エルサレムからのHOT NEWS
−イスラエル・パレスチナの紛争の解決を願って−


カトリックサミットは聖地の教会へ一致のメッセージを送る

 2003年1月16日

 エルサレムでのカトリックサミットは今日(1/16木)、聖地キリスト者支援のメッセージと提案を行い、その幕をとじた。

 会議−イスラエルのカザフ大統領、パレスチナ政府アラファト議長との会談を含む−は聖地の状況を審議した。
 これには、ラテン管区ミシェル・サバー総大主教主宰の下、英国、ウエールズ、合衆国、ドイツ、カナダ、スペイン、イタリアの各カトリック司教団代表、またヨーロッパ共同体司教団委員会(COMECE)、ヨーロッパ司教団協議会も出席した。
 パトリック・ケリー大司教(英国・ウエールズカトリック司教団の副議長)、米合衆国のウイリアム・スカイスタッド司教、カナダのジャック・バートレット司教、スペインのJoan Enric Vives司教、ドイツのラインハルド・ルクス司教、イタリアのモンセニョール・ピエールジュゼッペ・ヴァチェリ大司教の下で、聖地における平和への国際的な提唱を新たにすることが述べられた。

 聖地のキリスト者へのメッセージの中で、聖地を訪れたヨーロッパや北アメリカの司教たちはこう言った。「あなた方兄弟姉妹であるキリスト者だけでなく、多くの者を恐れと不信が捉えている事は明らかです。しかし同時に、私たちは、正義と平和への熱望が広まっていることも確信しました。明るい希望も経験しました。それは、あなた方の和解へのはっきりとした態度ばかりか、多くの人々の絶えざる勇気と献身を鼓舞しているように思いました。

 そのメッセージは語ります。「神が、私たち皆が待ち望んでいる平和を下さるまで、あなた方、エルサレム、パレスチナ、イスラエル、ヨルダンの私たちの心ある兄弟姉妹たちを絶えず支援するため、働き続けることを約束します。」
 「ご復活されたキリストの最初の証人であり、彼にのみ見出せる平和を正当に分かち合おうと捜し求めるあなた方に対し、愛と一致を誓います。」

 平和サミットで賛同された新しい提案

1)私たちの協議会と聖地の教会、ラテン管区、the Nuncio、諸教会の長、その他の教会関連団体の長との更なる接触が必要である。

2)司教会議をさらに促進する運営能力を高めねばならない。これに向かって、調整促進者は、次のことに責任を持つ。
a.共通の主張への提案(例えば人道的立場での事柄)
b.実践にあたり何が最善かを明らかにする(例えば子どもの里親制度、パートナーシップのプログラム)

3)聖地発刊物に関して、常時と非常時に、私たちの協議会の中の伝達を浸透させねばならない。

4)情報と実施に関する提案は、協議会とカトリック組織の更に広い圏内へと広げねばならない。もし可能なら、他の協議会も私たちの集会に参加するよう招聘すべきである。

 又、協議会は、次の点で、合意に達した。

大規模な巡礼を再開するのは現在の状態では不可能かもしれないが、一方では、教会の指導的なグループによる巡礼を奨励するよう最大限の努力がなされるべきである。

聖地のキリスト者の物質的窮乏は急を要している。

寄付金の使い道について知らせることは、更なる寛大な心をうながす。

聖地のカトリック機関と国際カトリック機関との協力が増したことを評価し、そのような機関や特にカリタスインターナショナルとの協働を今後も続ける。

“聖地”を大陸及び大陸間の年間の司教サミットの会議事項とするよう勧める。又、それらの会議を準備するための情報提供に備えなければならない。

聖地のキリスト者との一致を表明するエキュメニカルな協力を支持し、世界諸教会会議によって主宰されまた、エルサレム諸教会指導者によって承認された「伴に歩むプログラム」の重要性を特に表明するものである。

ユダヤ教徒とイスラム教徒との他宗教間の話し合いも密に行われねばならない。これらの話し合いの結果が和解と平和への共同追及になるよう望まれる。

メッセージと提案の全文及び、調整の経緯は次のとおりである。


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