■ 『ランプの肖像』+『別冊ランプの肖像』  著者 / 雜賀雄二

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以前、新潮社の月刊アート誌『芸術新潮』で、『ランプの肖像』という連載を持っていました。
世界のランプ(照明器具)を写真、エッセイ、ランプ解説で紹介する連載です。それを発展させた書籍『ランプの肖像』を出版しました。
これは日本で初めてのランプに関する書籍です。具体的には第二次産業革命と言われる電気の時代の黎明期に製造された産業ランプをメイン据え、他にはミッドセンチュリーランプも掲載し、解説しました。

産業ランプとは工場、作業場、オフィス、駅舎、病院などで使用する、仕事用ランプの総称で、機能に徹した構造のランプを指します。一般の人たちにはほとんど知られず、家庭で使用するランプとは形状も用途も一線を画す、仕事用に徹したランプでした。
電球の発明と産業ランプの登場で、あらゆる産業は飛躍的な進歩を遂げることになりましたが、第二次産業革命(電気の時代)の最上位のシンボル的存在が、産業ランプだったと言っても過言ではありません。

「光る道具」としてのシンプルで優れた機能性。
それを追求した結果にたどり着いたストイックとも言える美しさやフォルムは先見性と魅力に富み、近年、ヨーロッパの目利きたちによって、古い時代の産業ランプが再認識され注目を浴びるようになりました。以後、それらの古いランプが家庭で使用されるという、新しいムーヴメントが現実となっています。
日本では興味を持つ人は少ないですが、欧米では有名美術館で展覧会が開催されたり、コレクションされるほど、産業ランプの地位は高いです。製造当時は単なる仕事用ランプでしたが、現在は民間でも多くのコレクターが存在し、名作と賞賛されるランプも数多くあります。(リプロダクト製品として有名企業で再生産され、現代に蘇るランプも多々あるほどです。)
当方はそれらのランプが日本で知られる以前から、蒐集を続けてまいりました。この書籍には世界的にほとんど残っていないランプも多く掲載しています。

『ランプの肖像』は写真だけでなくテキストも重視し、エッセイは単独で読んでいただいても面白いものを、解説はランプ辞典となることを目指しました。
連載では25種類余りのランプを載せましたが、この書籍では1910年代〜1970年頃までの111種類のランプ + αを掲載しています。本当はさらなる掲載を望みました。しかし出版経費が膨大になるため、断念しました。

上記の心境でしたが、2024年に『別冊・ランプの肖像』を刊行しました。詳細は最下部のリンクよりご覧ください。
ランプの掲載数は『別冊・ランプの肖像』を加えると130台ほどで、さらに内容が濃密になりました。本編に掲載したかったのですが、経費の問題で載せられなかったエッセイ七編もオマケとして挟みました。
実は所持するランプはこの数倍ありますが、これで打ち止めにします。

フランスのGRASに写真、解説とも一番多くのページを割きました。
GRASはル・コルヴュジエ (20世紀随一と言われる建築家)が、その傑出した機能と美しさに惚れ込み、自分のアトリエの製図台や、彼が設計した建物で使用しただけでなく、社会に広めたほどの名作中の名作です。100年以上前に設計され、現在、世界でも日本でも一番知られています。
表紙のGRAS 205は、GRASに精通する方でも実物をご覧になった方はほとんどないでしょう。
これは最古のモデルで、「幻の」と言われるランプです。ロッドはパイプではなくフラットで、支柱にも配線穴がなく、すべての配線は外側に設置します。ピラミッドベースは通常の205よりも小さく、ベースのジョイントボールを締める構造も一般モデルと全く違います。
このGRASを始め、世界にほとんど存在せず、フランスのGRASの本にも載っていない、世界中のコレクター垂涎の希少モデルを載せました。
また1920年前後の最初期のモデルから1970年の最後のGRASまでの、各部のパーツの変遷などを写真とテキストで詳細に示しました。これらの記述はフランスのGRASの書籍よりも詳しいです。

GRAS以外のフランスのランプも多数掲載しましたが、ブケ、セルジュ・ムイユのランプは未掲載です。

バウハウス(ドイツ)のランプも充実しています。こちらも希少モデルを数多く含みます。
主要メーカーのミッドガルド、ラーデマッハー、カイザー・イデル、コルティング & マチーセン(ブランド名はカンデム)を始め、知られていないメーカーのランプも取り上げました。
イギリス、オランダ、アメリカ、その他の国のランプや、ミッドセンチュリーのランプも多彩なラインナップです。

掲載したランプはすべて雜賀雄二の個人コレクションです。


この書籍は「ランプ狂い」を自認する当方の集大成で、限定500部の少数出版物です。

出版社主導では面白い本になりませんので、自分の構想を活かした本を出版するために私家版(自費出版)として、出版界の常識にとらわれない書籍を目指しました。
最大の懸案だった出版経費の捻出にやっと目処が立ち、連載終了から約10年を経て出版に向けて具体的に始動し、1年3ヶ月の間はこの書籍の刊行に専念しました。
アートディレクション、写真、エッセイ、ランプ解説、表紙デザイン、編集業務など、すべてを雜賀が行いました。(文字頁のレイアウトだけはデザイナーに頼みました)。過去にないほどの手間を掛け、生涯で最悪の激務でしたが、充実した日々でもありました。

