エルサレムからのHOT NEWS
−イスラエル・パレスチナの紛争の解決を願って−

この記事はイスラエルより発信されている「NONVIOLENCE (非暴力)」のホームページより、製作者 ラエド・アブサリア神父様の許可を得て「聖地のこどもを支える会」で翻訳したものです。


オリーブ・ブランチ NO.171

バーナード・サベラ博士 「所感」

 木曜の午後(9月19日・2002年)、妻と娘はMBCテレビのゴーストバスターズでテル アビブのバス爆破事件を見ていました。私はコンピューターで仕事をしていましたが、妻が「イスラエル軍が議長の官邸の中に入ったわ」と言いました。私はとっさに、ゴーストバスターズがホワイトハウスへ?と尋ねました。イスラエルの戦車と他の軍用車が再度アラファト議長の官邸敷地内に入ったというニュースを妻はわたしに説明しました。
 このアラファト議長官邸へのイスラエルの侵入に、私は何も感じませんでした。私は怒りも覚えず、とんで行ってニュースを聞こうとすらしませんでした。それどころかコンピューターの仕事をそのまま続けました。
 私が何も感じなかったのは、おそらく私の分析力がイスラエル政府の声明とその戦略に遅れをとったためでしょう。 私は決して良い分析家ではありませんが、すくなくともイスラエル政府の行動の論理を分析しようと働いてきました。そして今、行動の論理と言えるものが何もないことを私は確信しました。私の分析力は致命的な打撃をこうむりました。
 しかし残念には思っていません。これで私の生活の潜在的ストレス要因が永久に消えたのですから、私は自分の力を別の場所で使えることでしょう。

 ところで、ハ・アレツ英紙が9月19日(木)のバス爆破余波をどう訴えるかについて極右翼へルート自由党出のミカエル・クライナー(イスラエルメンバー of the Knesset)のせいにしている声明に私の気持ちは動かされました。
 ここにその記事を引用致します。

 “ヘルート党において唯一人反対の立場をとるMK マイケル クライナーはこう述べている。「もしシャロン首相がパレスチナの町々への空爆をしないなら、新しく選挙を行うべきだ。政府はパレスチナ人に差し迫った爆撃の警告をし、ヨルダンへ逃げるため国境を開けておくべきだ」と。”

 一体誰がクライナー氏自身を含めこのような声明を出せるのでしょうか?
木曜日のバス爆破に先立つ「静かな」40日間にパレスチナ人75名が殺された戦闘と暴力の中で、すべての敵意、暴力行為、無差別攻撃をきっぱりと止める道を探すべきでした。
 どのようなものであれ暴力に出口があるというメッセ−ジは、両側の人々を納得させる解決策を探そうとしない人々の言うことです。
 どちらの側であろうと、暴力は、傷つけ、殺し、それを体験した人々に精神的な傷を残すばかりでなく、アラブ人かユダヤ人かに関係なく私たち皆を傷つけ、私たち一人一人の奥深く傷跡を残すのです。そこでまたもや両サイドにとり、指導者の問題が出てきます。私たちは、暴力や殺傷から抜け出す方法を探す指導者が必要です。爆撃ではなく癒しを協議事項として抱える指導者が必要です。イスラエルの政治家たちは、そのような指導者が現われるわずかの機会があるのか、内に問う必要があります。
 「あなたは、兄弟の目にあるおが屑は見えるのに、なぜ自分の目の中の丸太に気づかないのか。」(マタイ7章3節)
それとも、イスラエルや中東のどこかにそのような指導者を捜す私は、あまりにも理想主義者でしょうか!?

バーナード・サベラ博士
中東エルサレム教会評議会パレスチナ難民支援局
実行委員長


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