ソロアルバムの詳細


ここでは、Saxophone奏者のソロアルバムを中心に集めています。

ところどころきついことを書いていたりしますが、あくまでも 私個人の意見です。何かありましたら taka@sax.club.ne.jp までどうぞ。


【海外のアーティスト】

タイトル名、型番、感想曲目

Arno Bornkamp

Saxophone Sonatas
  1. Sonata Op.19 (P.Creston)
  2. Legende Op.66 (F.Schmitt)
  3. Sonata (P.Hindemith)
  4. Prelude, Cadence et Finale (A.Desenclos)
  5. Gavambodi 2 (J.Charpentier)
  6. Sonata (D.Denisov)
Globe GLO-5032
個人的に1番好きなサクソフォン奏者Arno Bornkampのソナタ集です。 クレストン、ヒンデミット、デニゾフ、と抑えるべきところを 抑えていると思います。演奏もPf.のIvo Janssenとの「あうん」の 通じたところを見せてくれます。どことなく「サックス界の貴公子」 という感じがするのは私だけ?^^;
Reed My Mind
  1. Sequenza IXb (L.Berio)
  2. Improvisation I (R.Noda)
  3. In Freundschaft (K.Stockhausen)
  4. Improvisation II (R.Noda)
  5. Periple (P.Metano)
  6. Improvisation III (R.Noda)
  7. Hard (C.Lauba)
BVHAAST "CD 9304"
このCDは、自分がSaxの調整を出しに行っている某楽器店で視聴用に並べられているCDを見て 知ったのですが、Ryo NodaのImprovisation全曲が入っているところから珍しい…おまけに Bornkampの演奏、ということでネット上を検索して注文、ゲットしました。
演奏は期待を裏切らずに、ほんと素晴らしい…の一言です。
現代曲でもさらりと吹きこなしてしまっています。
オススメ No.3
A Saxophone in Paris
  1. Concerto in E flat,Op.109 (A.Glazunov)
  2. 1st Sonatine,Op.194 no.1 (C.Koechlin)
  3. Legende (A.Caplet)
  4. 2nd Sonatine,Op.194 no.2 (C.Koechlin)
  5. Concertino da camera (J.Ibert)
Vanguard Classics 99039
Arno Bornkampのオケ伴奏アルバムです。 何がすごいってイベールの「Concertino da camera」は 完成度がめちゃくちゃ高いです。 私の知っているCD演奏の中で一番でしょう。 他にもグラズノフのサクソフォン協奏曲も入っています。 クラシカルなサックスのソロ曲を聞きたい、と言う方には超オススメです!!
オススメ No.1
Devil's Rag
  1. Fantasie sur un theme original (J.Demersseman)
  2. Intermezzo from l'Arlesienne (G.Bizet)
  3. Il Vecchio Castello (M.Mussorgski)
  4. Piece en forme de Habanera (M.Ravel)
  5. Cinq dances exotiques (J.Francaix)
  6. Aria (E.Bozza)
  7. Fantaisie-Impromptu (A.Jolivet)
  8. Valse Vanite (R.Wiedoeft)
  9. Three Preludes (G.Gershwin)
  10. Vocalise op.34,nr.14 (S.Rachmaninoff)
  11. Pequena Czarda (P.Itturalde)
  12. Devil's Rag (J.Matitia)
Vanguard Classics 99085
Arno Bornkampのアルバムの中で一番入門編な選曲です。 「アルルの女『間奏曲』」「展覧会の絵『古城』」などの 「サックスが美味しいクラシックの超名曲」から「アリア」や 「5つの異国風舞曲」といったフランスもの、さらに 「3つのプレリュード」やタイトル曲の「Devil's Rag」と 言ったアメリカものまで、彼の表現力の幅広さに圧巻されます。 サックスの小品集として「一家に一枚」置いてもよいほどのものだと思います。
Scaramouche
  1. Tableaux de Provence (P.Maurice)
  2. Le Songe de Coppelius (F.Schmitt)
  3. Rapsodie (C.Debussy)
  4. Etude no.2 Op.188 (C.Koechlin)
  5. Trois Histoires (J.Ibert)
  6. Six Pieces Musicales d'Etudes(R.Gallois-Montbrun)
  7. Scaramouche (D.Milhaud)
Vanguard Classics 99143
Arno Bornkampの現在最新版のアルバム。 いつも伴奏をしているPf.のIvo Janssenとの息も相変わらず バッチリで安心して聞ける。 ただ、今回は組曲中心で少し重めなので、聞いていて疲れるかも!?

Branford Marsalis

Romances for Saxophone
  1. L'isle Joyeuse (C.Debussy)
  2. Pavane (G.Faure)
  3. Arabesque no.1 (C.Debussy)
  4. Vocalise (S.Rachmaninoff)
  5. Pastorale (I.Stravinsky)
  6. Emmanuel (Colombier)
  7. Bachianas Brasileiras no.5 (H.Villa-Lobos)
  8. Gymnopedie no.3 (E.Satie)
  9. Prelude (M.Ravel)
  10. Piece en Forme de Habanera (M.Ravel)
  11. Sicilienne (G.Faure)
  12. Serenata (I.Stravinsky)
  13. The Old Castle (M.P.Mussorgsky)
CBS Masterworks MK-42122
知る人ぞ知るBranford Marsalisの小品集です。 ケニーGと比べるのは失礼かもしれないが、彼を超える 繊細でかつ甘美なソプラノを聞かせてくれます。 このアルバムでは、個人的には「ボカリス」と 「ブラジル風バッハ」が大好きです。

