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模造記憶-新潮文庫
模造記憶


不屈の蛙 The Indefatigable Frog / フィリップKディック 訳:浅倉久志 のあらすじ
初出 Fantastic Story magazine(1953.7) 原稿到着1953 短編 第43作

ハーディー教授は、ゼノンの蛙は、けっして井戸から出ることはできない、と講義していた。

しかし、そこに反論する学生がいた。彼によると、論理学のグロート教授は、
あろう事か、偉大なるゼノンは誤っていると、学生達に教えているそうだ。

ハーディー教授は、グロート教授の所へ行った。

しかし、グロート教授は、ゼノンの論を全く理解していないのだ。
蛙は外に出られる、などと馬鹿な事を言っている。

馬鹿者め!

そこで、ハーディー教授は、ゼノンの正しさを科学的に実証するために、"蛙の間"を作った。

それは、入口と出口からなるチューブである。

そこに蛙を入れる。入口側からガスの熱が、伝わってくるので、蛙は出口へと進む。
しかし、このチューブには力場がかかっており、半分進むと、蛙の大きさは半分になるのだ。

出口に近づくにつれ、蛙の大きさはどんどん小さくなるので、蛙は何時までたっても、
出口には辿り着けない。ゼノンはやはり正しかったのだ。

しかし、蛙は途中で見えなくなってしまった!何かが起きたに違いない。
ハーディー教授とグロート教授は、チューブの中を調べにいった。

しかし調査中、突然、ハーディー教授は、チューブを飛び出て、ガチャンとドアを閉めた。
「蛙くん。ジャンプしてみな」

取り残されたグロート教授の床が、熱くなって来た。
ハーディー教授が、ガスを点けたのだ。グロート教授は出口へと急ぐ。

しかし、辿りつくはずの出口は、行けども行けども、着かない。

ハーディー教授は、学生達相手に、ゼノンの正しさを力説していた。
そして、誤った説を信じた哀れなグロート教授の無様さを。

わはは、正しいのは私だ。ゼノンだ!

え?
そこに、グロート教授が現れた!

どうやって出たのか?

驚くハーディー教授にグロート教授は、 体がどんどん小さくなり、やがて、チューブの分子の間を抜けられるほど小さくなって、抜け落ちたのさ。

「なるほど。実験には不備があったのだな。今度は、その不備を直して再挑戦だ」
「ああ、また後でゆっくり議論しよう!」




..............


ま、よく考えると、おかしい...ってとこもありますが、ま、気にしない。気にしない!
面白いんですから!

記:2011.04.06


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三分 小説 備忘録

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