フッ素の摂取量の増加について

中国の魏賛道教授はずいぶん以前からフッ素の多源摂取を憂慮した一人である(多源摂取は同教授の造語)。自然界からのフッ素暴露だけでなく薬品、製品としてのフッ化物摂取が多くなった為だ。日本で水道水フッ素添加の動きがあるのに対し、一方ではアメリカでも、東南アジアでもフッ化物の蔓延が問題となっている。例えばシンガポールでは1957年、0.7ppmでフッ素添加を開始、1996年のBagramianの調査論文によると80%近くが歯牙フッ素症にかかっている。(水道水のフッ素化とう蝕予防問題の特別報告:20008月;貴州人民出版社 魏賛道ら共著)

アメリカでも長期の水道水フッ素添加で予想を上回る斑状歯が出現し、フッ素入り歯磨きを使い、フッ素塗布を行い、フッ素錠を処方し、フッ素入りの塩を使い、フッ素洗口をし、といった結果、水道水のフッ素低濃度地区でも多くの斑状歯を見るに至った。現在では、フッ化物を積極的に取り入れた地域では、生活習慣(フッ素を取り入れている、いない)、食生活の違い(海産物を多く取る、お茶をよく飲むなど)、衛生文化も違うなかで、一体、国民一人ひとりがどれ位のフッ素の摂取しているのか が わからなくなってきている。

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