ボンベイから22:30発の汽車に乗って、翌朝5:00に着く寝台夜行が有るので切符を買いに行ったら、既に売り切れており、仕方なく長距離バスに方針転換し、20:30発で翌朝7:00にアウランガバードに着いた。 350Kmで料金は400ルピー(約1,000円)とかなり安い。 途中、デカン高原の中をバスで疾走し、中間地点では日本の昔の“ドライブイン”らしきところで小休止した。 今にも満天の瞬く星が降ってきそうなデカン高原の真ん中で、バス旅に疲れた体を思いっきり背伸びし、ひんやりとした深夜の空気をいっぱい吸い込んで、360°いっぱいに広がる高原の夜景を瞼に焼き付けた。 煌煌たるライトが高原のど真ん中の一軒家である“ドライブイン”だけ輝き、静けさの中に、単調なインド的音楽の流れが妙に旅情を高めてくれる。 再び走り始めたバスのリクライニング・シートで、朝までぐっすりと眠り込んだ。 目が覚めると、朝もやの中にアウランガバードの田舎町ののんびりとした景色が飛び込んできた。 ボンベイの喧騒とは大違いだ。 到着と共に、直ぐ適当なホテルを探して値段交渉し、折り合ってチェックインし、シャワーを浴びて、手際良く8:30発のエローラ行きバスを予約する事ができた。
ここアウランガバードはボンベイの北東350Kmのデカン高原の中に位置する古い市場町で、人口は60万人位との事。 アウランガバードはムガール王朝時代に栄え、14世紀にはこの近くのダウタラバードに、一時デリーから遷都を行ったという事である。 今は、世界遺産である、エローラ、アジャンタの石窟寺院観光の発進基地になっており、沢山の観光客がここを訪れている。(写真:アウランガバード市内)
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