エルサレムからのHOT NEWS
−イスラエル・パレスチナの紛争の解決を願って−

この記事はイスラエルより発信されている「NONVIOLENCE (非暴力)」のホームページより、製作者 ラエド・アブサリア神父様の許可を得て「聖地のこどもを支える会」で翻訳したものです。


オリーブ・ブランチ NO.180

ミツナの勝利を私たちの共通の勝利に
                     2002年11月20日 ゲルション・バスキン

ゲルション・バスキン博士はイスラエル/パレスチナ研究情報センターのイスラエル側の所長です。(http://www.ipcri.org/

 今朝ついに良い知らせがありました。アムラム・ミツナが投票の54%を獲得して、労働党の党首に選出されました。過去に痛い目にあったので注意が必要ですが、ミツナは真に新しい世代の労働党指導者を代表しているようです。普通の政治家は受けが悪いと思われる考えを隠すことに躍起になるところを、ここ数週間の選挙戦でミツナは確固として自分の立場を堅持し提示し続けました。つい二日前、首相になれば全ての入植地とイスラエル軍をガザから即時撤退させると再度明言し、パレスチナ指導者に交渉を再開するよう呼びかけました。ミツナは西岸地区にある入植地を撤去し、引き揚げを行うと明確に言っています。ミツナは、エルサレムは共有されなければならないと考えています。端的に言えば、ミツナは自由の代償を理解しており、それを進んで支払う用意があるのです。

 ミツナの勝利は、今他の平和陣営への挑戦となっています。それは、団結への挑戦です。政権に返り咲くチャンスを獲得するには、イスラエルの平和陣営は力を合わせなくてはなりません。平和陣営は、一致して明確で率直、直接的な声で語らなければなりません。イスラエルの政治的選択肢についての真実を国民に伝えなければなりません。ユダヤ?アラブ統一戦線でなければなりません。勢力を分裂させることは正当化できません。メレツ党と労働党、アラブ党は団結して今回の選挙に統一候補者リストを提出しなければなりません。イスラエルのパレスチナ人にはそのリストの中の現実的な順位の20%を割り当てなければなりません。女性は北欧での標準である40%の議席が必要です。

 今こそ平和陣営のメンバーが絶望やトラウマから抜け出すべき時です――そして時間はほとんど有りません。今こそ再建の時です。今こそ平和は実現可能であると再び信じる時です。今こそ新しい希望の時です。パレスチナ側でも本当に変わらなければなりません。パレスチナの人々も、新たな平和の展望を持った新しい指導者を選び出さなければなりません。ミツナの選出はパレスチナ側の変化の触媒でもあります。しかし、変化が起こるのにさらに時間がかかっても、今こそイスラエル人が立ち上がり、殺害はもうたくさんだ、暴力はもうたくさんだ、占領はもうたくさんだと声をあげるべき時です。たとえ、イスラエルの歴史上最悪のこの2年を経て、イスラエルの平和勢力がようやく今度の選挙に勝利することができなかったとしても、私たちは暴力と入植、占領の政策に対する真の代案を持つでしょう。

 ミツナの勝利は転換点になる可能性があります。世の中を変えることができるかどうかは私たちにかかっています。


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