Claude Delangle

The Japanese Saxophone
  1. West, or Evening Song in Autumn (M.Natsuda)
  2. Arabesque III (I.Nodaira)
  3. Mysterious Morning III (F.Tanada)
  4. Vertical Time Study II (H.Hosokawa)
  5. Distance (T.Takemitsu)
  6. Penombres VI (Y.Taira)
  7. Not I, but the Wind...
  8. Night Bird (K.Tanaka)
BIS "BIS-CD-890"
現パリ音楽院教授C.Delangleの邦人作品集。 「この人、Saxの曲作っていたんだ」と思えるほど錚々たるメンバーです。 演奏は文句なしに素晴らしく、感動する部分もたくさんあるのでオススメしたいのですが… 曲自体の好き嫌いがきっとあるでしょう。 日本的要素にあふれた1曲目を聞いてダメだったら、2曲目以降は覚悟して聞かれることを オススメします。フラッター、重音、フラジオの嵐な曲もあります。^^;

Daniel Kientzy

The Romanian Saxophone
  1. Concertante Symphony No.3, "Cantos" (S.Niculescu)
  2. Concerto for Daniel Kientzy & Saxophones (M.Marbe)
  3. Narration II (A.Vieru)
Olympia Compact Discs OCD-410
私の所属している楽団が1997年夏にルーマニアへ演奏旅行に 行ってまして、何かしらの親近感を覚えて衝動買いしたものです。 なんだかよぉわからん曲のオンパレードです。 1回しか聞いてませんが、何やら豪快な曲が続いていたような覚えが…。:-p

Detlef Bensmann

Virtuose Saxophonkonzerte
  1. Concerto in E flat for A.Sax. & Strings (A.Glasunov)
  2. Ballad for T.Sax & Orch. (F.Martin)
  3. Concerto for A.Sax, Trp & Strings (J.Rivier)
  4. Fantasia for Sax, 3 Horns & Strings (H.Villa-Lobos)
Musica Mundi 311025-F1
選曲のカップリングは面白くよいかと思いますが、 全体的に演奏が重く、少々疲れてしまう感があります。 それぞれの曲としてまとまりがイマイチです。
The Saxophone
  1. Concerto in E flat for A.Sax. & Strings (A.Glasunov)
  2. Andante, Fugue and Finale (R.Moulaert)
  3. Hot Sonata for A.Sax. and Piano (E.Schulhoff)
  4. Duke Ellington Medley (Schauble/D.Ellington)
KOCH "3-1335-2"
D.Bensmannのソロと彼の所属するベルリンサクソフォン四重奏団による 四重奏、それぞれ2曲ずつのカップリングです。 ソロ曲は全体的にしつこく重い演奏(いかにもドイツっぽい!?)のため、 聞いていて疲れてしまう…というか、元の曲のイメージと少々違った 解釈での演奏、と思われる部分が多いようです。 そういうことを合わせて考えると、Hot Sonataは私の中ではかなりいまいちですね。 四重奏についても同様で、Moulaertの曲はよいですが、D.Ellingtonメドレーは ベンドアップやビブラートを始め、全体的に演奏がしつこいので、 あまりオススメできないです。

Eugene Carinci

Music for Saxophone
  1. Sonatina (L.van Delden)
  2. Circus-Parade (P.M.Dubois)
  3. Quattro Liriche Brevi (J.Orrego-Salas)
  4. Vignettes of a Fable Land (R.Wetzel)
  5. Divertissement (P.M.Dubois)
  6. A L'Espagnole (P.M.Dubois)
  7. Fantaisie Impromptu (A.Jolivet)
  8. From Dix Figures a Danser (P.M.Dubois)
Mark Custom RecordingService MCD-1611
どこかでのコンサート演奏を録音したものらしい。 全体的にピアノとの音量バランスがよくないし、 時々音が歪んでいて少々素人録音っぽく聞こえてしまいますが、 演奏自体はなかなかよいです。 Duboisの曲が多いので、Dubois好きな人にはよいかもしれませんね。

Eugene Rousseau

Saxophone Vocalise
  1. Porgy and Bess Medley (G.Gershwin / arr:R.Hermann)
  2. Diversion for A.Sax & Band (B.Heiden)
  3. Kol Nidrei, Op.47 (M.Bruch / arr:M.Kimura)
  4. Tosca Fantasy (G.Puccini / arr:R.Hermann)
  5. Fantasia Concertante (B.Heiden)
  6. Meditation de Thais (J.Massenet / arr:J.Curnow)
  7. Concerto for A.Sax & Wind Ens. (R.Muczynski / arr:T.Kynaston)
Delos "DE 3188"
E.ルソーの音色はとにかく柔らかくて包み込まれるような感じで個人的に好きです。 すごい難曲でもそれとなくサラリと吹いてしまうあたり、本当に素晴らしいの一言ですね。 このアルバムは、Saxのために作られた曲はもちろん、Classicalな名曲とかまで 吹奏楽伴奏で演奏されてますが、吹奏楽伴奏の演奏はなかなか聞けないので貴重です。 曲も親しみやすいものが含まれているので、何を買おうか悩んでいるとき見かけたら 試してみてください。
Saxophone Concertos
  1. Concertino da Camera (J.Ibert)
  2. Concerto in E flat for A.Sax & Strings (A.Glazunov)
  3. Fantasia for S.Sax, 3 Horns & Strings (H.Villa-Lobos)
  4. Concerto for A.Sax & String (P.M.Dubois)
Grammophon 453 991-2
ユージンルソーの演奏はとてもよいです。力強い演奏から 美しい音色で歌ったり、と表現力もあって◎です……が、 バックのオケ演奏の管楽器がイマイチ(…と言っても管が入っているのは Concertino Da Cameraだけなんですけどね。^^;)なので、 最初を聞いた段階で少しショックだったりします。 他の曲に関してはすごくいい感じなんですけどねぇ…。 できることならしっかりした伴奏で聞いてみたいなぁ…と 思ったりしますが、他で録音していることはないでしょうねぇ。^^;

