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ソニーのネットワーク戦略 1. 麻倉怜士 2000.5.3
ソニーでネットワークのことが、声高に語られるようになったのは、そんなに旧い話ではない。むしろ最近のことといっていい。ところが、ソニーは変身が速い。次に狙いを定めるのは「ネットワークでつなぐ」ことであると目標を決めたら、驚くほどの速いスピードで、自らを「ネットワーク・エンタープライズ」に変えつつある。 世界的にデジタル家電が話題になり、AV製品やパソコンのネットワーク化が叫ばれているが、いまやその構想を具体的なイメージを持って雄弁に語れるのは、世界広しといえどもソニーが随一ではないか。 中でも私の問題意識にあったのは、共通化、平準化がすすむデジタル化の中にあって、ソニー的なものづくりがどのように変わっていくのか、また、変わらないのか。デジタル・ネットワークという新しい環境の中で、どのようなものづくり、サービス開発、プラットフォーム開発を行うのかということだった。それは例えば、こういうことである。 −−なぜソニーは最近になって、熱心に「つなぐ」を叫び出したのか? 取材に当たって私は現場の動きを伝えることに、こだわった。ソニーの話題は最高のマスコミマターであり、出井伸之社長を初めとする首脳部の声は良く伝えられているが、実際にものづくりを行い、ソフトウェアを開発している現場の発想、仕事はなかなか表に出てこない。しかし、ソニーの強さを本当に支えているのは彼らの発想であり、技術力であり、企画力だ。それはデジタル・ネットワークの技術展開、商品展開でも当てはまることだろう。 ソニーは、いまあらゆる分野に手を染め、貪欲なまでに自身の勢力を拡大しようとしているように見えるが、その<思い>は比較的、単純である。それは、この3月に2000年度経営方針の出井社長の発言に端的に現れている。
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