書店に置くと書籍が傷みますので書店売りをいたしません。まっさらな本を当方から直接お届けします。
書店で売るには裏表紙にバーコードの印刷が必要です。ブックデザインを台無しにするバーコードを拒否するためにも、書店に置かない方法を採りました。この書籍には表も裏もなく、どちらも表ですので、バーコードがないことはとても重要です。
(週刊文春の表紙で知られた有名デザイナーの和田誠さんもバーコードが大嫌いで、ブックデザインの仕事では悩まれたようです。)

写真を多用し、出版部数がわずか500部ですので、1冊当たりの制作単価(原価)は当然高額です。なおかつ、当方の最後の著作物になるかもしれないと心を決め、業界では最高峰の技術を持つ印刷会社で、高精度、高品質の印刷をお願いしました。印刷に精通する方は驚かれるでしょうが、色校を4校という異例の手間をかけました。
これまでに何冊かの写真集を出版し、いつも当方の要求は厳しいと出版社や印刷屋さんから言われますが、この書籍にはこれまでと比較にならないほど注力しました。印刷会社は総力を挙げ、採算を度外視するほど、真摯に取り組んで下さいました。それに見合う印刷代を支払いましたので、書籍の単価はとても高額になりました。
書籍を手に取って完成度を見ていただけば、これらをすぐに理解していただけると思います。

ちなみにこの会社は、草間彌生さんの大判の展覧会カタログや、ソニー、トヨタのカタログなどを手がけています。(ちなみに印刷会社は大手二社のトッパンでも大日本印刷でもありません。)


『ランプの肖像』の仕様、サイズ
上製本(ハードカバー)。 表紙サイズ : 縦263mm x 196mm、厚さ23mm。総177ページ。

基本のフォーマットは1ページに写真1枚。モノクロームページも多くありますが、黒の単色ではなく、高級なダブルトーン(色味の違う2種類の黒を使った2色刷り)で、写真に美しい深みと微妙なトーンが生まれます。
テキストはエッセー + ランプ解説で51ページ。

限定出版ですので、すべての本にエディションナンバーを肉筆で入れてお渡します。
下から3枚目の写真のように、奥付ページの赤い楕円部にナンバーを書き入れます。
ナンバーは購入を申込まれた順とします。◯◯番が欲しいという要望にはお応えできません。


お譲り価格
24,000円 『ランプの肖像』 + 『別冊・ランプの肖像』のセット売りです。
お1人1セット (1家族1セット)に限定します。
高額ですが、すべてを売り切れば経費の元が取れる価格設定です。

送料
発送はレターパックライト 430円。
厳重に梱包します。これまで輸送中の事故や紛失、角打ちなどの問題もなく届いています。
保証のある発送方法を望まれる場合は、ゆうパック80サイズの予定です。


ご注意
『ランプの肖像』と『別冊・ランプの肖像』は、このウェブサイトだけで扱っています。
「きちんとした丁寧なメール」をくださった人にお譲りします。
(一度お断りした人でも、きちんとしたメールをいただけばお譲りします。)

様々な問題があるため、販売は国内に限定します。
エッセイとランプ解説は重要な要素で、それらを正確に読んでいただきたく、日本人を対象に販売します。

Note for foreigners
The text of this book is written in Japanese only.
The essays and lamp commentary are important elements, and I want them to be read accurately. So, book is sold to Japanese. I decline emails from foreigners wanting to purchase.


ARUSEの有瀬さんは「聖書を扱うように大切に読んでいます」と、宮脇モダンの宮脇さん(建築家の宮脇檀、芸術家の宮脇愛子ご夫妻の甥御さん)は「雜賀雄二さんは写真家ですが、世界有数の20世紀ランプコレクターでもあって、(中略) 特にランプ・グラのコレクションと解説、解析はものすごいです」とSNSで取り上げて下さいました。
望外の言葉をいただき、感謝申します。お二人は共に古いランプ、骨董品の業界では一目置かれる人です。

『ランプの肖像』はお譲りした人たちから好評を得ていますが、ランプにちょっと興味があるという人にはお薦めしません。高額ですから、メールされる前によくお考えください。
ただし、ランプに関心のなかった人たちが、この書籍でランプに興味を持ってくだされば嬉しいです。

余談ですが、宣伝を兼ねて数度ヤフオクに出品しましたら、最高額は72,000円で落札されました。

購入を希望される人は、『ランプの肖像』の感想 を読まれ、それからメールをくださいますか。



写真を無断使用する人があるため、写真にSAIGA yujiと入れました。 書籍の実物には入っていません。

『週刊新潮』の読書欄で紹介されました。


長くなりましたが、出版のご挨拶といたします。

 




『ランプの肖像』の購入をご希望の方はこちらから


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