ニュージーランド
野生ペンギンと大自然を巡る旅
2023年9月29日~10月16日(18日間)
■ バスでダニーデンへ
10/9(月)
■ 早朝のバス
朝6時過ぎに起床。昨夜は速攻で寝てしまい、しっかり眠れたので体調はいい。周辺を歩いていた猫と戯れ、したくをしてから、宿を出発。インバーカーギルのこの宿は3回泊まったことになるが、ついにこれでお別れだ。場所も部屋もスタッフも、すべてが良かった。名残を惜しみながら去る。
起きてすぐに雨がざっと降ったが、もうやんでいた。何度も訪れたスーパー「パックンセーブ」のそばを抜け、インターシティのバス乗り場までスーツケースを引いて歩く。8日前に降り立ったバス停に到着すると、すでにバスは来ていた。スーツケースを預け、いちばん前の席に陣取り、足を伸ばす。これでしばらくはラクチンだ。バスが動き出し、インバーカーギルの町を離れていく。
道中、白黒ツートンがきれいなカラスや、猛禽類の鳥が車窓から見えた。運転手は、ダニーデンからインバーカーギルまで乗った際の男性と同じだった。途中で、ゴアの町を過ぎる。ここはテ・アナウへの近道になるところで、レンタカーの運転中、標識で何度か目にした町だ。
その後、バルクルーサという町にある、行きと同じ休憩場所に到着。40分ほど時間があるようなので、ここで弁当を食べることにした。適当な段差に座り、食べる。昨日の夕食の残り、カレーとオニオン・バジが、冷めていても美味しい。サラダ、バナナなどと一緒においしくいただく。その後、トイレに行ってバスに戻る。
ダニーデンに入ると、まずは空港に向かい、そこで何人かが降りた。明日はこの空港でレンタカーを借りるので、オフィスの場所を確認することができた。空港から市内へは二車線のバイパスになっていて、走りやすそうだ。明日もこのあたりを通ることになる。高台から見下ろす先にダニーデン市街が広がる。クライストチャーチ以来の大きな町だ。
■ ダニーデン到着
12時15分頃に市内に入り、クライストチャーチから来た時と同じバス停に停まる。宿を探しながら歩くと、すぐに見つかった。ここでスーツケースだけ置かせてもらう予定だったが、受付に人がいない。しばらくすると清掃スタッフがやってきたので聞いてみると、鍵を開けた奥のスペースにスーツケースを置かせてもらえた。
身軽になり、まずはオタゴ博物館へと向かう。途中、目に止まった土産物屋にいくつか入ってみる。やはり都会だけあって店が大きく、にぎわっている。ニュージーランド特有の二階建ての建物がいくつも並んでいる。
コーヒーを飲みたくなったので、通りがかりの店に入る。コーヒーのラージを2つ頼むつもりが、1つだけスモールになってしまった。「same」を「small」と間違われたのだろう。店はかなり広く、ゆったりくつろぐことができたので、元気を回復した。
■ 堂々たるオタゴ博物館
すこし迷いつつ、オタゴ博物館に到着。入り口に入るといきなり、絶滅した巨大な鳥、モアの模型が出迎えてくれた。二人で写真を撮り合う。館内が有料かどうかわからず、受付で聞いてみると、15分後に案内をしてくれるという。念のため料金を聞いてみると、無料だとのこと。ショップがあったのでそこで時間を費やしたあと、受付に戻る。

オタゴ博物館 外観

入口のモア像と
二階へ登ると、ものすごくしっかりした展示になっていて驚いた。モアの骨格標本だけでも7~8体ほどあり、それぞれに大きさや体のつくりが違っている。卵をお腹に抱えたまま化石になったものもあった。そのほか、様々な動物の標本が山ほどある。人間が持ち込んだ哺乳類による被害も展示してある。スタッフの男性は聞き取りやすい英語で丁寧に教えてくれて、とてもわかりやすく面白い。
その後、ずらりとはく製の並ぶ部屋で説明は終わり、あとは自由に見学してよいということになった。男性スタッフにお礼を言って別れる。二人であらためて見学を始めるが、しっかり見ていると時間が足りなくなるほどの充実ぶりだ。ビデオと写真の撮影をし、満足したところで外に出た。
■ 街歩き
次に向かうはビジターセンターだが、その前にダニーデン市内を見て歩く。有名な駅舎に着いたので、時間を取って撮影にいそしむ。周囲の建物や教会も見応えたっぷりなので、歩きながら撮影をして回る。オクタゴンと呼ばれる八角形の区画で区切られた一帯を歩き、ビジターセンターのあるダニーデン市庁舎に到着した。

