変数は、数値を代入したり、代入した数値を可変させて、計算などの処理を行わせるための
保管場所です。
● 変数には、名前を割り当てる必要があります。
・1〜32個の英数字の組み合わせです。
・大文字、小文字の区別はありません。 (同じとみなされます) ・ラベルの文字列に、スペースや記号を入れることはできません。
( ! # $ % & ~ | @ [ ] . _ ←これらの記号は許されるようですが、お勧めできません。)
・BASCOM-AVRが使用している、命令語などの予約文字列は使用できません。
(予約語のリストは、BASCOM Reserved Wordsを参照して下さい)
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(変数の書式例) |
等号 [=] の右側の数値または計算結果が、
左側の変数に代入されます。
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A = 2
D2 = 3.45 |
' 定数を代入 ' |
B = C
Abc = Xyz |
' 他の変数の値を代入 ' |
C = A + 2
Hour = C * D2 |
' 他の変数や、演算子を組み合わせて代入 ' |
X = Sin(D) |
' 関数を呼び出して得られた結果を代入 |
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AND = 8 |
' ANDが予約語であるため無効です |
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● また、収める内容によって、型式を決めておく必要があります。 (DIM命令文を参照)
型 式 |
使用
メモリー |
扱える数値の範囲 |
備 考 |
Bit |
1/8 byte |
0 or 1 |
0または1だけを保持 |
Byte |
1 byte |
0 〜 255 |
符号無 8ビットの整数型 |
Word |
2 byte |
0 〜 65535 |
符号無 16ビットの整数型 |
Integer |
2 byte |
-32,768 〜 +32,767 |
符号付 16ビットの整数型 |
Dword |
4 byte |
0 〜 4,294,967,295 |
符号無 32ビットの整数型 |
Long |
4 byte |
-2,147,483,648 〜 2,147,483,647 |
符号付 32ビットの整数型 |
Single |
4 byte |
1.5×10の-45乗 〜 3.4×10の38乗 |
符号付 32ビット 浮動小数点型 |
Double |
8 byte |
5.0×10の-324乗 〜 1.7×10の308乗 |
符号付 64ビット 浮動小数点型 |
String |
Max
254byte |
1文字1バイトの文字列。
10文字の文字列は、終了コード00を付けて11バイト必要。
($BIGSTRINGS命令により、最大65535バイトまで使用可能) |
● 文字変数
・変数には、数値以外に文字も代入できます。
・必要な文字数を指定して、変数を宣言します。 (アスタリスク・マーク[ * ]を使用)
・文字列は、ダブルクォーテーションマーク[ " ]で囲い、代入します。
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(例) |
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Dim S As String * 11 |
' 変数 S を文字型で11文字分用意。 |
S = "Hello world" |
' 変数 S に文字を代入。 |
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・特殊文字を代入する場合は、{コード}を使用します。 (コードは3桁で表現)
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(例) |
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Dim S As String * 11 |
' 変数 S を文字型で11文字分用意。 |
S = "Hello{010}world" |
' 文字コード010 (LF) を文字間に入れます。 |
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● 配列
・配列は、同じ型式の変数を必要な個数分まとめて用意し、1つの名前と添え字により
識別します。
・BASCOM-AVRでは、1次元配列のみ使用可能です。 (多次元配列は使用できません) ・添え字は、変数名の後にカッコで囲い記載します。
・添え字は、1から始まり最大値は65535です。 (デフォルトで、0は使用できません)
CONFIG BASE命令で、(0)を使えるように変更できます。
・添え字に変数を使用することもできます。 (Byte、Word、Integer、Long 型を使用)
・配列を用意するには、必要個数をカッコ内に記載し宣言します。
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(例) |
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Dim H(5) As Byte |
' H(1) H(2) H(3) H(4) H(5) 5個の変数をByte型で用意。 |
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● 接頭語
・変数に10進表記以外の数値を代入する場合は、接頭語を付けます。
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(下記の例は、すべて同じ数値です) |
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a = 10 |
'10進表記 |
a = &H0A |
'16進表記 |
a = &B00001010 (0000_1010)も可 |
' 2進表記 |
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● 浮動小数点
・浮動小数点については、説明が長くなるので、専門書等を参考にして下さい。
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