人形の作り方

 ここでは、アニメーションの人形を作ってみたいという人のために簡単な作り方
 と、 こつを何回かに分けて紹介します。
  一口に人形アニメーションと言っても色々なタイプがあります。
 それによって素材も作り方も色々です。 まずどんなアニメーションを作りたい
 のかを考えてそのイメージにあった素材を選ぶのが良いでしょう。
 と言うわけで今回は、色々な素材について紹介したいと思います。

1.置き換え  

 アニメーションのポーズに沿って一つ一つ人形を作って置き換えて撮影する
 手法です。ピングーや、ナイトメアー ビフォー クリスマスのジャックの頭 等が
 代表的です。
 撮影は、簡単に済みますが、何しろポーズごとに人形を作るので手間も人形の量
 も膨大です。故に、気が遠くならないために(笑)、全編置き換えというよりは
 口の動きや、同じポーズを繰り返したい時、又は、顔の表情等のように動かし
 づらい 部分のアニメイトというように一部分に使用する場合が多いようです。
 素材は自由で、ポーズが、固定できるものであれば、なんでもOKです。

2.改造

 これも、基本的に素材は、何でもかまいません。
 リカちゃんやバービーちゃん(・・・別に良いんですが、何でも)、GIジョーや、
 テディーベアー(いや、ほんとなんでも良いんですってば、)等に関節や、ヒューズを
 入れたものや、文房具や、雑貨など身の回りにある物の一部を改造して、
 動かせるようにしたもの等があります。

3.ベーシックな人形

  硬い物で頭を作りそれにヒューズやボール
  ジョイント の関節等を入れた手足をつけると
  いう、一番オーソ ドックスな作り方です。
  それ故、全てのアニメ人形の 基本といえる
  かもしれません。
  頭の部分は、木彫りや、プラスチック、
  紙粘土等の 硬い素材を使うのが、一般的です。
  手足の部分は、関節になる物の上にラテックス
 (液体のゴム)や、布で覆って整形します。
  そして、最後に布の洋服などを着せて出来
  上がりです。   
  ラテックス・・・ハンズなどで、怪獣造形用
  ラテックス として売られています。 
  又、画材具屋さん等でも手に入ります。

4.クレー(粘土)  

  最近よくCM等で見かける手法です。
  グリコのプッチンプリンのコマーシャルでお馴染みのウォレスとグルーミット
  シリーズ も此の類です。(厳密には、クレーだけではないのですが・・)
  素人にも扱いやすく、比較的手に入りやすく、ややこしい手間も、高価な器具
  もいらない という点 では、取っつきやすい素材といえるかもしれません。
  が、その反面、細かな造形の人形を作るのには、それなりの技術がいるし、
  アニメイトする時も、かなりぶっつけ本番的な要素が多いと言う面もあります。
  最初は、単純な形や色で、シンプルな動きや、メタモルフォーゼなどの作品を
  作ってみると良いでしょう。
  基本的には、何の粘土でも良いわけですがプロの人たちは、MODELING CLAY粘土
 (アメリカ製)や、 Harbutt's Plasticine粘土〔イギリス製)等を使う人が、多い
  ようです。 最近では、ハンズ等にも置いてあるように成りましたので、昔に比べると
  随分手に入りやすくなりました。
  MODELING CLAY・・・柔らかく発色がよいが、熱に弱く、色が手に付きやすい。
  Harbutt's Plasticine・・・色調が、シックでヨーロピアンな感じ。
                MODELNG CLAYに比べて硬い。

         

5.フォームラテックス

  液体ゴムを発砲させて石膏型などに入れ熱を加え
  固まらせた物。
  国産の物と、アメリカ産の物があります。
  原型を作りそれを元に型を起こすので、頭と手足
  を 一体型で作ることができます。
  又、同じ型を何度も使用できるので、同じ形の人形を
  何個か作れると言うのも利点かもしれません。
  柔らかく、柔軟性があるのでアニメイトしやすいため、
  最近では、多用されるようになりました。
  が、しかし、 どちらも撹拌時の温度と湿度、泡立ての
  状態 などが微妙で経験とテクニックがいるので、
  最初は、 なかなか扱いずらいかもしれませんが、
  その都度データー などを取る等して、数をこなし
  経験を積みましょう。

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