小さな街の、小さな小さな喫茶店。
その店の雇われマスターを引き受けて、三ヶ月。
「茶師(さし)」と呼ばれるカフェマスターの称号を持つ僕の仕事は、美味しいお茶と珈琲の嗜み方を伝導し、嗜好の幸福を人々に与えること。
かつて、東へ西へ、良質の葉と豆を求めながら伝導の旅を続けていた自分が、こうして一つの土地に留まって、仕事を得ている妙は、図らずも僕がその店を気に入ってしまったからに他ならない。
『 Dovecot Cafe 』
その屋号を持つ小さな小さな喫茶店を、街の人々は親しみを込めて、鳩の栖と呼んでいた。
ハトノスミカ────
文字通り、その店には風変わりな「鳩」が一匹、住んでいた。
■
recipe*000---Camellia Sinensis---■
(2002.01.28)
order???
|