E-娘(11歳) & R-息子(8歳) & S-say-umi(ママ)

12月の本棚
 この時期は、クリスマスの音楽を一日中流しているのが好き。クリスマスの音楽にはステキなものが多いと思いませんか? それと同じようにクリスマスの本も、本当にステキなものがたくさんあります。今月はなんとしてでも図書館に行き、お気に入りの本をたくさん借りてきたいものです。センダックのさし絵が美しいホフマンの『くるみわり人形が読みたいな。アンデルセンの『もみの木』、ボストンの『グリーン・ノウの子どもたちもはずせない...。
 しかし、こども達はといえばクリスマスそっちのけで「ズッコケ三人組」シリーズに夢中です。次々に新しい「ズッコケ三人組」を借りてはくるものの、あっという間に読み終えて返してしまうので私は未だに読めていません。

だいじょうぶ だいじょうぶ ES
作・絵/いとうひろし(講談社)
 またやってしまいました。衝動買い。昨日、1年に数回しか行かない本屋さんに行きました。そこで3冊ゲットしたうちの一冊です。いとうひろしさんの本は『ごきげんなすてご』をはじめとして、どれも大好きなのです。この『だいじょうぶ だいじょうぶ』は、大人むけの絵本として売っていました。私は昨今出ている大人向けの、何か癒し系とでも言いたそうな押しつけがましい絵本が嫌いです。あからさまに癒しを押しつけられると、なんだかいやらしいと感じてしまうのです。この絵本を見たとき、え? いとうひろしさんまでがそんな大人向け癒し系絵本をつくってしまったの? とがっかりしました。そして、恐る恐る本を開きました。うわっ、これは困った。思った通り、この展開はいやらしくなりそうだと、途中で読みたくなくなりました。でも、これはいとうひろしさんの本なのです。いとうひろしさんがそんな本をつくるはずがない、いとうひろしさんを信じたいという思いにすがり、読み進めると、わかっていたとおりの結末なのに不覚にも涙がでそうになった。
 やられた...! と思いました。もしかしたら、私は癒し押しつけ絵本にも見境なく感動してしまう大人だったのでしょうか。愛は盲目、あばたもえくぼ、これはいとうさんの本だと思って読むからいいと思えてしまうのでしょうか。10年後、またよみかえしてみたとき、あくびをするか再び泣くか、一体どちらとなるでしょう。楽しみです。
 さて、みなさんはどう感じるでしょう、本屋さんで(?)読んでみてくださいね。

あ、韻をふんでいる!

かじかびょうぶ ES
作/川崎大治 絵/太田大八(童心社)
 伊豆に伝わる民話だとのことで、以前よく行った修善寺温泉のかじかの湯を思い出しました。いつかこども達と一緒にかじかの湯に行って、『かじかびょうぶ』の話をしてみたいものです。息子は、「あのかえる、お腹すかないのかなぁ。そうだ、きっとおじいさんが寝ている隙に抜け出して食べに行っているんだ。」などと言っていました。
 この本は久しぶりに読んであげたのですが、娘は相変わらず質問が多くてたいへんでした。「○○って何? ××ってどういう意味? どうして△△が○してるの?」など、その先の一文を読めばわかるような質問をいちいちしてくるので、
何度も流れを中断されてしまいます。質問禁止にして、本をめぐる自然な対話まで切ってしまいたくないし、でもあまり中断されたくもないし、どうしたらいいものやら....。


ラプンツェル ES
再話/B・ロガスキー 絵/T・S・ハイマン 訳/大島かおり(ほるぷ出版)
 読んであげようと表紙をみせたとたんに、「ラプンツェル」ってなあに? という娘の質問からはじまりました。なんでも知りたい知りたがり屋さんなのはいいことなのかもしれませんが、本を開けばすぐに草の名前だとわかるし、ちょっと読み進めば登場人物の名前になるとも知れるのに、すぐにその場でわからないと気が済まないのですね。読めばわかる! と冷たく言い放ってしまいたくなってしまいます。
 よく読み聞かせる時に質問をしてはいけませんよと言われますが、子どもからの質問への対処は、一体どうしたらよいのやら...。


