エルサレムからのHOT NEWS
−イスラエル・パレスチナの紛争の解決を願って−


壁は私たちのキャンパスも分断するのか?


(Arab American Roman Cathoric Communityより 2003年9月3日着)

サリ・ヌセイベ学長から緊急の訴え

 アルクッズ大学は、アブディスのメインキャンパスがエルサレムと西岸を分ける架空の境界線にまたがっているため、イスラエルの容赦ない壁の建設計画の次の対象になっている。イスラエル軍のチャーターした巨大な建設機械が、接収された大学のメインキャンパス内のサッカー競技場の真ん中に置かれている。大学の敷地の約3分の1(7万平方メートル)が接収される予定で、そこには、特別に保護された松林と学生のためのスポーツ施設と植物園の建設を大学が予定していた区域がある。

 この大学は6,000人の学生を擁し、この数年イスラエル−パレスチナ間の学術協力を促進するキャンペーンの先頭に立ってきました。血なまぐさい暴力と対立のこの3年間も、ほとんど平穏で、学生たちはキャンパスに来ることが許される限り、研究や勉強に専念してきました。キャンパスの破壊と、盆地の向うの自然の景観をさえぎる高いセメントの壁の建設は、敵意と攻撃的態度の紛れもない意思表示であり、人間的過ちであると同時に政治上の失敗にほかなりません。学生たちの目の前にコンクリートブロックで表されたこの否定的なメッセージは、敵意の壁を取り除くとか平和のために理解の掛け橋を築くといった、私たちが大学で広めようとしている前向きな教育上の価値観と真っ向から対立するものです。残念ながら、当大学では壁は目下のところ撤回させることが叶わないプロジェクトであり、政治家や平和を実現すると自称する人々の失敗の象徴なのです。しかし、特にこのキャンパスでは、壁が学生たちに与える心理的悪影響をできるだけ少なくすることが可能であり、また義務でさえあると私たちは確信しています。壁を盆地のさらに向うに建設することは容易です。市当局からこれまで建築を阻まれている、キャンパスの西側の壁にすることもできます。このような調整を行なっても、イスラエルが考える保安上の要請に影響はないはずです。それよりも、壁による政治的、心理的なダメージを計り知れないほど減らすことができます。

 少しばかりの人間的そして政治的思いやりを、イスラエル軍の計画局に教え込む手伝いをしてください。下記宛てに大臣への請願を行なって、私たちのために意見を言ってください。あなたの声で影響を与えることができます。あなたの沈黙もまた同様です。

国防大臣 シャウル・モファズ
電話: 972(0)3-697-6663
ファックス: 972(0)3-697-6218
sar@mod.gov.il


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