カイシャの中には、大きく分けて3つの生態系が働いています。それぞれを『Independent科』、『ヤドカリ科』、そしてみなさんよくご存じの『パラサイト科』と呼びます。
第一番目のグループである『Independent科』に属する、『Independent系カイシャ族』は、自分自身の目で、状況を把握して、自分の頭で判断して、状況変化にあったスピードのあるビジネス行動を行います。そのビジネス行動に対する責任をキチンと自覚して、コンティンジェンシープランを用意しており、いざという時には的確な対応を行い、自分でその責任を果たすことのできるカイシャ族です。
『頭を使う、先を見る、時代を変える』といったことが大好きです。私の所属しているドヨドヨな職場環境は、『パラサイト系カイシャ族』異常大量発生による生態系バランスの破壊のせいか、どうも、『Independent系カイシャ族』の生息に適していないようです。
たまに、全社的な会議に出席しますと、『Independent系カイシャ族』の存在を確認できます。私の属しているカイシャ組織全体の中でも、ほんの一握りの人達のようです。この人たちの全社に占める構成比率の大きさが組織としての評価になっているようです。構成比率の多い組織ほどビジネスに向いた組織といえるでしょう。
『Independent系カイシャ族』構成比率が大きいカイシャほど、世間からは「よいカイシャ」と評され「株価が高い」わけです。カイシャ経営陣は、『Independent系カイシャ族』構成比率をあげるため、つまり、少しでも多くの優秀な人材を得ようと血眼になっています。入社試験の面接官や、ヘッドハンター等が真っ先に目をつけるのが、この優秀な『Independent系カイシャ族』です。
『Independent系カイシャ族』のビジネス行動の原動力として、『ビジネスでの自己実現』、『カイシャ利益増大への貢献』という熱いミッションがマインドの根底にあります。この情熱のもとに、『カイシャ族成長ホルモン』の分泌が活発になり、ついには『カイシャ族脳内麻薬(カイシャ族ドーパミン)』が分泌されるのです。
『カイシャ族脳内麻薬(カイシャ族ドーパミン)』の分泌により、効率的なビジネス行動を取り易い、思考回路になり、更に生産性が高いビジネス行動のステージの生態系へと進化していくのです。『カイシャ族成長ホルモン』の正常な分泌が阻害されると、下のステージの生態系に変態していきます。『カイシャ族成長ホルモン』や、『カイシャ族脳内麻薬(カイシャ族ドーパミン)』の分泌が急檄に昂進すると、『ワーカホリック』になり、基礎体力以上にビジネス活動に没頭し能力以上の活動をし続けるという生態系として非常に危険な行動となりますのでご注意くださいませ。