啄木文学散歩・神奈川の啄木歌碑

神奈川県秦野市の石川啄木歌碑の拓本を作成

 
秦野市
にも啄木歌碑があります。この歌碑については、啄木碑研究家の第一人者の著書である、浅沼秀政著『全国の啄木文学碑』にも掲載もれとなっていますが、昭和39年に建立されたもので、詳しくは拙著『啄木の肖像』に紹介してあります。

 このたび
湘南啄木短歌会のメンバーが拓本家の窪島義文先生のご指導を頂きながら、この歌碑の拓本採りに挑戦致しましたので写真で紹介致します


(写真をクリックしてご覧下さい)

佐藤勝の拓本作品 軸装は窪島義文先生

碑面に和紙を被せて霧吹きで噴霧

小のタンポ(拓墨を滲ませて使用する道具)で、
丁寧に、優しく、優しく文字の周辺を叩きました。

大のタンポでも同じように優しく、優しく叩きました。

叩くというよりも 愛しい碑面を撫でる
ようにして約30分くらい、やがて碑面の
文字がくっきりと浮かび上がりました。

窪島先生の慣れた手つきに見ほれながら、
一枚の拓本に約1時間かかりました。

あたたかき飯を
子に盛り
古飯に湯を
かけたまふ
母の白髪

(啄木歌稿ノートの作品)

 
歌碑の概要

所在地=秦野市富士見町 1 本町中学校
設置 =昭和39
形態 =碑面、最大高 60センチ/最大幅 135センチ/厚さ 40センチ
台座 =なし


上記の「神奈川の啄木歌碑」については、佐藤勝著『啄木の肖像』(武蔵野書房)に詳しく紹介しております。
啄木「幻の卒業記念写真」
湘南啄木文庫所蔵

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