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THE・掲示板
アニばら観察日記


ペガサスの如き白き翼を持ったオスカル様、
困惑のなか吹き荒れる誤解の嵐に、巣離れってマジ楽じゃないっつ〜の・・!?



第35話 「オスカル、今、巣離れの時」



はい、とうとう此処まで参りました・・・第35話「オスカル、今、巣離れの時」であります。

巣って・・・・・と、なんか最初は妙に違和感ありましたが、慣れてみるとしみじみ「そうか、そうか・・・」という感じです。
嗚呼、オスカル様、巣離れ、なう・・・・!!というわけで、今回のジャルジェさんちの荒れっぷり、壊れっぷりときたら、これまでの比じゃ〜ありません。もぅ、なんというかね・・・

制作者が意図したかどうか解らない部分が本〜当〜・・・に、凄いのです☆

と言ったところでいきなり脱線しますが、先日『40周年記念ベルサイユのばら展』(2012、9月13日〜9月24日:松屋銀座開催)に行って来ましたですよ。原作や宝塚のみならずアニメ関連の展示ブツも今回は見学できるという事で、私としてはそれはもぅアッツーイ期待を寄せておりました。
で、行ってみて・・・素直に驚きました。あ〜ホントに、“ベルサイユのばら”ってひと口で言っても、その実態は実に様々、いろいろなジャンルがあるんですね!!という・・・今あえて新鮮な発見、フレッシュな驚きであります。
まずはかの有名な池田理代子先生による不朽の名作があり、その名場面(てか最近は120%ヲタクのSSだろそれは!?という脚本も多いようですが・・・)をこれでもかとショーアップし絢爛豪華の限りを尽くしたヅカばらがあり、登場人物たちのほのぼのシュールファンタジーな日常ライフで老若男女を楽しませて下さるベルばらキッズがある。え〜・・と、今回は無かったことにされたようですが巨匠ジャック・ドゥミュ氏による実写映画なんかもありますし、かつてはバレエにもなったと聞きますし、パチンコ業界でも押しも押されぬ存在感を発揮しているらしいベルサイユのばら・・・
とにかく世の中には星の数ほどオスカル様が存在するわけなんです。
で、その中で、あぁ殆どインフレ状態とも言えるその中で!一体どのオスカル様がど真ん中にくるのか。自分にとって“我が心のオスカル・フランソワ”とは誰なのか。
そのあたりを改めてしっかり確認する意味でも今回のベルばら展・・・私にとって大変大きく重要なイベントでありました。

まず、原作のオスカル様です。こちらの隊長が放つ奇跡的ともいえるオーラは何度読んでも文句なしに「半端ねえっ・・・!」なのであります。最初原作の原画が展示されてるコーナーなんかは人気少女マンガ云々じゃ済まないですよ、まさに国宝展クラスの迫力と有り難さに満ち満ちておる・・・私などはただただ圧倒され仏像を拝むかの如くガラスケース内の原画に手を合わせ、ひたすら「なんまいだ・・・」という感じでした。
その後、華々しさ極まれりといったムードのヅカばらコーナーへ・・・こちらの舞台衣装の展示、心からキレイだと思いましたが現在あいにく好きなスタァさん不在のため萌えるまでは至らず、てか、私の場合、憧れのスタァさん達が金に糸目を付けず全力で大好きなベルばらのコスプレをしてくれるのだっ!というところに素晴らしい萌えがあったわけで・・・確かに昔は夢中になりました。でもお目当てのスタァさんが退団されて萌え終了・・・。宝塚の場合、哀しい哉そーゆーこともあるかと思うんですね。。。