Gerard McChrystal

Meeting Point
  1. The Celtic (D.C.Heath)
  2. I Sleep at Waking (I.Wilson)
  3. Saxophone Concerto (M.Torke)
  4. From Nowhere to Nowhere (M.McGlynn)
  5. Where the Bee Dances (M.Nyman)
Silva Classics "SILKD 6010"
M.Nymanのサックス協奏曲である"Where the Bee Dances"の初演時に演奏したという G.McChrystalのアルバムです。アルバムの構成は、軽快なソプラノのための協奏曲と 静かなアルトソロの2つの形式を織り交ぜているだけの何とも単純なものなんですけど、 曲がいいですねぇ…。その上演奏もかなりよいです。
協奏曲集の中では5本の指に入るくらいオススメのアルバムです。

Harvey Pittel

Moving Along
  1. Sonata for Alto Saxophone and Piano (P.Creston)
  2. Concerto for Alto Saxophone (I.Dahl)
  3. Vocalise (S.Rachmaninoff)
  4. Concertino da Camera (J.Ibert)
  5. Tableaux de Provence (P.Maurice)
  6. Concerto "Saint Marc" (A.Tomaso)
Crystal Records "CD655"
全体的にしつこすぎる…というよりは、「自分のできる速さに合わせた」ような演奏に なっているイメージを持ってしまいます。テンポを揺らすことで表現力アップを計っている のかもしれませんが、それよりも「ピアノと合わせるために…」と私は取れてしまいました。 選曲としては、メジャーなソロ曲のオンパレードですから悪くないんですが、他のアルバムを 選ばれる方がよいと思います。

Henk van Twillert

On Classical Tour with the Baritone Sax
  1. Fantasiestucke op.73 (R.Schumann)
  2. Apres un Reve (G.Faure)
  3. Pavane (G.Faure)
  4. Elegie op.24 (G.Faure)
  5. Liebesleid (F.Kreisler)
  6. Gymnopedie no.1 (E.Satie)
  7. Gnosienne no.1 (E.Satie)
  8. Gymnopedie no.3 (E.Satie)
  9. Vocalise op.3a no.14 (S.Rachmaninoff)
  10. Intermezzo from Goyexas (E.Granados)
  11. Lafille aux Cheveux de Lin (C.Debussy)
  12. Le Petit Berger (C.Debussy)
  13. Golliwogg:s Cake Walk (C.Debussy)
Movieplay "MPC 101.852"
割と珍しいバリトンサックスのソロアルバムです。 一般的なアルトのソロアルバムと比べたらインパクトに欠けるものがありますが、 リラックスしたいときにはバリサクの落ち着いた甘い音色もいいですね。 個人的な好みとしては、もう少し輪郭がはっきりしていてもいいかな…。 フラジオが当たり前のように使われていて、ボーッと聞いていると 「あれ? テナーか??」と思ってしまうほどです。
Homage to Heitor Villa-Lobos
  1. Bachianas nr.1: Introduction
  2.         Preludio
  3.         Fuga
  4. Pequena Suite: Romancette
  5.         Legendaria
  6.         Harmonios
  7.         Fugato
  8.         Melodia
  9.         Gavotte
  10. Bachianas nr.5: Aria
  11.         Dansa
  12. Bachianas nr.2: Preludio
  13.         Aria
  14.         Dansa
  15.         Tocata
Movieplay "MPC 101.853"
Amsterdam Sax.Qrt.のメンバーであるHenk van Twillertのソロアルバム第2弾は H.Villa-Lobosの追悼アルバムです。前作と同じく、バリサクのテクニックは 脱帽ものです。その上、個人的にはこちらのアルバムの方が、演奏自体 垢抜けていて気持ちよいものを感じます。奏者本人も楽しく演奏しているのかも しれませんね。伴奏編成が弦楽五重奏(1st Vln, 2nd Vln, Vla, Vc, Cb)というのも なかなか興味深いです。

James Houlik

American Saxophone
  1. Diversions (M.Gould)
  2. Concerto for Tenor Saxophone and Orchestra (R.Ward)
  3. The Upward Stream (R.Peck)
Koch "3-7390-2 H1"
Morton Gould と Russel Peckのコンチェルトを1度に聞ける…というのは すごくお得だと思います。さらに、演奏しているJames Houlikですけど、 とりあえずは上手いです。時々、ほんとにテナー吹いてんのか!?…と疑いたくなるほどですが、 ちょっと無理をしすぎているようにも思えます。
とは言っても定番の協奏曲に飽きた方には、McChrystalのアルバムと並んでオススメします。
Robert Ward
  1. Jubilation Overture
  2. Symphony no.4
  3. Concerto for Saxophone and Orchestra
  4. Sonic Structure
Albany Records "AR001"
James HoulikのSaxで、North Carolina Symphony Orchestra (G.Zimmermann 指揮) によるRobert Wardの作品集です。前出のアルバムと1曲かぶっていますが、 James HoulikのSaxがブイブイ言ってます。
ただ、個人的にはアルバム全体がバラエティに富んでいることから "American Saxophone"の方がオススメですね。

John-Edward Kelly

Saxophone Concertos
  1. Concertino da Camera (J.Ibert)
  2. Ballade pour Saxophone Alto et Orchestre (F.Martin)
  3. Concerto for Saxophone and String Orchestra (L.E.Larsson)
ARTE NOVA "74321 27786 2"
'99.1月に購入したのですが、1090円(税別)と破格だったため迷わず買いました。^^;
全体的にフラジオばりばりのすごい演奏なのですが、ちょっと無理をしているかな… と思える部分も多く、なんとも複雑な心境です。 とは言っても、これだけの努力はすばらしいと思います。 曲の内容も面白いですし、何より安い!!(笑)
とりあえず、この値段なら買って損はないと私は思います。

John Harle

Saxophone Concertos
  1. Rapsodie (C.Debussy)
  2. Concertino da Camera (J.Ibert)
  3. Fantasia (H Villa-Lobos)
  4. Concerto in E flat (A.Glazunov)
  5. Concerto (R.R.Bennett)
  6. Out of the Cool (D.Heath)
EMI Classics "CDC-7-54301-2"
録音しているホールの残響が多くて輪郭のなくなった演奏と なってしまっているのがもったいないです。 とは言っても、演奏自体にもロングトーンの部分で独特の くせっぽいところが見受けられ、そこが個人的には気になります。 しかし、Concertino da Cameraの3楽章にあるCadenzaは 普段なかなか使われない方を録音しているので貴重かもしれません。 (ちなみに、こちらのversionで録音しているのは私が知っている中ではこれだけです)

