてしまいました。
▲DHC-8、ダッシュ400。
 この3月に脚が出なくなって胴体着陸しました。私はキャプテンは英雄だと思っていますが、何故か全日空さんはプライバシーを変に気にして一切名前出さなくなりました。最初は出ていましたが。このダッシュ400は大館能代行きになりましたが、天候調査になっていました。
▲仙台行きMD-81
 大阪仙台便にずっと乗ってみたかった。やっとこの日が来ました。機体はJA8297。生まれてはじめてボーディングします。
▲伊丹 16番ゲートから乗ります。
 搭乗率は4割程度と非常に少ないです。
観光の団体さんがいらっしゃいました。

 MD-81、久しぶりに搭乗します。シートの間隔、ちょっと狭いナー、という気がしました。いつも747とかが多いですからしょうがないですね。
▲エアボーン
私は今まで150回以上搭乗していますが、こんなに上手なパイロットは、はじめてです。伊丹をテイクオフして立体的な弧を描くようにしてレフトターンしながらクライムしていくんです。本当に感激しました。上昇率も軽いから半端じゃないです。いつもワイドボディー機にばかり乗っているのでまるで、ランサーエボリューションのような挙動です。
▲大津の南側を通過
 これはどこだかわかりません。
▲岐阜の輪中地域を通過
 安八町でしたっけ。現地研究で行ったことがあります。懐かしい。
▲積雲の雲列を岐阜県上空で見ました ▲川根路でしょうか
▲静岡県あたり ▲南アルプスだと思います
▲山梨県上空
 伊丹仙台便はおそらくKCC(キロ チャーリー チャーリー 名古屋VORTAC)からダイレクトto熊谷ではないかと思います。
▲八ヶ岳
 ヤツが左の窓から見えました。とってもきれい。積雪ないですね。
▲右窓から富士山
 背の高いCAさんが私に、「後席結構空いてますよ」と言ってくださったので、右席に移動。ちょっと撮影させてもらいます。
▲遠目に横田のランウェイはっきりと見えました
 家内に11:50頃多分家の近く通る、と伊丹でメールしました。ばっちり予想があたって愉快です。
▲北関東を通過しています
 ここでもCu系のクラウドがぽこぽこ浮いています。
▲渡瀬遊水池が右側の窓から見えます
いわゆる谷中湖ですね。ハートの形をしています。
▲おそらく日光
 大谷川の谷だと思います。
▲那須のあたりでしょうか。
 熊谷から仙台にダイレクトで結んでいると思います。
▲左席
 クラウドが出てきました。
 この便のキャプテン、相当にこだわって運転しています。仙台空港、北寄りの風が強まっているので、揺れるかもしれない、というアナウンスがありました。
 確かに仙台空港のRWYは09-27と本当に東西方向です。北よりの風が強まると横風成分が出てきますね。阿武隈川の河口付近から一旦太平洋に出ました。弧を描くようにレフトターンして、ILSに会合しています。私の経験ですと、SDJ/RJSS仙台空港にアプローチする場合は、洋上にかなり出て、ILSに会合するパターンが考えられますが、なるべく時間を短縮したいという意図からか、常に陸地が見えるところでレフトターンしていました。
▲福島市内を左側に見ます