で、いよいよ己の気持ちを再確認することになるわけなんですが、そもそも私にとってアニメのオスカル様は架空の人物じゃないんです。
田島令子さん演じるオスカル様が登場する時、背景に薔薇は飛び散りません。またヒロイックな演出や理解しやすい独白で場面を熱く盛り上げるようなことも、しないのです。
アニメのオスカル様から感じられるのは降り続く雨による湿気や荒涼とした空気が運ぶ砂埃の息苦しさ、そして「今まさに、そこで生きているのだ!」というなんともいえない現実感!疲労感!!そして滲み出るヒューマ二ティー・・・っ!!!
うわ〜〜〜オスカァーーーーールッ!!!!!
とまぁ、志垣が叫ぶ前にフライングして大絶叫してしまいたくなるくらい愛してる、いや、愛してしまった・・・たとえようもないほど深く。号泣!というわけで、毎度お騒がせしてすいません。改めて、自分はアニばら猛烈LOVEなんだという事をお伝えしたかっただけなんですけどね。。。

そーゆーわけで、ベルサイユのばら展。アニメブースは全体的に紺色で統一され、その内容通り極めて無駄のないストイックな世界観を保って下さっていたわけなんですがー・・・だからこそねーーー・・・グッときちゃう。。。
ストイックだからこそ生々しい・・・深い海の底にいるような紺色の壁の前であの衝撃的な感動を思い出し、隊長、俺ってば人前だっつーのに泣けて来る始末だよ・・・。アーーー・・・メン。。。
という・・・当初の予想通り、私はただただアニばらに泣き、いい加減化粧も崩れたところで改めて、田島令子さんのオスカル様に生涯の忠誠を誓ったわけです。


といったところで第35話の観察日記、なんとここからが本編です。

予告編を観て下さい・・・どうやら、どうやらオスカル様は近衛連隊の議場突入を防ぐ事には成功した模様です・・・が、その結果、父と娘の間に渦巻いてしまうらしい愛と憎しみ・・・・・って、この2点がジャル親子の間に渦巻いてしまうのは今に始まったことではないような気もしますが、いかんせん状況がハードです。そこで「なんなの!?この父親・・・娘を斬り付けようっての!?」と、あくまで原作は知らないふりして悲鳴を上げてみる私なんですが、今回ね、この『オスカル、今、巣離れの時』、皆様も出来る限り原作忘れましょう。その方が面白いところにご案内できそうです。

ベルばら展行って改めてアニばら愛フルスロットルな私は「どんな事があろうが、誰になんと思われようが、アニばらの真相を語れるのは俺だけだ」の決意を新たにしました。なので独自解釈で今回(は特に)突っ走ります☆
最初に断りましたので後で「おめぇ、コレはそんな話ではないぞ!」等とおっしゃられても困ります。
なので・・・読んで下さる皆様はどうぞ半分諦めつつ、寛大な心でお付き合い戴きたい。



1789年、6月23日。ルイ16世の解散の命令を無視して三部会会議場を占拠した国民議会派の議員たち。
その排除命令を受けたのはオスカル率いる衛兵隊B中隊であった、が、オスカルはその命令を拒否。
その後、アランを含む部下12名もオスカルに同調し命令を拒否。
そして今、オスカルは三部会会議場へと向かう。衛兵隊に代わり出動命令を受けた近衛連隊の会議場突入を阻む為に・・・・・

っか〜〜〜〜〜〜〜・・・・まさかこんな形で連隊長との再会が叶おうとはっ!!!

ジェローデルだって、今、巣離れの時。ですよね・・・これって。
どんな理由があろうとも、現役の近衛連隊長である彼が兵を撤退させたっちゅ〜罪は、一体ナニをもってして償えるものなのか!?いきなり本筋とは違う部分の心配をしてしまうのはこの場面、物凄い状況のわりに放送時間の都合なのか巻き過ぎの感があり、クソッこんなイイ場面なんだからもっと丁寧に、時間かけて見せてくれよ〜〜〜・・・!!という不満があるからです。
とはいえ、正味23分の連続アニメ・・・そんなこと言ってても今更どうにもしようがありません。なので、例によって足りない部分は脳内で勝手に補うことにして(たとえば去ってゆく際ジェロの中で謳われたであろう連隊長に捧ぐ一世一代“愛と信頼”のポエムなど)、映像化されてる部分を先ずはしっかり観ていきましょう!!

