運営者 この間、来年からNHKに記者職で入る女の子と話してたら、「くの一」がなんだかわからないって言うんですよ。
だからね、「女」という漢字を分解すると「く」と「ノ」と「一」でしょ。それで女の忍者のことをそう言ったんだよと、解説してやるわけですよ。
だけど彼女は、英語も中国語も一応話せるわけですね。そういう世の中になっちゃってるんです。
飯坂 じゃあサスケっていうのは?
運営者 サスケというのは、体育競技の名前ではなくて、お酒の名前でもなくて、柴田連三郎という作家がいて、その人が書いた『真田十勇士』という作品の中に出てくる忍者の名前でね。
でもその前に講談本で立川文庫というのがあって、そこに登場していた。もともとは「真田三勇士」だったらしい。立川文庫というのは、今治の回船問屋の女将が、上方から来た講釈師と駆け落ちして、そこで出版しはじめたものですよ。
・・・なんてことを言っても分かんないんだろうなあ。
さらに言うなら、それがまあ、講談社につながっていくわけで、その講談社が出版界を牛耳っているわけで、日本の出版文化ってのは猿飛佐助の世界なんですよ。
・・・これでまあ、何へぇくらい行きますかね。
飯坂 ああいうのが番組になっちゃうんだからなー。
運営者 そうそう、それで思ったことがあるんですけどね
クイズ番組で、1時間あったとしても、その中でクイズは5問くらいしか出ないわけですよ。それで「スーパーひとし君」とか、「ボッシュート」とかやってるわけでしょう。
飯坂 昔だったら、「クイズダービー」とか、「ベルトクイズQ&Q」とか、「アップダウンクイズ」とか、「クイズグランプリ」とか。30分の間でずいぶん出題してましたよね。素人が一攫千金というのが売りでしたから。
運営者 それが今絶滅してるから。クイズよりもゲーム的な要素の方が多くなっているということが現実としてありますね。
ゲーム的要素をつけ加えて、タレントのリアクションの面白さを見せて、タレントが悩んでいるのを見せてそこに感情移入をさせて、無理矢理視聴者を引っ張っているわけです。
飯坂 バラエティー・クイズですか。
運営者 ところが、「トリビアの泉」というのはどういう番組かというと、見たことがないのにこんなこと言ってるのもおかしな話ですが、答えが先に出てくる番組なんですよ。
つまり、クイズ番組というのは答えが出て初めてカタルシスがあって、それが1時間の間に5回ぐらいしかないわけです。しかも無理矢理作った問題で、「へぇー」というカタルシスもないかもしれない。それがわからないままに引っ張られて番組を見せられることに視聴者は飽きてるんでしょうね。そこのニーズにヒットしたんだと思いますよ。
飯坂 でも、ひとつのトリビアを言うのに、上の句と下の句があって、その間に3秒ぐらい間があるよ。「○○○は・・・○○○である」という感じで。
運営者 そんなの屁のカッパですよ。10分もひとつの問題で引っ張られて、つまらないオチしかつけられないクイズ番組を見せられるよりは。
飯坂 じゃあいいよ、わかったよ。録画したのがあるから見せようか。
運営者 見た~い。やったあ、「トリビアの泉」初めて見れるなぁ。
飯坂 くだらないなあ(笑)。
この話は2003年の話で古くなっているかも知れないし、そもそも酒飲み話だし・・・