ダニーデン駅

ダニーデン裁判所

セント・ポール大聖堂

ビジターセンターのあるダニーデン市庁舎
ビジターセンターではまず、空港のレンタカーオフィスまでのバスの時刻を確認したが、意外にもバスでは行けないらしい。空港までは遠いため、タクシーだとかなりの出費になってしまう。いちばん安いのはインターシティのバスだが、午後の便しかないので使えない。するとスタッフは、シャトルサービスを紹介してくれた。ビジターセンター前から出ているらしく、タクシーと比べて料金が安いので、明日の朝9:45の予約をお願いする。これで懸案事項の一つが解決した。
もう一つは、宿の周辺で安い駐車スペースを探すことだ。これについても、18時から翌朝9時まではどこに停めても無料だという情報を教えてもらえた。町なかの駐車スペースの表示から、もしかしてそうなのかもと思っていたら当たっていた。ならば18時を過ぎてから、好きなところに停めればよい。2つ目の懸案事項も解決だ。
スーパー「カウントダウン」に立ち寄り、食材を買う。フルーツは、バナナと、前から気になっていた洋ナシ。水は6Lを購入する。夕食は外に食べに行くので、とりあえず明日の昼の食事があればいい。いろいろと考えたすえ、チキンサラダサンド、カット野菜を買い、パンは美味しそうなものがないのでやめにする。デザート用にクロワッサンとスコーンを買い、さらにビーツの缶詰、ドライトマト、量り売りのピーナッツ&レーズン、フラックスシードなどを購入して外に出る。
いったん宿に戻り、チェックインをおこなう。スーツケースを引き取り、部屋に入る。ダブルベッド1つにシングルベッド1つ、さらに奥にも部屋があり、とても広い。キッチンもあるので快適に過ごせそうだ。二人で一緒にシャワーを浴び、さっぱりしてから、夕食に向かう。
■ 地ビールの感激
向かったのは、あでりーがずっと前から行きたいと言っていた、ビール醸造所のレストラン「スパイツ・ブルワリー」だ。宿からほぼ一本道で行けるが、少し回り道をして着く。外見もそうだが、中に入ると、イギリスのパブの雰囲気たっぷりでテンションが上がる。奥の席は空いてなかったが、手前の6人掛けの席を二人で独占した。注文システムがよくわからなかったが、ビールは6種類か8種類をお試しで少量ずつ飲めるものがあった。値段を聞くと6種類が18ドル、8種類が22ドルということで、迷わず8種類を選択。食べ物は、ラム肉料理を1皿、野菜パテを1皿、ガーリックパンを1斤。スタッフから「パン1斤は多いですよ」と言われたものの、残したらテイクアウトできることを確認し、注文する。
すぐにビールが来る。100ml程ずつ、8種類が並んでいる。あでりーが一つ一つ飲んでいく。僕もほんの1口ずつ、時間をかけながら飲む。どれも特徴があって美味しい。これは素晴らしいシステムだ。値段も、日本で飲むよりも安いくらいだ。
つづいて料理も運ばれてきた。ラム肉は柔らかく、角切りの梨がソースに溶け込んで絶品の旨さ。チーズがかかった野菜パテも素晴らしく、たっぷりの野菜サラダがついているのもありがたい。パンは白パンと黒パンが重なったものがドドン、と1斤だ。これにガーリックバターが塗ってあり、追加のバターも添えられている。すべてが想像以上に美味しく、二人ともいつも以上に食べてしまった。あでりーがすごく嬉しそうにしているのが僕も嬉しい。
かなりの量を食べたが、お腹に嫌な感じはない。パンをもう1切れ食べたところで、残りをテイクアウトすることにした。なかなか店員が来てくれないので、あでりーが告げにいき、紙のボックスをもらってくる。これに肉と野菜を入れるが、パンは入らないので、アルミホイルに包んでもらった。料金は101ドルだった。

店の外観

お試しビールのセット①

お試しビールのセット②

ラム肉料理と野菜パテ

ガーリックパン
帰り道、いい食事だった、最高だったと二人で興奮しながら話す。本当に満足のいく食事で、店の雰囲気も最高だった。スーパーでパンを買わなかったのは、この店でテイクアウトするためだったね、と納得する。
宿に戻ると、デザートタイムだ。キッチンに入り、僕はカフェインレスコーヒー、あでりーはスチュアート島から持ってきたインスタントコーヒーを淹れる。クロワッサンにピーナッツクリームを塗ったものと、買ってきたナッツ類をお供に食べる。二人とも今回はかなり食べている。
満腹で部屋に戻り、僕は日記を書く。22時過ぎに就寝。