開口一番「私は近衛連隊長ジェローデル大佐!!」と大きく自己紹介する彼を見て「近衛連隊長か・・・今は貴方が、近衛連隊長なのか・・・」と何故かしみじみ感慨深い・・・。

ジェローデルよ、オスカル様から一方的に「私の後任にはお前を推挙した。あとはよろしく頼む」と告げられ去られたあの日から、選びたかったであろう道を諦め愛するひとの願い通り、貴方は必死に責務を果たして来たに違いない・・・。
王室を守るため、ひいてはフランスを守るため、出会いの瞬間からおよそ20年・・・オスカル様と共に命をかけて闘って来た青春の日々よ・・・


くぉ〜〜〜・・・かつての近衛連隊ツートップの間にあるこの信頼感、熱き絆をナメるなよっ!!と私は大声で叫びたいっ!!

いえね、この場面、アニばらにしては中途半端に原作に寄せてしまった為にところどころでスベッた感が否めません。ハッキリ言えばこちらのジェローデルは「マドモアゼル・・・」等と呟く必要さえなかったのです。元連隊長がえらい剣幕で駆け付けて来られ「引け!」と言い、さぁ撃て、武器を持たない平民議員に銃を向けると言うのなら、先ず私の屍を越えてから行くがよい、以上。・・・圧倒的に元連隊長の勝ちでございましょうとも。
アニばらでは原作など問題ではないくらい、オスカル様とジェローデルの関係性が濃ゆいのです。濃ゆいが故、ある意味第30話でろくなアプローチが出来なかったといっても過言ではなく、とにかくこの二人は絶対的な信頼関係にあるといっていい。だから撃てるわけがない・・・屍を越えるなんて事はハナっから出来るわきゃーないのです。
で、それは最初っから分かりきってる事だから、どうです?一連の会話の後オスカル様は少しも清清しい様子などは見せません。例えるならば自分に身も心も心酔し懐きまくってる犬をしばらく放置したあと突然帰宅し、ただいまの代わりに「さぁ、噛み付いてみろ!」とドヤしつけるようなもんです。哀れ・・・そこで忠犬ジェロにできることなどありましょうか・・・涙。。。
そう、改めて文章化して気付きましたが二人は対等ではない・・・惚れた弱み、という以前に、第1話で敗北したあの時から二人は全く対等ではないのです。
それがいいのか悪いのか・・・いや、原作のジェローデルを愛する方々がアニジェロを眺めてどう思うのかとか、もうそんな事はどうでもいいんです!

・・・とにかく私はアニばらのこうした状況だからこそ萌え、そしてリアルな人間関係云々について物思い、ラスト猛烈切なくなってしまう・・・。

断っておきますが、二人の関係が対等でないからといってジェローデルに主体性がないという事ではないのです。
彼は馬鹿な男ではありません。人並み以上のプライドだって持ち合わせているでしょう。しかし、突き抜けられないのです・・・。
三部会会議場に立て籠もる国民議会派を武力をもって排除、始末することが王室を守ることになるのか?なるわけないのです。窮地に立たされ目先の事しか考えられなくなっている国王の側近に比べ、体を張って議員の命と権利を守ろうとする連隊長。長い目でみて、どちらがフランスを救うことになるかくらい、彼は咄嗟に判断できる男だったと思いたい。そう・・・彼だってそのへんモヤモヤしていた・・・でも、決断できなかった・・・そこへ連隊長が飛んで来て、すぐさま退却しろと言い・・・・・

嗚呼、オスカル様に心からの拍手と敬礼を送って、彼は会議場を後にしたことでしょう・・・もしかしたら「近衛隊長にはオスカル以外ない」と国王に進言した若き日の自分を思い出していたかもしれない。そして、やはり間違いではなかった、あの時の自分の判断は!と胸を熱くしていたかもしれないのです・・・!!

