ニュージーランド
野生ペンギンと大自然を巡る旅
2023年9月29日~10月16日(18日間)
10月12日
目次
10月14日
■ オアマルでゆっくりと
10/13(金)
■ キガシラの海岸へ
予定どおり、4時半に起きる。なんとか疲れは取れている。黙々と準備をし、5時半頃に宿を出る。当然、外は真っ暗だ。車に乗り、カーナビの通りに進むと、10分ほどで目指すブッシービーチに到着した。今日はここで、キガシラペンギンを見るのだ。

スマホのライトを点け、案内板の通りに進む。途中、ビーチに出る方向とペンギン観察の方向があり、ペンギン観察のほうに進む。途中で何度も、キガシラペンギンの細く甲高い鳴き声が聞こえてきた。展望台があり、その先に観察小屋があった。展望台に立つと、うっすらと海の波が見える。いったんビーチへの分かれ道に戻る。案内表示を見ると、保護のためビーチには9時以降しか入れないらしく、ふたたび展望台に戻る。

最初のうちは暗いので景色はほとんど見えなかったが、待っていると、どんどん明るくなっていくのがわかる。浜辺と茂みの境目あたりを見つつ、ゆっくりと待つ。東の空が赤く焼け始める。カモメやウが次々にやってくる。船の姿も見える。


朝焼けが見えてきた
韓国人らしき女性3人組がやってきた。やはりペンギンが目当てのようだ。朝焼けがさらに赤みを増す。浜辺の風景にどんどん色がついてくる。これならもう、どこに現れてもはっきり確認できそうだ。それでも、なかなかペンギンは姿を見せない。あれか、と思ったらカモメだったり、木の一部だったり、ケルプだったり。

そして、その瞬間が訪れた。あでりーが教えてくれた。遠くにカモメが群れているあたりから、浜辺に沿ってすこし戻るほうに双眼鏡を向けると、ぼんやり立っている姿が見えた。ついに、野生のキガシラペンギンの登場だ!

ペンギンはほとんど動かず、じっと立ったままだ。ビデオを向け、撮影をする。ぎりぎり姿が確認できる程度の距離なので、うまく写せたかはわからない。ペンギンはときおり浜に向かってゆっくり歩き、また立ち止まったり振り返ったりしている。あまりののんびしした姿に笑ってしまう。韓国人女性たちはやがて帰っていったが、僕らはそのままとどまり続けた。

朝の光が強まり、キガシラペンギンの立つ角度によっては体が金色に染まる。その神々しい光景に見入ってしまった。やがて、ペンギンは浜辺のほうに少しずつ歩いていき、足元に波が来た時に腹ばいになると、一気に波に乗って海に入っていった。一瞬のことだった。

キガシラを見た方向

ブッシービーチ入口の標識
これでペンギン3種、すべてを見たことになる。感激と達成感で一杯だった。大満足のまま、僕らも立ち去ることにした。

7時半頃に宿に戻り、二人とも1時間ほど眠った。僕は疲れていたので眼鏡をかけたまま、ダウンジャケットにはビデオカメラを入れたままで寝ていた。

9時になると昨日のパン屋が開くので、それに合わせて外に出た。9時少し前だが店は開いていた。昨日焼きのパンが3NZドルだったので、真黒なブラックモルトのパン(元値8NZドル)を買い、さらにデザート系のアップルパイ(同6NZドル)も買った。宿に戻り、早めの昼食にする。昨日も会った男性が今日もいて、ブルーペンギン、キガシラペンギンの両方を見た話をすると、優しい微笑みで自分のことのように喜んでくれたので、僕らも嬉しくなった。

買ったパンを、昨日買ったハム、いつものサラダと共にいただく。ハムはチキンやラムも入っているらしく、美味しい。パンは風味が良く、それでいて癖がないので、食事でもデザートでもいける。ついつい三枚も食べてしまった。アップルパイは半分を食べた。やや甘いものの、悪くなかった。

本日の昼食
11時になり、ネットで帰りの飛行機のオンラインチェックインを試みるも、うまくできなかった。その後、あでりーが駅のほうに行ってみたいというので、宿を出る。きれいな庭園があったので、中を歩いて写真を撮った。昨日見つけていた土産物屋に入り、そこからオアマル駅の方向を目指す。

宿の入口を出たところ

庭園の入口

庭園の中


街なかにあったオブジェ
1900年に造られたオアマル駅は今は使われておらず、一部がショップとして保存されている。寂れた哀愁の漂う駅舎を歩いて抜け、さらにその先へ向かう。