ぼくのそり犬ブエノ S
作/畑正憲 絵/西山史真子(学習研究社)
 このところ息子がやたらと「犬ぞりをやってみたい」と言うと思ったら、原因はこの本でした。しかし、この本を読むかぎり犬ぞりの訓練は厳しいことが多そうなのに、それでも息子がやってみたいと言ったのには正直驚かされました。息子はまだまだ、甘えん坊で怖がりだとばかり思っていました。    
 これは畑正憲さんの本なのですね。私は小中学生の頃、お小遣いで畑正憲さんの本をたくさん買いました。どんべえ物語などでは、ずいぶん泣かされましたっけ。


おばあちゃん S
作/P・ヘルトリング 絵/I・ミゼンコ 訳/上田真而子(偕成社)
 少年の目から見た世界と、おばあちゃんの目から見た世界が対比の形であらわれていて面白い。同じ出来事であっても、他人は全く異なる体験として受け取っていることを改めて認識できました。


ズッコケ心霊学入門・ズッコケ時間漂流記・それいけズッコケ三人組・それいけズッコケ探偵団・ズッコケ時間漂流記・参上ズッコケ忍者軍団・ズッコケ発明狂時代・ズッコケ愛の動物記・ズッコケ驚異の大震災・ズッコケ三人組の(秘)ファイル・ズッコケ山岳救助隊 E
作/那須正幹 原画/前川かずお 作画/高橋信也 (ポプラ社)
 二人がすっかりはまってしまい、何冊も借りてきました。それぞれ読んだ本、読んでいない本があるようですが、どれも面白かったとのこと。私も読みたいと思いつつまだ一冊も読んでいないのが残念です。


ジャムねこさん E
作/松谷みよ子 画/渡辺洋二 (大日本図書)
 これは私が幼い頃に好きだったお話。おいしそうなジャムねこさんの背中を私もぺろんとなめてみたかったし、ふわふわの子猫の感触が暖かくて好きでした。もともとのジャムねこさんは、もともとなんという本に入っていたお話でしたっけ? 松谷みよ子さんのお話ではももちゃんとプーのシリーズが大好きで、よく読んでいました。ただ、私の子ども達はいまひとつ食いつきがよくありません。


フーチのあおむけすべり E
作/岸川悦子 絵/狩野ふさ子 (学習研究社)
 物語だけれど、これも本当にあった話なんだろうな。(談)


カタログ注文できた弟 E
作/J・マクドナルド 訳/久米穣 絵/松島順子 (文研出版)
 すごく面白かった。(談)


ひめちゃん E
作/岸川悦子 絵/安永幸夫 (教育画劇)
 最後にホントに心があったかくなるよ。(談)


ゆうれいワープロるすばん中 E
作/杉山径一 絵/末崎茂樹 (PHP研究所)
 お母さんから子供の探偵に自分の子どもの様子が変だという連絡を受けて、探偵が調べていたら、変なワープロがみつかった。これがそのへんな様子になっていた子供の持ち物であるゆうれいワープロだった。探偵が調べたら、このワープロの送り主が病気であることがわかったので、探偵が、本当の大人の探偵と一緒にワープロの送り主のところまで行くなどしたけれど、結局最後には、そのワープロの送り主は消えてしまった。(息子談)???????(say-umi


アフリカゾウ56頭移動大作戦 E
著/神戸俊平(学習研究社)
 悲しいところもある。(談)


ぼくらはカンガルー E
作/いぬいとみこ 絵/はねせつこ(講談社)
 タンタンというカンガルーが人間に連れて行かれて、鳥とカンガルー、それからはりねずみたちがみんなで取り戻そうと協力する話。(談)