Kenneth Tse

Kenneth Tse
  1. Sonata for Alto Saxophone and Piano (J.Feld)
  2. Meditation (W.Kaufmann)
  3. Sonata Op.29 (R.Muczynski)
  4. Aeolian Song (W.Benson)
  5. Solo for Alto Saxophone and Piano (B.Heiden)
  6. Blue Caprice (V.Morosco)
  7. West Side Story Medley (L.Bernstein)
Crystal Records "CD656"
私の先生から「ジャケットを見ただけじゃなかなか手を出しづらいけど、うまいよ」と 言われ、レッスン帰りにそのまま買っていった…と珍しく何も考えずに衝動買いしてしまった1枚。 確かに「上手い!!」の一言です。E.Roussauに師事されたとのことですが、音色はかなり近いかもしれません。 それでいて、バリバリに現代曲を吹きこなすばかりか、フラジオがフラジオのように感じられないほど 音程・音色・表現全てにおいて目をみはるものがあります。 1つ言わせてもらう、としたら、演奏は素晴らしいのですがWest Side Storyのアレンジが それほどよくないため、他の曲より見劣りしていたように感じ残念でした。

とは言っても、久しぶりに良いアルバムに出会えたような気がします。

Lawrence Gwozdz

An American Tribute to Sigurd Rascher
  1. Jephthah (C.A.Wirth)
  2. Particles (A.Russell)
  3. Air and Scherzo (H.Cowell)
  4. Romance (W.G.Still)
  5. Three Antique Dances (J.D.Lamb)
  6. Elegie et Rondeau (K.Husa)
  7. Sonata for A.Sax & Piano (J.C.Worley)
  8. Beyond These Hills (C.A.Wirth)
Crystal Records "CD652"
私はとある曲の音源を聞いてみたい…というときに、 奏者を知らなくても買ってしまうことがあるのですが、 このCDは「H.Cowellの"Air and Scherzo"が聞きたい」というだけで 買ったものです。はっきり言って演奏は上手くないです。 選曲を見て「これを聞いてみたいな」と思っても、まず他に CDがあるか確認されることをオススメします。:-p

Lynn Klock

Aria
  1. Concertino da Camera (J.Ibert)
  2. Aria (E.Bozza)
  3. Concerto (A.Glazunov)
  4. Sonata for A.Sax (B.Heiden)
  5. Aria (J.Ibert)
  6. Concertino (J.Rueff)
Open Loop 033
ピアノ伴奏で録音している Concertino da CameraやGlazunovのConcertoは珍しいでしょう。 ただ、やはりこれらの曲はオケ伴奏の方が100倍かっこよいですね。^^; あと…私の知る中では唯一Concertino da Cameraの2楽章 中間部までもフラジオで演奏していますが、全体的に演奏そのものは イマイチですから興味本位で買われるくらいがよいかと…。

Marcel Mule

Marcel Mule
  1. Gavotte (Rameau/Mule)
  2. Pavane et Menuet Vif (Roelens)
  3. La Tyrolienne (Fonse/Marie)
  4. Patres (Foret)
  5. Variations sur Marlborogh (Genin/Combelle)
  6. Le Carnival de Venise (Demerssman)
  7. Andante from "Concerto" (Vellones)
  8. Valse Chromatique (Vellones)
  9. Canzona & Scherzo from "Quatuor" (Glazunov)
  10. Menuetto (Bolzoni)
  11. Serenade Comique (Francaix)
  12. Concertino da Camera (Ibert)
  13. Canzonetta (Pierne)
  14. Piece en Forme de Habanera (Ravel/Mule)
  15. Les Millions d'Arlequin-serenade (Drigo/Auer)
  16. Esquisse (Combelle)
  17. Concertino (Bozza)
  18. Sevilla (Albeniz)
  19. Cache-Cache (Clerisse)
  20. Scherzo from "Andante et Scherzo" (Bozza)
Clarinet Classics CC0013
副題に「Le Patron of the Saxophone(サクソフォンの父)」と あるように、クラシカルサクソフォンを語るに当たって Marcel Muleは避けては通れない人物でしょう。 彼の演奏を聞いて感動し、サキソフォンのための曲を 書いた作曲家もたくさんいます。 このアルバムは、過去の音源を再収録したもので、 ソロ曲のほかに四重奏曲もいくつか入っています。 特にConcertino da Cameraの演奏は素晴らしいの一言です。 今まで似たようなものがたくさん発売されているため、 すでにミュールのCDをお持ちの方は曲目など チェックされることをオススメします。 なお、1曲だけMule以外の人が演奏してます。 これを耳で聞いて見つける、なんてことをやると楽しいかも!?
Encore !
  1. Rapsodie pour Sax.,Harp & Celeste (Vellones)
  2. Le Dauphin (Vellones)*
  3. Chanson d'Autrefois (Pierne)*
  4. Chanson de la Grande-Maman (Pierne)*
  5. Grave et Presto (Rivier)*
  6. Introduction et Variations sur une Ronde Populaire (Pierne)*
  7. La Cinquantaine (Gabriel-Marie)
  8. Chanson Hindou (Rimsky-Korsakov)
  9. Le Cygne (SaintSaens)
  10. Sonate (Dillon)
  11. Humoreske (Dvorak/Kreisler)
  12. Saxo-Folly(Marceau)
  13. Orientalisme (Romby)
  14. Menuet (Boccherini)*
  15. Scherzo from "Quartet no.41" (Haydn)*
  16. La Fileuse (Mendelssohn)*
  17. Agitato (Mendelssohn)*
  18. Scherzo from "Quartet no.1in A-moll" (Shumann)*
  19. Explication (Raff)*
  20. Deux Pieces pour Columbia (Vellones)
Clarinet Classics CC0021
"Marcel Mule"が好評だったことにより発売された第2弾。 第1弾で入っていなかった「Grave et Presto」「民謡風ロンド」 を始めとして小品も充実しており、正に「かゆいところに手が届いた」 という内容になっていると思います。 ただ、曲目自体、あまり惹かれるものがないため少々見劣り するかもしれません。 それと、このCDにもMule以外の奏者によるソロが2曲入ってました。 第1弾の収録曲は3枚組の某CDと重なるものがありましたが、 こちらはだいぶ違うので、そういう点ではオススメかも!? なお、*がついているのは4重奏による演奏のことです。
La legende
    [CD 1]
  1. Sonata Op.19 (P.Creston)
  2. Caprice en Forme de Valse (P.Bonneau)
  3. Tableaux de Provence (P.Maurice)
  4. Canzona, Variation IV & V from "Quatuor" (A.Glazunov)
  5. Divertissement (P.M.Dubois)
  6. Quatuor (F.Schmitt)
  7. No.7-Allegro moderato from "Douze Etudes Caprices" (E.Bozza)

