わたしだって、民主党が都市型改革政党だった90年代は民主党に投票していたわけですよ。そのころ田中派支配だった自民党は、芸のないバラマキ政策を続けていたわけで。
しかし2000年以降、小泉首相が「自民党をぶっ壊す」と言って、実効性には疑問の声もあるけど、実際多くの分野に改革のメスが入れられてきました。小沢民主党は07年夏の参院選の選挙戦術として、そうした改革によって不当利得を削られつつある勢力すべてと手を結び、空手形を切りまくって味方につけました。農協・郵政・地方の土建業・中小企業・公務員・・・・彼らにエサをまく手法はまさに「田中派型ばらまき政治」。民主党は守旧派に成り下がったのです。まあ、自民党も変わったということなんですけどね。
しかし、ここに疑問があります。10年の期間を経て、政党の主義主張がこのように入れ替わるという事実を果たしてどう受け止めるべきなのか。政党はこんなに自由に変節する存在なのか。それとも経済や競争、財政、所得再分配に関する政策は、政党の本義から遠いので、入れ替え自由なのか? そうは思えませんけどねぇ。
もしわたしがこのどちらかの党員であれば、「これでいいのか?」と疑問を感じずにはいられないと思いますね。