目指したのは「ホワイトストーン・チーズ」という店で、かつてあでりーがチーズケーキを食べて美味しかったところらしい。各種のチーズが売っていて、意外に安い。チーズケーキは見当たらなかったので、チーズを2つほど購入する。

大通りに出て宿の方向へと引き返す。途中、クライストチャーチからダニーデンへのバスの途中で立ち寄った休憩所を確認する。あの時のトイレ、カフェ、弁当を食べたベンチを確認し、嬉しくなる。

旧オアマル駅


ホワイトストーン・チーズ
また何軒かの店を覗き、いったん宿に戻る。チーズを冷蔵庫に入れ、僕は重たい荷物を置き、重装備だった服を着替える。コーヒーを飲みながら日記を書くため、カフェを目指す。宿のそばに入ってみたい店がいくつかあったが、「フェアトレード・オーガニック」の表示が見えた店に入り、窓際の席に陣取る。美味しそうなケーキがあったので、迷うことなく1つずつ注文。さらに二人とも、フラットホワイトのラージを注文し、窓際の席につく。ケーキは甘いものの嫌な感じはなく、比較的おいしい。そしてフラットホワイトは定番のおいしさ。日記用のパソコンなど重い荷物を持ってかなりの距離を歩いたが、これで一息つくことができた。二人して日記を書く。あでりーがケーキを食べながら水が欲しくなったらしく、ロングブラックを1杯、追加で注文し、二人で飲みながら日記の続きを書く。




カフェで元気を回復したあと、いったんあでりーと別れる。あでりーはワインを物色にリカーショップに行き、僕は宿に戻った。オンラインチェックインに再挑戦したがやはりうまくいかない。あでりーは、ワインと、カワセミのドアベルを買って帰って来た。

しばらく片付けをしたあと、近くの展望台まで車で行く。数分で到着。オアマル市内から海岸まで一度に見渡せる、とてもきれいな場所だ。しっかり撮影をし、今回の旅を振り返って話をした。その後、ブルーペンギンコロニー近くのペンギン像、標識などを撮影し、宿に戻る。

展望台

交代でシャワーを浴びてから、夕食へ出向く。今日は久しぶりの外食だ。オアマルの町並みを楽しみながら、近くにあるブルーワリー「Scotts Brewing Co.」まで歩く。道中、他にクラフトビールの店もあったが、もともと考えていたこの店に入る。若者で大いに賑わっていて、入口でたじろいでしまった。注文の仕方がよくわからなかったが、店員がメニューを見せてくれたので、テーブル席につく。スマホで注文するシステムらしいが、うまくできず、カード支払いができるかどうかもわからない。とりあえず注文するものを決め、レジのところに行って店員に確認する。カード払いはOKで、注文は店員に口頭で伝えることで済んだ。

夕食へ向かう途中の町並み


Scotts Brewing Co.
ビールのテイスティングサイズを2種、トマトとモッツァレラチーズのピザ、ポークのグリルを注文。ビール2杯はすぐに出てきたので、テーブルまで持ってきて飲む。どちらも現代的な感じで美味しいが、アルコール2.5%のほうが僕には合った。ほどなく、ピザが来る。食べてみると、すごく美味しい。チーズが原産なのと、小麦粉にもしっかり旨味がある。その後、ポークが来る。下茹でして焼いたように柔らかいポークに、ポテトが山ほどついている。ポークは全く癖がなく、意外にもポテトがイケる。

途中でトイレに立つ。先に行ったあでりーが、常に数人待っている状態だから、早めに行ったほうがいいとのことで、確かに僕が行った時も6人ほど並んでいた。トイレを待つところで、その6人が大声で騒いでいた。それでも意外に早く進み、それほど待つことなく入れた。

ピザを2枚ずつ食べたあと、ポークにとりかかる。ポークのほうは半分くらい残すかと思っていたら、二人でどんどん食べてしまい、とうとう1皿全部を食べ切ってしまった。自分たちで食べたものだが、二人して驚いていた。あでりーはさらにビールを2種、半パイントで飲んでいた。

トマトとチーズのピザ

ポークのグリル



大満足で家路につく。ニュージーランド最後の外食は素晴らしかった。19時半頃に宿に戻り、デザートタイム。今朝買ったパンにピーナッツクリームをつけていただく。そして大量のナッツ。今回もしっかり美味しくいただいた。あの男性とまた会うことができ、やはり優しい微笑みで話を聞いてくれた。明日出発することを伝え、お礼を言って別れた。

部屋に戻ると、僕は強烈に眠くなり、本をすこし読んで寝る。明日は5時半に起きてクライストチャーチまで車を走らせる。

食事をとったキッチン


キッチンの窓からの夜景

部屋の窓からの夜景

10月12日
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