オリーブ・ブランチ NO.175
ギリシア正教会総主教庁からベイト・サフールの住宅プロジェクトに関するプレスリリース
ギリシア正教会エルサレム総主教庁は、ベイト・サフール市にあるギリシア正教会住宅プロジェクトの枠組の中で、総主教庁の所有する土地に建設された100戸に対しイスラエル当局による取り壊しの決定以来、このプロジェクトに関連する出来事の推移に多大な関心と懸念をもって注目している。
総主教庁は、政治紛争に関与しないという2000年来の伝統に従っていますが、二つの努力を遂行しています。それは聖地の聖堂を維持保存すること、信徒団の要求に対し援助を行うことです。これにより聖地におけるキリスト教徒の保護と維持をはかります。
ベイト・サフールのギリシア正教会コミュニティーが、若い世代のために低価格の住宅を必要としていることを考慮し、総主教庁の宗教会議は1995年に長期契約の下、信徒団にベイト・サフール市の境界線の内側にある約2万平方メートルの土地を提供しました。
取り壊し命令が出た時点では、過去何年にもにわたる深刻な経済的困難にもかかわらず、必要な資金を集めるため人々が払った犠牲により、住宅の建設はほぼ完了していました。これらの総主教庁の霊的子どもたちである人々の、驚き、落胆、苦痛と苦悩は、すべてのギリシア正教会コミュニティーによって理解され、分かち合われています。総主教庁は、あらゆる努力と法的手段をおしまず、全員を支援し、この苦難の時にベイト・サフールにおける霊的子どもたちとその生計を守ります。
私たちは、人種、宗教を問わず、すべての善意の人々にお願いします。わたしたちの主イエス・キリスト生誕の地における、キリスト者の存在の生きた証を保護し維持するために、総主教庁の努力を支援してください。
私たちはまた、管轄のイスラエル当局にもお願いします。この住居取り壊しの決定を考え直し、不必要で残酷な苦痛と絶望を当事者家族たちに与えないでください。
最後に私たちは、すべての住民と、現在そして未来の世代のために、和解と慈悲、平和と正義が聖地で勝利を得るよう主に祈ります。
2002年10月15日火曜日 エルサレム
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