    [CD-2]

  8. Extrait d'une conference donnee par M.Mule a Elkart
  9. from "6eme Sonate pour Fl.et Piano" (J.S.Bach)
  10. Euskaldunak (P.Lantier)
  11. Quatuor (A.Borsari)
  12. Goyescas (E.Granados)
  13. Concertino da Camera (J.Ibert)
  14. Pieces pour Violon (Kreisler)
Association des Saxophonistes
A.SAX98
フランスのサクソフォン協会が自主制作したCDのようで、 saxofan の 管理人である木村氏から話を聞いて購入しました。 お茶の水の下倉楽器店でしか見たことないですが、 他のところでも見かけたという情報がありました。 内容的には某3枚組CDやClarinet Classicsから出ている2枚のCDと ダブっていますが、P.CrestonのソナタやF.Schmittの四重奏、 プロヴァンスの風景などと一緒に、Concertino da Cameraや Glazunovの四重奏(抜粋)なども押さえてありますので、 サックスのオリジナル曲にかなり興味がある方へはオススメかも しれません。 ただ、値段がちょっと他より高い(\5,500円)のが難点ですね。

Marie-Bernadette Charrier

Marie-Bernadette Charrier
  1. Opcit, pour saxophone tenor (P.Hurel)
  2. Etki en Droutzy, pour saxophones soprano et basse et percussion (F.Rosse)
  3. Oxyton, pour saxophone baryton (C.Havel)
  4. Verbiages d'un metal osseux, pour saxophone baryton,
    voix de soprano et dispositif electroacoustique (P.Melle)
  5. Periple, pour saxophone tenor (P.Mefano)
  6. Dream in a bar, pour saxophone baryton et percussion (C.Lauba)
Octandre "OC931"
このアルバムは、サックスの先生から「僕の友人から送られてきたんだけど…」と 頼まれて買ったものです。というわけで、おそらく日本のCDショップでは手に入らないでしょう。
内容は「バリバリ現代音楽」なのですが、ここまでテナーやバリサクでバリバリ演奏するって すごいなぁ…と思ったら、なんと女性なんですよ。本当に驚きました。
もし、国内のCDショップでこのアルバムを見た方いらしたら、教えてください。

Neal Ramsay

Sax 5th Ave.
  1. The Bee (F.Schubert)
  2. Jesu, Joy of Man's Desiring (J.S.Bach)
  3. A L'Espagnole (P.M.Dubois)
  4. Clair de Lune (C.Debussy)
  5. Allegro con moto from "Concertino da Camera" (J.Ibert)
  6. Aria (E.Bozza)
  7. Waltz (D.Bridges)
  8. Espiegle (C.Bolling)
  9. Harlem Nocturne (E.Hagen)
  10. Liza (G.Gershwin)
  11. Blackbird (J.Lennon/P.McCartney)
  12. from West Side Story (L.Bernstein)
  13. Air on a G String (J.S.Bach)
Wind Prints Records WPP-10893
ここまで書くのは失礼とは思いますが、曲目だけを見て 買うとだまされた、と感じることでしょう。 サックス演奏自体もあまりうまくないです…。 また、ほとんどの曲に「arranged by Neal Ramsay」と書かれてまして、 「主よ、人の望みの喜びよ」をハンマーダルシマーで伴奏されていたり ピアノ伴奏をいろんな楽器に振っているのは結構面白いのですが、 曲によっては「自分が演奏できないからはしょったのでは?」と 言いたくなるようなカットがあったりします。 このあたりを了承の上買われるなら、まぁいいんじゃないでしょうか。

Pekka Savijoki

The French Saxophone
  1. Scaramouche (D.Milhaud)
  2. Divertimento (R.Boutry)
  3. Cinq Danses Exotiques (J.Francaix)
  4. Histoires... (J.Ibert)
  5. Fantaisie-Impromptu (A.Jolivet)
  6. Tableaux de Provence (P.Maurice)
BIS CD-209
丁寧でしっかりした演奏をしてます…トルヴェールの彦坂さんに近い演奏ですね。 ソロで「Histoires...」を録音しているCDは結構珍しいし、 「Cinq Danses Exotiques」もかなりよいです。少し丁寧すぎるかもしれませんが。
Saxophone Concerti
  1. Concerto for Saxophone and String Orchestra (L.Larsson)
  2. Concerto in Eb for Saxophone and String Orchestra, Op.109 (A.Glazunov)
  3. Adagio and Allegro for Saxophone and String Orchestra
BIS CD-218
上記の作品が丁寧で、好印象だったので買ってみました。 こちらの演奏も同じく丁寧に演奏されているのですが、フラジオがイマイチです。 その部分で、情景が振り出しへ戻された感じになるのが残念でした。

