デザインを考える
まずデザインを考える前にすることは、その人形は、どういうイメージなのか、又、その人形にどういう動きをさせたいのかを考えることです。人形は、いわば、役者さんです。その印象一つで作品の雰囲気が、がらっと変わってしまいます。ここは、ひとつセットのデザインと併せてじっくりと考えてから制作に取りかかってください。
デザインと素材
人形の作り方には、二通りあります。
一つは、デザインを先に考えて、それにあった素材を選ぶ方法です。(大体の仕事は、このパターンで、毎回素材選びには苦慮します。)その場合、最終的に選んだ素材で逆に動きが制限されたり、デザインに無理が生じたりしないように慎重に選ぶ必要がありますが、自分の作品の場合は、デザインを練り直す等の裏技を駆使して、なんとか折り合いを付けましょう。(笑)
もう一つの方法は、その逆で、素材を先に、例えば、クレイならクレイと決めて、その特性を生かしたデザインを考えることです。特にクレイは、あまり複雑なフォルムや、華奢な構造等には向かないので、どうしてもコロコロ、プクプクとしたデザインになりがちです。どうしてもそれがいやな場合は、複雑なフォルムの部分は、硬い紙粘土などで作って、頻繁によく動かす部分だけをクレイにする等の工夫をしましょう。
人形のサイズ
デザインが決まったら、次にその人形の大きさを決めて下さい。人形のサイズは、基本的には、自由ですが、背景になるセットや小道具の大きさも考え合わせて決めるようにして下さい。あまり小さいと作りにくい上にアニメーションもしにくく、逆にあまり大きいとセット全体が、大きくなってしまって、自宅では、撮影が難しくなってしまいます。
大体15cm~30cm位の間がいいでしう。縮尺で言うと1/10~1/8位でしょうか。
随分前に、「Dr.かめかめ」(講談社・ビデオ絵本、ぽんぱ)という子供向けの人形アニメのキャラを作ったのですが、これが、1/12のドールハウスの家具のスケールに会わせたので小さいこと小さいこと、毎日泣きながら作った経験があります。よいこのみなさんは、くれぐれもまねしないように(あ、違うか)
人形の構造
デザイン、素材、サイズが決まったら、いよいよ制作に入ります。
まず、初めに、その人形の動きを考えながら、人形全体の骨格の計画を立てます。
ここからは、皆さんに一番馴染みのある人型(猫ですが・・・)の人形を作ることを想定して解説していきたいと思います。
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