そーゆーわけで、オスカル様の人間性がすんでのところでフランスを救ったこの場面、ところどころしっくりこない所があるのでそーゆー部分は己で修正を加えつつ噛み締める程に、味わい深いです・・・感動!!
ついでに、救われた議員らはこの強烈なる守護神オスカル・フランソワに免じてこの後会議場を出たはずです。近衛連隊が彼らが武器を取るその日まで私たちは待ちましょうというならば、我々だってまともな議論が再開されるその日を信じて、ここは一旦引き下がりましょう。となったに違いない。暴力に訴えるのではなく誠心誠意話し合えというオスカル様の教え(?)が胸に染み渡ります・・・ううっううっううっ・・・・・・。

とAパート初っ端でオスカル愛を煮え滾らせたところで、こいつら〜・・・まだこんなこと言って、もぅ救いようのないアホどもです。でも、それでいい。もぅあんた達はそれでいいんです・・・。
近衛連隊の議場突入を妨害したオスカル准将に厳罰を!と息巻く人々。中にはジャルジェ家から貴族の資格を取り上げオスカル様は国外追放が当然だとか何とか言ってる輩もいる程で、「望むところだ!是非ともそうしてくれっ!!」とちょっと思ったり・・・(でも既に手遅れなんですけどね・涙)。あーもう陛下、貴方はどう思ってるんですか!?自分の意見をもっとしっかり・・・ってところで親父が何か恐ろしい事を決意しちゃったみたいだからサァ大変!!ごくっ・・・。。。


あーーー・・・こっからが本日のハイライトです。

ジャルジェ家の皆さま・・・内海賢二さん、田島令子さん、志垣太郎さんのお声の演技がごっつ〜見事です。
これねぇ、アニメのアテレコじゃないですよ。なんといっていいか解りませんが・・・そんなもんじゃない迫力があります。私事ですが目がちょっとあれなものでよく目を閉じて声だけ聴いてみたりするのですが、アニメを超えて、物凄く鬼気迫るものがあるのです。
よくよく考えてみれば田島令子さんも志垣太郎さんも声優というより俳優ですよね。だからオスカル、アンドレという役を演じるにあたって特にキャラクターの持つ珍しい個性を膨らませようみたいな、変わったことはしていないわけです。
要はリアルな男女として非常にナチュラルに喋っておられる。特にオスカル様は男装の麗人だから・・・という気張った素振りのない普通に美しい女の人の声なんですよ。
これね、「少年から成人女性、動物から果てはモンスターまで!私は出せる声に幅があります!」とかって自信持った声優さんがもしオスカル様を担当されていたら・・・きっとおかしな事になっていたと思いますよ。そんな奇をてらった演技をアニばらの脚本は求めていません。だから凝った事した途端、浮くだけです。過剰に盛り上げてくれなくて結構、インパクト狙いではなくもっと繊細な、むしろ「・・・・(無言)・・・・」の部分を上手く表現して下さい。
と・・・これはまぁ、好みがあるので断言はできませんが、少なくとも現在アニばらを熱愛される方々は田島令子さんの隊長だから付いて行ってるわけです。
そーいったですね、ファンを骨抜きにする唯一無二の素晴らしい演技が、後半戦にきてもぅバンバン出て参ります。
秋の夜長にアニばらの醸し出すどうしようもないリアル感、時にはどうぞ目を瞑って・・・ご堪能されてみては、と思います。
といったところで、すいません。今は目を開けていて下さいね!キャラクターの動きや表情、やっぱり大事です!!
父に呼びつけられ、この時オスカル様は既に「成敗されるであろう」と思っていたんでしょうね・・・。当然、その覚悟があってやった事だと思います。でも、切り抜けられる事なら切り抜けて・・・まだ救いたい命というものが彼女にはある。で、原作には無いこの会話です・・・。
思い残すこと、それは部下12名の命の処遇、自分が犠牲になって彼らが助かるのなら喜んでこの命を投げ出すが、そうはいかないので今ここで死ぬわけにはいかないのだ。と、・・・これがアニメのオスカル様なのですね。