Sohre Rahbari

Saxophone and Orchestra
  1. Scaramouche (D.Milhaud)
  2. Concerto for A.Sax and St.Orch. (A.Glazunov)
  3. Rhapsody for A.Sax and Orch. (C.Debussy)
  4. Concertino da Camera (J.Ibert)
  5. The Old Castle from "Pictures at an Exhibition" (M.Mussorgsky)
  6. Japanese Improvisation for Solo Saxophone
MARCO POLO "8.223374"
Classicのジャンルでは珍しい女性Saxophone奏者のソロアルバム。 選曲も定番をバッチリと押さえてあるのですが、全体的にノリが違和感あって 私はなじめなかったです。わざと遅らせている…というよりもリズムが甘いって感じで、 廻りに引っ張られているような印象を受けました。 この辺は、人それぞれの好みもあるでしょうけど、全体的に演奏の出来はよくないと思います。 その点が、残念です。

Steven Mauk

Distances Within Me
  1. Prelude, Cadence et Finale (A.Desenclos)
  2. Distances Within Me (J.A.Lennon)
  3. Sonate (P.Hindemith)
  4. Sixth Sense (G.Yasinitsky)
  5. Picnic on the Marne (N.Rorem)
Open Loop 012
Open LoopのCDは当りハズレが大きいのですが、これは 「まぁ当り」な方だと思います。かなり安定した演奏です。 少し遊び度が少ないように思えるので、自分で演奏されるときの 参考音源として使うのによいかもしれません。

Tommy Smith

GYMNOPEDIE
  1. Gymnopedie (E.Satie)
  2. Bagpipe Music (B.Bartok)
  3. Gnossienne No.1 (E.Satie)
  4. Children's Song No.7 (C.Corea)
  5. Arietta (E.Grieg)
  6. Children's Song No.6 (C.Corea)
  7. Notturno (E.Grieg)
  8. Bulgarian Rhythm No.1 (B.Bartok)
  9. Gnossienne No.3 (E.Satie)
  10. Je Te Veux (E.Satie)
  11. Hall of Mirrors - Sonata No.1 (T.Smith)
  12. Dreaming with Open Eyes - Sonata No.2 (T.Smith)
LINN "AKD 103"
'99年9月頃、HMVやタワーレコードなど大手CDショップの 至る所で絶賛されていたアルバムです。 選曲を見てもサティ、グリーグ、バルトーク、チックコリアと ジャンルレスな上に自作のソナタ2曲まであります。 肝心の演奏は絶賛されているだけあって表現の幅も広く、 聴き込んでしまう内容です。

Jean-Marie Londeix, Quatuor Deffayet

Le Saxophone Francais
    [CD-1]
  1. Sonate Bucolique (H.Sauguet)
  2. Sonate (J.Absil)
  3. Sonate (P.Creston)
  4. Fantaisie-impromptu (A.Jolivet)
  5. Gavambodi 2 (J.Charpentier)
  6. Epitaphe de Jean Harlow (C.Koechlin)
  7. Printemps (H.Tomasi)
  8. Le Chant du Veilleur (J.Nin)
  9. Sextuor Mystique (H.Villa-Lobos)

    [CD-2]

  10. Introduction & Variations sur Une Ronde Populaire (G.Pierne)
  11. Quatuor (A.Desenclos)
  12. Grave et Presto (J.Rivier)
  13. Quatuor (F.Schmitt)
  14. Quatuor (P.M.Dubois)
  15. Petit Quatuor (J.Francaix)
  16. Valse Chromatique (P.Vellones)
  17. Cavaliers Andalous (P.Vellones)
  18. Les Dauphins (P.Vellones)

    [CD-3]

  19. Sonate (P.Hindemith)
  20. Nocturne (C.Beck)
  21. Sonate (E.Denisov)
  22. Improvisation I (R.Noda)
  23. Rhapsodie (C.Debussy)
  24. Concertino da Camera (J.Ibert)
  25. Canzonetta (G.Pierne)
  26. Patres (F.Foret)
  27. La Precleuse (F.Kreisler)
  28. Schon Rosmarin (F.Kreisler)
  29. La Cinquantaine (G.Marie)
  30. Chanson Hindoue (N.Rimsky-Korsakov)
  31. Humoreske (A.Dvorak)
  32. Variations sur Malborough (F.Combelle)
EMI "7243 5 72360 2 7"
ずっと買わないで逃げてきた3枚組CDなのですが…どうして買ったか、というと 「Imprevisation Iを聞きたかったから」という理由だけなのです。
1曲のために3枚組CDを買うことになるとは思いもしませんでした。 [CD-1]と[CD-3]のRhapsodieまではJ.M.Londeixが、[CD-2]はDeffayet四重奏団が それぞれ演奏しています。[CD-3]の残りはM.Muleの演奏なのですが、これは 今まで至るところで再版されてるものと同じです。
また、全体的な演奏内容としてもTomasiの「春」はル・ヴァンヴェールの演奏の方が良いし、 四重奏曲もデファイエより好演なCDがたくさん出回ってますし、あまりオススメできない 内容と言ってもよいかもしれません。
J.M.LondeixやD.Deffayet、M.Muleなどの演奏を1度も聞いたことなく、 興味ある方はオススメしますが、そうでなければわざわざ買う必要ないように思えます。

YAMAHA Artist Series

Masterpieces for Saxophone
    E.Rousseau
  1. Sonata Op.19 (P.Creston)
    M.Hester
  2. An Interrupted Serenade (Dr.W.Penn)
  3. Perpetual Motion (Dr.W.Penn)
    West Coast Sax.Qrt.
  4. Bachianus Brasilieras no.5 (H.Villa-Lobos)
  5. Spanish Dance Suite (G.Wyle)
    Tom Liley
  6. Two Fantastics, Op.88 (J.Takcs)
    Leo Potts
  7. Allegro from "Sonata no.1 for A.Sax. & Piano" (L.Lunde)
  8. Emmanuel (M.Colombier)
    Thomas Walsh
  9. Scaramouche, Op.165c (D.Milhaud)
Delta "30502"
ヤマハがスポンサーについている演奏家たちによる録音です。 選曲としてもなかなか幅広くてよいのですが、いかんせん 本当にメジャーな曲というのが少ないため、あまりCDとしての 魅力は少ないかもしれません。 演奏そのものも「すばらしい!!」と言えるほどのものではなく、 そつなくこなしてるだけ…という曲もあったりします。 「今持っているコレクションから奏者や曲の幅を広げたい」と言う方には ちょっとはオススメできるかもしれません。


