ぴーちゃんとたっくん 3

ぴーちゃんは、
にんげんが ねて しまった あとの むらへ、
カギを さがしに やって きました。
でも カギなんて どこにも ありません。
「こまったなあ、 どうしよう」
よるの うちに たっくんを たすけださないと、
にんげんたちに なにを されるか
わかりません。
ぴーちゃんは かんがえました。
「この ステッキを つかえば、
たっくんを たすけだせるかも しれない」
 








ぴーちゃんは たっくんの ところに
もどって きました。
そして ステッキを なげて こう いいました。
「どうか たっくんを たすけて ください!」
ステッキは、 きらきら ひかりながら
おそらへ とんで いきました。
すると とつぜん おりが きえ、
たっくんは じゆうに なる ことが
できました。


ぴーちゃんと たっくんは、
のはらの きの ところまで
はしって かえって きました。
「ぴーちゃん、 たすけて くれて ありがとう。
でも まほうを つかって しまって よかったの?」
「うん。 だって ぼく、 あのまま かえったって
ちっとも しあわせじゃあ ないもの」
ぴーちゃんと たっくんは、
また いちにち たのしく あそびました。
 








よるに なりました。
おそらには、
おほしさまが いっぱいです。
ぴーちゃんは きゅうに、
おかあさんに あいたく なって
なきだして しまいました。
まほうを つかって しまった ぴーちゃんは、
もう おそらに かえる ことが
できないのです。
     
   きに のぼっても とおい ・・・


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