生きてる限り、隊長職に就いてる限り、彼女が心を砕き身を砕く先にあるのは常に自分以外の人のことなのです。

そして、謀反を起こした自分のせいで父までが命を絶つという結末に、溜まらず流した涙の意味というのが〜・・・深い、深過ぎるぜ、アニばらさんよっ!!と大のオトナも思わず目頭を熱くしてしまう、これぞ究極の親子・ド・愛憎劇っ!!「優しいことを言う・・・」でやおら娘に剣を振り下ろさねばならぬ親父の姿に泣かぬ人間なんかは即刻この世から消えてしまえっ!!というくらいの超名脚本、名演出っ!!!多少作画が乱れてたところでそれが何だ!?のスーパーエモーショナルな展開がここにはあるのです。

そして、飛び込んで来たのは勿論この男!!・・・アンドレ・グランディエ氏が内海ラオウの前で超スゴ技を披露してくれたので私はホントに腰が抜けました。

何故抜けたのか?もうねー・・・どうにもこうにも彼の愛、というか信念?モノ凄いじゃないですか・・・。そしてそれに対応する親父の勘違いぶりときたら!!もはやオスカル様は置き去り状態、男二人でガンガン突っ走っていく様はそんじゃそこらの極道映画の比じゃ〜ない激しさなのです。

詳しく説明すると、この場面ね、「・・・それが、おまえの気持ちか・・・」あたりからレニエさんは何か違った方向へイッてしまっている。それがアンドレの誘導により白熱してきて、「貴族の結婚には国王陛下の許可がいるのだーっ!!」でついに怒髪天を突いたご様子。そしてアンドレの「ただ、ひとを愛するのに、たとえ国王陛下と言えど他人の許可がいるのでしょうか!?」で、大爆発。

はい、お父さんはとっくの昔から娘は従僕とデキていた。と思っちゃったんです☆

自分の目を盗んで何年も前からイイ関係だった二人。由緒正しいジャルジェ家の家訓を忘れ、どんどん平民側に思想が傾いていったのは・・・貴様オトコが原因だったのか〜〜〜!?てなもんです。

いやー・・実に大忙しな親父の脳内ですが、「そうか・・・だからあれ程熱心に勧めてやった縁談にも乗り気じゃなかったんだな!かつては燃える恋も・・・とかなんとか言ってしんみりしくさって、長年アンドレの野郎と○*#@☆!ヾ△だったんだろ〜がっ!?」とかって事も頭を過ぎったかもしれませんね・・・溜め息。
平民の分際で主人の目を盗み大事な末娘とこっそりねんごろだった男、そりゃビンタの一発もお見舞いしたくなりましょう。(私は「お父さんっ!誤解ですっ!!」と危険を顧みず乱入してやりたい気持ちでいっぱいですがね・・・トホホ〜・・・)

という経緯があっての・・・
「二人とも許せん・・・」なのです。

・・・お父さん・・・もぅ何が理由で怒っているのか分かりません・・・震。。。

とにかく勘違いパニック内海ラオウ、落雷をバックに凄まじい形相なのでさっきの100倍こ・・・こわい・・・っ!!
んで、一連の誤解をすっかり肯定する感じでどっしりと座り込む男、アンドレ・グランディエ・・・こんな時になんですが土下座って・・・「改めましてお義父さん、お嬢さんを僕に下さい」な感じに見えなくもない・・・・・。ですが言ってる台詞は違います。「では先ず私からお斬り下さい。一瞬とはいえ私が後では愛する人の死を見ることになる。それは、あまりに悲しい・・・」・・・・・案外ポエマーなアンドレはこーゆー時にすんなり出てくる台詞も抜かりなく、ラオウと片目で堂々とメンチきる様子と相まってなんか知らないけど結構なド迫力です。お、オスカル様が・・・後ろのオスカル様が、あの〜・・・感動しているっていうより、引いてるんじゃないですか・・・っ!!と声をかけてあげるのもはばかれるくらい、出るとこ出て来たグランディエ氏、そればかりかラオウよりも圧倒的優勢であるところに彼の底力を感じずにはいられないのです!!