【国内のアーティスト】

タイトル名、型番、感想曲目

須川展也

Once upon a Time
  1. From Lyric Pieces op.71 (E.Grieg)
  2. Caprice en Forme de Valse (P.Bonneau)
  3. Vocalise (S.Rachmaninoff)
  4. Le Cygne (C.Saint-Saens)
  5. Ombra mai fu (G.Hendel)
  6. Pulcinella (E.Bozza)
  7. Imtermezzo from "L'Arlesienne" (G.Bizet)
  8. The Ragtime Dance (S.Joplin)
  9. Summertime (G.Gershwin)
  10. By Strauss (G.Gershwin)
  11. "古典組曲" より Sicilienne (A.Yadai)
  12. Variations on a Theme by Rameau (Y.Ito)
オススメ No.4
シシュポスの夢
  1. When You Wish upon a Star
  2. Twilight
  3. Lovin' You
  4. My Love
  5. Honesty
  6. Seagull
  7. Your Song
  8. Endless Love
  9. A Dream of Sisyphos
  10. Without You
  11. The Sabbath Day
  12. Love
東芝EMI TOCT-8454
日本におけるクラシカルサクソフォンの第一人者と言えるであろう 須川さんの弦楽伴奏によるアルバムです。須川さんのアルバムで 個人的には一番好きです。中でも真島俊夫編曲の「星に願いを」は 是非ともオススメしたい1曲。
Cafe 1930 〜ピアソラに捧ぐ〜
  1. Histoire du Tango (A.Piazzolla)
  2. Adios Nonino (A.Piazzolla)
  3. Preparense (A.Piazzolla)
  4. Annes de Solitude (A.Piazzolla)
  5. Decarisimo (A.Piazzolla)
  6. Libertango (A.Piazzolla)
  7. Fantasia (H.Villa-Lobos)
  8. Pieces Caracteristiques en Forme de Suite (P.M.Dubois)
東芝EMI TOCT-9101
「ピアソラにはまってます」と題名のない音楽会で話されていた 須川展也によるピアソラをメインとしたソロアルバム。 聞いていると「サックスってこんなことまでできるんだ」と ただただ唖然としてしまいます。 しかし残念なことに、須川さんのきれいな音色・節回しが 返って「タンゴ」らしさを消してしまっていると思います。 クラシック奏者によるピアソラのタンゴ…と言うことで比較すると、 最近話題のヨー・ヨー・マは、タンゴ独特の泥臭さが ある程度残っていると思います(個人的にはこちらの方が好きです)。 そういう点では、須川さんの方は少々物足りなさを感じます。 (これは、最近のトルヴェールに対しても時々感じるんですが… ファンの方、ごめんなさい。でも私も1ファンではあります)
Cyber Bird
  1. Cyber Bird Concerto (T.Yoshimatsu)
  2. Concerto in E flat (A.Glazunov)
  3. Rhapsodie (C.Debussy)
  4. Concertino da Camera (J.Ibert)
東芝EMI TOCE-9152
須川展也による協奏曲のみのアルバム。 芸術品のような出来で申し分はないのだが、個人的には もっと攻撃的(と言ってしまったら少々乱暴ですが)な 演奏が好きなため、少々物足りなさを感じてしまいます。 「My Favorite Things」を出した頃のトルヴェールって こういう前向きなところがあったと個人的には思っているので、 あの頃のような演奏をしてもらえたらいいなぁ、と わがままながら思っています。
Estrellita (エストレリータ)
  1. Granada (A.Lara)
  2. Estrellita (M.M.Ponce)
  3. Sevilla (I.Albeniz)
  4. Andaluza (E.Granados)
  5. Cadiz (I.Albeniz)
  6. Danza de la moza donoza (A.Ginastera)
  7. Oblivion (A.Piazzolla)
  8. Fantasia for S.Sax & Chamber Orch. (H.Villa-Lobos)
  9. Aria from "Bachianas Brasileiras no.5" (H.Villa-Lobos)
  10. Suite "Scaramouche" pour A.Sax et Orchestre (D.Milhaud)
  11. El Dia Que Me Quieras (C.Gardel)
東芝EMI "TOCE-9521"
山下一史指揮、オーケストラ・アンサンブル金沢の伴奏によるアルバム。 ラテン色の濃い選曲となっている上に、とてものびのびと華麗に響く須川さんのSaxの音色がよいです。 さらに、アレンジもよく、ところどころバックとの掛け合いを楽しんでいる様子が伺えます。 また、現在では事実上のオリジナル…と言ってもよいくらい原曲よりメジャーになっている スカラムーシュのオケ伴奏版はなかなか聞けないです。 須川さんの音色が美しすぎるので物足りなく感じる部分もありますが、 一時期より前向きな演奏でなかなかよいと思います。
Die Heldenzeit (英雄の時代)
  1. Die Heldenzeit [英雄の時代] (長生 淳)
  2. Tableaux de Provence (P.Maurice)
  3. Concerto pour A.Sax et Orchestre op.109 (A.Glazunov)
  4. Concerto pour A.Sax et Orchestre (H.Tomasi)
  5. Granada (A.Lara) *** Bonus Track CD ***
佼成出版 "KOCD-4002"
協奏曲集としては第2弾となりますが、コンサートマスターを務める 東京佼成ウィンドオーケストラが伴奏で、指揮は「エストレリータ」でも 指揮をされていた山下一史です。 Glazunov, Tomasiのコンツェルトやプロヴァンスの風景はもちろん、 委嘱作品であるタイトル曲「英雄の時代」は圧巻です。 迫力ある吹奏楽の伴奏に須川さんのSax…文句なしにオススメです。

