リサの走りを助手席から見たブライアンは相当な表情を

していた。それを見てリサは

「どうしたの?そんなに怖かった?」

「まあな、突っ込みが凄かったからさ」

「そう?オンナは度胸が肝だからよ」

「でもありゃ凄すぎだろ!あと、リサちゃんは昔FF乗った事

あるん?アンダー強いFFであんな風に見事に曲がっていっ

て、しかもこいつ癖があって、とってもピーキーだから独特な

乗り味なんだぜ、それをものの見事に…」

「昔はブライアン君と同じホンダシビックに乗ってたわ。型式は

EF型で、あれは確かS@ね。あの頃は無我夢中に練習しまく

って、とっても楽しかったわ。今はもう売っちゃったけど。RX−7

は今までの車に比べればかなり難しいから苦戦してるわ」

「セブンはピーキーだからな、君のはFDのグレードがタイプRZだ

っけ?」

「そう、新しいほうのじゃないやつね。その頃のセブンはツインター

ボで、ウチのも確かそうだよ」

「この辺でセブン乗りってあんまり知り合いいないからな、あ、でも

奴らがいたな…」

「誰、奴らって?」

「ああ、スリーセブントリオってチームがあるんだ。そいつらだよ。

ワンメイクのチームで、3人しかいないんだ。ユニット色が強いことで

有名で、そのリーダーとやらが凄くてねえ。実際にやったことないけ

ど、ドリフトといい、ありゃ凄すぎだぜ」

「へえ、会ってみたい!」

「今度交流戦申し込んだから、その時にいろいろと聞けば?」

「そうね、いつ?」

「あと一週間先だな、人気で中々申し込めないからな」

「じゃあその日まで楽しみね」

「お、俺の家だ!」

「ウチ今日もう帰るね」

「おっと、もう帰っちまうのかい?」

「ダメなの?今日は疲れたから家でゆっくりしたいの。WRCのビデオ

も買ったから早く見たいし」

「そうか、ちょっと話すことがあってな。まあ用事があるんならしょうが

ないな」

「話?長くなるの?」

「まあいいや今度で。じゃあな」

「それじゃあ、明日また!じゃあね!」

リサはシビックから降り、彼の家に置いておいたセブンに乗って帰っていった。

「おっと、明日の飯買ってねえや、買いに行くか」

ブライアンは朝ごはんを買うのを忘れたのか、行き着けのコンビ二に

行った。そこでおにぎり・しゃけと、家で飲むビール、タバコを買った。

ブライアンが車に戻ろうとすると、偶然ある女性にあった。彼女はハチ

ロク、いやハチゴーに乗っている、86POWERSの一員みたいだ。

「あのー、これリサって人に渡してくれませんか?」

「ああ、いいけど」

「すみません」

用件が済むと、彼女はさっさと帰っていってしまった。

(なんだこりゃ?ちょっと位ばれないから開けてみるか…)

ブライアンはこっそりとその封筒を開けてみた。だが、それを見たブライ

アンは驚いた!

「なんだ?挑戦状?{4月×日、午前0時、八重洲駐車場}だって?」

これは明らかにブライアンには挑戦状にしか見えなかった。しかし、何故

挑戦状なんか?そして、その下を見てみると、

{あなたにこのバトルでどちらが素晴らしいか決着を付ける}

なんだこりゃ?とブライアンも思わずびっくり!どうやらリサに恨み?を抱

えているようなきがしてならない、そんな書き方だった。

(こいつなんなんだ?訳分からねーぜ!)

ブライアンはとりあえず中身をしまい、明日リサにこれを渡す事にした。


リサに恨みがあるのか?それとも…?第九部に続く!

第八部、謎の挑戦状