で、よかった・・・ベルサイユからの急使が来てくれたお陰でラオウは引くことが出来ましたね・・・。
いや〜・・・ばあやさんも同じように誤解、しちゃったんでしょうか・・・。
とにかく・・・ラオウの涙と「命拾いしおって・・・この馬鹿者めが」がいろんな意味を持ってハートを打ちます。
馬鹿者めが・・・嗚呼ホントに、誰もかれもが愛しき馬鹿者めが!!でありますね・・・号泣。
(貴様の妄想が一番のバカ者だろーがっ!!と、読んで下さった方は笑って下さってケッコーです)

というわけなので、この場面、嵐の後で原作のように「・・・愛して・・い・・・る・・・」などと言って抱き合いチッスを交わし、結ばれてる場合ではないのです。がっつりデキてると思われてんだから。もぅなんか、オスカル様的には「え〜と・・・この後私は一体どうすれば・・・?」って感じだと思いますよ。

まったく・・・“ベルサイユのばら〜男のロマン編” だからこーゆーノリも美味しいけどネ♪

ってところで場面展開、こいつらです。
そうですか・・・あんた達がオスカル様に同調し命令を拒否した勇気ある12名なんですね。最後までお顔を覚えておきますよ〜!ってところで意外と明るく能天気な12名、とにもかくにも裁判で言いたいこと言ってスッキリしてやるんだと息巻いてるそばから「そんなこと出来るわけないじゃん。問答無用で5日後に銃殺決定」という主旨のことを看守より告げられます。
大ショックでしょうねぇ・・・・・ちょっ、ちょっと待ってて。先を観て来ますからね・・・

で、再び場面展開。
お、オスカル様・・・あの〜、そちらのお帽子はスナフキンか誰かから借りて来られたものなんでしょうかぁ・・・?
いやー・・・ちょっと見たことない出で立ちだったので新鮮な驚きがありました。たぶんあれでしょうね、以前パリでアンデッドもどきの暴民たちに囲まれた時の教訓で、なるべく目立たない汚い格好をしていらしたんでしょう。今、再び襲われて、しかも殺されてる場合ではないのだ・・・という緊張感があったのだと思います。なんせパリに単身いらした理由、「アベイ牢獄に囚われた部下12名を救ってくれ」とベルナールに頼みに来たんですから。もぅねー・・・こんな事してることが王室にバレたら今度こそ大変です。なので万が一尾行されていた時のことも考え、泣く泣くスナフキン帽子でのダーティ変装だったのでしょうとも。・・・くぅ〜・・・にしてもなぁ、オスカル様にこんな格好までさせちゃうなんて、アニばらの脚本、ホント罪だよぉ・・・。

で、オスカル様、実に丁重な物腰で作戦の内容を伝えます。
そして「おい、ベルナール、貴様・・・オスカル様へご恩返しをするチャンスだぞ、分かってんだろうな?」と視聴者が睨みつけているのを察知したのかどうなのか、快く承諾するベルナール。
そういえば、アンドレは居場所を教えただけで付いては来なかったんだ?どうして〜?なんていう疑問も沸くんですがね、「いま父上に大きな誤解をされてるところだし・・・二人でいるといろいろ余計な問題が勃発しかねないので・・・私一人で行くから。いや、いいって!本当に一人の方がいいんだって!!」というような事を言って、お一人で出て来られたんだと思いますね私は。
オスカル様・・・いろいろな方面にお気を使われてぇ・・・ホントにお疲れ様です・涙。。。

