ボリビア便り 第7号(2002年12月24日) 「海内旅行?で、チリ・パラグアイ・ブラジルを回りました」
@イグアス移住地にあるイグアス日本語学校の授業風景。1日3時間の授業をしている。全生徒数は、175人。非日系の子どもの割合が年々増えて、2002年度では初めて5割を超えた。
A交流を続ける日本の不動小学校から送られた絵や写真。ポーズをとっている男性は、同期の日系社会青年ボランティア篠崎冠さん。イグアス日本人会で「企画・編集・広報」のボランティアをしている。
Bイグアス日本語学校には7台のパソコンがあり、生徒も使うことができる。日本の子どもたちとインターネットで文通もしている。
C赤茶けた大地のイグアス移住地。広大な農地に大豆が植えられている。ポーズをとっている男性は、またまた篠崎冠さん。
続きの写真(4枚)
南米の内陸国ボリビアへやってきて、早いもので1年10カ月になります。私の任期は、あと2カ月。ボリビア出国は、2003年2月25日です。帰国が近付くにつれ、日に日に焦りと寂しさが募ります。JICAの日系社会青年ボランティアは、派遣期間中にJICAの承認なく任国(私の場合、ボリビア)を離れることができません。青年海外協力隊も同じです。
JICAが海外旅行を認めるのは、2年間の任期中に1回で、「任国外研修旅行」の時だけです。その旅行期間は、3週間以内と決められています。
ボリビアの場合、隣接するパラグアイ・アルゼンチン・ブラジル・チリ・ペルーの5カ国へ行くことができます。しかし、安全上の理由から現在、ペルー全土とブラジルのサンパウロ・リオデジャネイロは、旅行禁止になっています。
私は、2002年3月10日から30日まで、チリ・パラグアイ・ブラジルの3カ国を回りました。海を越えていませんから、「海外」じゃなくて「海内」旅行かもしれません。
旅行では、同期の日系社会青年ボランティアが活動するイグアス日本人移住地(パラグアイ)やブラジリア(ブラジル)の日本語学校などを視察しました。
イグアスの滝に近いパラグアイ東部のイグアス移住地では、日本語が比較的継承されている移住地型の学校システムを視察しました。
一方、ブラジルの首都ブラジリアの日本語普及協会では、日系・非日系を区別しない都市型の学校運営が視察でき、私の配属先「サンタクルス日本語普及学校」の普及クラスの運営を考える上で、多くのヒントを得ることができました。
私の派遣国ボリビアは、南米の中でも最も貧しい国です。路上で寝起きする子どもたち、物ごいをする女性たちが、日常の光景になっています。同じ南米でも、チリやブラジルは少し違いました。表面的な印象ですが、ボリビアほど貧しさが感じられませんでした。
ひとくちに南米といっても、国力・経済力は違うようです。ボリビアという1つの国しか知らなかった私には、その多様性を痛感させられました。
ちなみに、ボリビアの1人当たりGNP(国民総生産)は800米ドル、ブラジルは3640米ドル、チリは4160米ドルです。まだ行ったことがありませんが、南米で最も豊かなアルゼンチンは8030米ドルだそうです。