エルサレムからのHOT NEWS
−イスラエル・パレスチナの紛争の解決を願って−

この記事はイスラエルより発信されている「NONVIOLENCE (非暴力)」のホームページより、製作者 ラエド・アブサリア神父様の許可を得て「聖地のこどもを支える会」で翻訳したものです。


オリーブ・ブランチ NO.176

アレキサンドリア宣言実施のための常任委員会議からの最終公式声明

2002年10月25日  ランベス宮殿


 聖地から来た私たちイスラム教徒そしてユダヤ教徒、キリスト教徒は、カンタベリー大主教の呼びかけのもとランベス宮殿で集いました。

 第一に、私たちはアレキサンドリア宣言を承認し、聖地の三大宗教の伝統に対して敬意を表し、この宣言にある、暴力や憎しみをあおり立てること、事実の歪曲に反対することを強調します。また、聖地のための公正で安全、永続的な解決策と、宗教的に認められた停戦を支持するこの宣言の呼びかけを尊重し、相互の信頼と尊敬の雰囲気を作り出すこの宣言の大きな目標を推進します。

 第二に、私たちは、占領と継続する暴力によって生じる問題を討議することを約束します。パレスチナ側からは、占領の終結、1967年の国境線までの撤退、人々の苦しみの軽減、強固で存立可能なパレスチナ国家の樹立が、聖地に住むすべての人々にとっての平和な未来の必要条件であることが強調されました。
イスラエル側からは、暴力の停止と、聖地でのユダヤ人国家としてのユダヤ人の存在を公式に受け入れることが平和の達成にとって必須であることが強調されました。自分たちが聖地に存在する権利を、他方が決して公式に認めないだろうという恐れがコミュニティーに在るということを認め、ここから生まれる不信と戦う義務を全員が負っていることを認識します。

 第三に、分断を乗り越えて、より良い理解をもたらすために協力することや、お互いが共通の問題を相手の目から新たに見直す方法を見出すことが必要不可欠であると認識します。

 第四に、私たちが互いに信頼し協力できることの証として、信仰を持った人たちが自分たちの聖所で礼拝する自由を確立することで、私たちのコミットメントを目に見える形で達成することになると考えます。将来について考えると、互いについての発言が、悪口やレトリックに陥らず、ステレオタイプや一般化に基づくものでないことを保証することが基本的に重要であると認識します。また、私たちは次の世代に手渡すものが、恐怖や不信に覆われてしまわないようにしなければなりません。ゆえに、私たちアレキサンドリア常任委員会のメンバーは、私たちの信仰や信条そして信仰における主要人物に向けられた、すべてのいかなる侮蔑的発言も非難します。そのような発言は、私たちがコミュニティーの間で平和を推進しようとする努力とコミットメントを損なうものであり、そのような発言で、侮辱された信仰と同様、その宗教にも害を与えます。
私たちは、責任あるすべての宗教指導者に対し、中東と世界全体の平和のために、また唯一の創造主である宇宙の主の栄光のために、他の信仰に対する尊敬と尊厳を行動で表すことが基本的に必要だと強調するように呼びかけます。

 ラマダン前夜にあたり、平和の中、聖なる季節にそなえているイスラム世界にご挨拶いたします。

* * * *

 私たちは、私たちの討議においてカンタベリー大主教閣下ジョージ・ケアリー博士が主導して果たされた中心的役割と、アル・アズハルの大イマム猊下サイド・タンタウィー博士による支援、およびコベントリー大聖堂の和解センターによる甚大な貢献に感謝します。


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