彦坂 眞一郎

Ballade
  1. Clair de Lune (G.Faure)
  2. Prelude et Saltarelle (R.Planel)
  3. Ballade (H.Tomasi)
  4. たとえば風に吹かれた柳のように[委嘱作品] (荻野 清子)
  5. Gentle Goodby (佐橋 俊彦)
  6. Only Joke(荻野 清子)
  7. Sonata (P.Woods)
  8. Epitaphe de Jean Harlow (C.Koechlin)
  9. Morgen Op.27-4 (R.Strauss)
Meister Music MM-1017
Trouvere Quartetのアルト奏者彦坂さんのソロデビューアルバム。 日本初録音や委嘱作品などがほとんどなので目新しい曲の オンパレードとなっており、彦坂さんのこのアルバムに対する 意欲の高さが伺えると言ってもよいと思います。 それでいてP.Woodsの「ソナタ」を始めとして難曲が多いにも かかわらず、曲の完成度はとても高いです。さすがです!! ただ、個人的な感想としては彦坂さんが生真面目な性格なのかも しれませんが(笑)、全体的にかしこまった演奏となっていて 少々面白味に欠けているように感じます。 アルバムタイトルにもなっているTomasiの「バラード」はもう少し 遊んだ方がこの曲らしさが出ると思いますし、自分自身も そうやって演奏した経験があるから思うだけかもしれませんが…。
Dance
  1. Piece en Forme de Habanera (M.Ravel)
  2. Frissons (J.Naulais)
  3. Cinq Danses Exotiques (J.Francaix)
  4. Concertino (E.Bozza)
  5. Microjazz (C.Norton)
  6. Tari Mendalam(Warna Tarum) from "Dua Tari Berwarna-warna" (F.R.Pane)
  7. Sveglia della "Bomba senza Seme" e Suo Trasfigurazione (F.R.Pane)
Meister Music MM-1038
彦坂さんのセカンド・ソロ・アルバム。 1枚目の「バラード」よりも自由にかつ滑らかに 演奏しているようで、聞いていても結構楽しめると思います。 ただ、その理由は表現力によるもの、というよりは、 曲がバラエティに富んでいるから…という感じでして、 やはり少々まじめチックな演奏という枠からは抜け出ていないように 思えます。とは言っても、結構楽しいアルバムではあります。

田中 靖人

Rapsodie
  1. Six Epigraphes Antiques
  2. Rapsodie
  3. Le Petit Negre
  4. Minstrels
  5. La Fille aux Cheveux de Lin
  6. Syrinx
  7. La Plus que Lente
  8. Petite Suite
東芝EMI TOCZ-9255
Trouvere Quartetのバリトン奏者 田中靖人のオールC.Debussyアルバム。 「Rapsodie」「小組曲」「小さな黒ん坊」「Le Plus que Lente」 などといった定番曲をしっかり押さえてあるところが嬉しいです。 また、「亜麻色の髪の乙女」をバリトンで演奏する…という 味なこともやっています。アルトよりも情緒深くてなかなかgoodでした。 ドビュッシー好きな人には結構オススメだと思います。

中村 均一

オススメ No.2
Gershwin/ Rhapsody in Blue
  1. Someone to Watch over Me
  2. Rhapsody in Blue*
  3. Fascinating Rhythm
  4. By Strauss
  5. An American in Paris*
  6. Rialt Ripples (Pf Solo)
  7. Merry Andrew
  8. Summer Time&etc.from "Porgy and Bess"*
  9. Embraceable You
  10. But Not for Me
  11. I've Got a Crush on You
  12. The Man I Love
  13. Love Walked In
Meister Music MM-1047
Halmo Sax.Qrt.のソプラノ奏者中村均一のソロデビューアルバムです。 普段なかなか聞けない彼のアルトでの演奏が入っていたり、 アルモによる演奏が3曲(曲目に*がついている)あったりと 盛りだくさんの内容となっています。 均さんの美しい音色を残しつつも楽しんでいる感じがよく 伝わってきていると思います。聞いているこちらまで楽しくなります。 また、「Rhapsody in Blue」ではOriginalではClarinetが担当している IntroのPortamentをしっかりとアルトで決めてくれています。 指で塞ぐClarinetと違い、キーで塞いでいるSaxophoneで 決めてくれるところがかっこいいですね。 「Rhapsody in Blue」「パリアメ」あたりを四重奏でやっていること自体は 少々無理があるとは思いますが、アルバムとして大変面白い内容となってます。 個人的には'98年オススメソロアルバムです!!

大森 義基

オススメ No.5
Vacances
  1. Vacances (Damase)
  2. リス (Dubois)
  3. 星の夜 (Debussy)
  4. 彼女達は答えた (Rachmaninoff)
  5. わが母の教え給いし歌 (Dvorak)
  6. ジプシーの女 (Kreisler)
  7. Romances sans paroles (Faure)
  8. Spring Song (尾形敏幸)
  9. ドリーの夢 (松岡邦忠)
  10. Chanson pour Maman I & II (Guicherd)
  11. いちばん細くきれいな髪で (Obradors)
  12. ロンドンデリーの歌 (アイルランド民謡)
  13. Mandoline (Faure)
  14. 間奏曲 (Montbrun)
  15. リラの花 (Rachmaninoff)
  16. Pambiche from "Cinq danses exotiques" (Francaix)
  17. 愛しあいそして眠ろう (Debussy)
  18. コラール変奏曲 (D'indy)
  19. Vacances (Damase)
Meister Music MM-1032
"Vacances"で始まり"Vacances"で終わる、という憎い演出を しています。このアルバムも小品集なのですが、「これぞ クラシカルサキソフォンの定番!」と言うものを集めたような 内容の濃いアルバムではなく、本当に「心のヴァカンス」を狙った選曲です。 疲れたときにこのアルバムを聞くと、心も体もリラックスできます。

Saxophone Box!!

taka@sax.club.ne.jp