ちょうど羽田の16Lに着陸するようなかたちで、直前までILSの電波を受信していような感じでした。空港のRWY左から見えるんですもの。
 無事SDJにランディング。すごい上手。それもかなり強烈なリバーサがかかりました。まるで石垣空港なみ。
 もっとすごいのは、仙台空港のタキシーウェイに穴ぼこ開いているんです。「なんでここでブレーキ踏むんだろう?」と思ったら、穴ぼこ通過するためだったんです。キャプテン、穴の位置まで知っているのです。こんな細かい演出をしているキャプテン、すごすぎます!誰なの?
 誘導路の穴ぼこの位置まで把握しているなんて素晴らしいです。
▲12:20頃に仙台空港に到着しました。
 久しぶりです。ここで、なんと赤社さんから憎い演出。仙台空港アクセス鉄道のタダ券もらいました。ありがとうございます。
▲電車、初日ということですごい遅れています。
 13時頃の電車、結局15分くらい遅れました。仙台の人、折り返しの電車にそのままいるんです。以前、河北新報の報道で、泉中央駅でそのまんま乗っている人いる、というのを見ましたが、モラル的にどうかと思います。東京生活長いですから。名取で東北本線の電車、先走り、後走りで駆け引きあったようです。私はそのままの電車で、後走りになりました。
▲やっと仙台駅に到着しました。
 仙台駅で立ち食いソバ、食べました。ここまで朝から我慢できます。私は飛行機に乗ったりするのがすごい好きです。好きなこと、すなわち趣味のためにメシを抜けます。3食抜け、と言われたら自信がありませんが、2食は抜けますので、これが好きなことがやれる証拠だと思います。
 総括!(←これは団塊世代の学生運動盛んだった人の言葉です:前職の職場の課長が教えてくれました)。
 好きなことがあるかないかは、メシが抜けるか抜けないかに関わっている。本当に好きなことだったら、メシ抜いてもへっちゃら。それだけ集中しているし、命かけているんです!
▲1332発の1853Mに仙台駅から乗る
 立ち食い、急いで食べて飛び乗ります。すぐに発車。本日開業の東北福祉大学駅に降り立つことが今日の目標。
 あとで聞いたことですが、JR東さんは、この辺の宅地開発もしたいらしい。東北福祉大学から駅の開業資金出してもらって、宅地開発!独占企業はすごいもんです。まあ、現在の社長さんは仙台出身で東北大閥だから情報がたくさんあってしょうがないですネ。
 1342、定時に東北福祉大学に到着。
 写真は次の電車、829Mの山形行きです。
▲東北福祉大学駅舎です。 ▲佐々木投手、大魔神さんがいました。
 私はあまり興味がありません。
▲駅舎はこんな感じ モダンです 今風の設計  ▲1854M
 に乗りました。東北福祉大学14:22発です。
▲市電保存館
 北仙台で下車して、久しぶり仙台市営地下鉄に乗りました。終点の富沢まで行って、市電保存間の連絡用マイクロバスに乗せてもらって保存館に行きました。
 
▲とにかく懐かしい
 拙宅の母方祖母の配偶者はおもしろい。母方祖母の妹さん、祖父の弟さんと結婚されています。その祖父の弟さん(故人)はこの市電の運転手さんをされていたので、思い出します。
▲市電の車内です
 仙台では12月31日の夜に「お年取り(仙台弁ではオドシトリ なんかモンゴル語のようです)」という、親戚一同集まって皆さんで飲む習慣がありました。私は昭和54年、1979年に参加しました。とっても懐かしいです。もう30年くらいやっていません。
▲運転台です
 私は仙台で生まれたので、このへんは私のテリトリーなので図々しく歩けます。仙台の人は、仙台で勝負しようとする傾向にあります。東京に来ると疲れてしまう、という意見もあります。是非東京に来てみてください!
▲仙台駅前、十字屋付近の写真
がありました。とっても懐かしいです。市電廃止させちゃったの、よくないなー。地下鉄なんかより富山みたいにLRTにして残せばよかったのに。情報量圧倒的に不足していると言わざるをえません。
▲なんと北仙台行き
のサボがありました。私は昭和46年生まれなので、北仙台線には乗車したことはないのですが、北仙台、という文字を見ただけで身震いがします!
▲市電保存館
 の送迎バスです。富沢駅との間を往復しています。キャラバン/ホーミーでおじいさんが運転しています。仙台弁で話しかけました。私の母語は仙台弁です。不自然な仙台弁だ、との批判もありますが、やはり仙台弁なんです。私は実は中途半端な方言話者で、標準語は後から習得しました!
▲8時20分頃@仙台駅
 のはやてに乗って東京に戻りました。長い一日でした。このはやて、最初は満席でした。でも3日くらい前になんと指定席に空席が出ていました。
 私の両親が住む、そして私、千葉晃が生まれ育った宮城県仙台市、これからも大事にしていきたいです。ありがとう、仙台。 

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