そーゆーわけで一発演説してなんとしても釈放を実現させたいと思うんですが、どうでしょうか?とロベスピエール先生にお伺いにやって来たベルナール。もとはと言えば自分らの為に12名は投獄されたんだと思えばね、尚更「是非ともおやんなさい」でしょうとも。
そんなところへまたしても物騒な横レスを入れて来るサンちゃんのテロリスト根性、アニばら後半の彩りとしてこーゆー感じはなかなか冴えた演出ですね。なんか、嫌な予感がするわ☆


で、はい、いよいよ演説の日です。
ほっとけないオスカル様は万にひとつでも作戦が妨害されるような事があってはまずいという事で、パリへ部下全員を連れて警備に出かけます。きっと集会を途中で遮るような輩が現れたら蹴散らしてやるおつもりだったんでしょう。で、まんまと現れました。殺気を感じて振り向いたら目の前にテロリストのリーダーが!!・・・いやー・・・今回は部下に頼らず自ら仕掛けて来ましたね。その気概、なかなか立派ですよサンちゃん!!

さぁ、人混みの中、タイマンでのウルトラファイト、地下水路みたいなところに引きずり込んで闘いを続行する二人ですが・・・

なんせこの時オスカル様は弱っています。

病魔に身体を侵され体力的にも精神的にも既にグッタリだったはず・・・そのグッタリさ加減ときたらたとえキューピーコーワゴールドアルファを百錠のんだとしても復活できないくらいだったんだと思うんですね・・・。なので、材質不明、装着方法不明(恐らく必死で吸っている)な仮面が割れ、慌てて逃げるサンちゃんにサーベルが届かず、逃がしてしまうわけで・・・お元気な時だったら水路に引きずり込むまでもなく、やっつけていたと思いますよ・・・取り逃がして肩でゼエゼエいうオスカル様、嗚呼もぅホントにオイタワシイ〜・・・。。。

というようなことがあり姿が見えないオスカル様。彼女を探して右往左往するアンドレですが・・・あんた物凄い心配していたんでしょうが?だったら見つけた時もっとオスカル様の普通じゃない様子に気を配んなさいよ!!と言いたくもなります。が、時間の都合上仕方ないのです。ここは個々で妄想しオスカル様のファイティングスピリットをねぎらうとして・・・どうだ?どんな様子だ・・・アンドレ?

やりましたよ!!オスカル様の目論見通り、パリ市民は大挙してアベイ牢獄へ押し寄せたようです!!
そしてオスカル様、ここぞとばかりに話を盛ってベルサイユに使いを出したんでしょう。
アベイを取り囲んだ市民3万人、更に増え続けてるのでこれ以上は警備不能!暴動が起きるのは時間の問題!!一刻も早く12名を釈放しないことにはパリ大炎上で壊滅状態@*★#ж〜〜〜っっ!!!とかなんとか・・・いいから、盛っとけっ!!責任は私が取るっ!!!てなもんです。


で、あーーーーー・・・今回のラスト、物凄く、物凄くイイです。アニばらの良さが端的に表れたまさに珠玉のエピソード、最高の名場面と言えるでしょう。

「アラン、これはベルナールの力でもないし、ましてや私の力でもない。すべて民衆の力だ」


燃えるような夕日をバックに取り戻した12名を迎えるオスカル様。原作とは違って隊員たちは泣いて隊長に飛びついたりは致しません。その代わり、釈放されたケツアゴはこう言い放つのです。
「隊長さんよ、あんたもだいぶ世の中ってもんを分かりかけたようだな」

・・・・・・まさかの上から目線に憤慨、
どころか猛烈に胸が熱くなるから不思議です。。。。。


上記のオスカル様の台詞、田島令子さんの演技は絶妙です。限りなく謙虚でいながら勝ち取った結果に気分が高揚しているオスカル様、そんな様子がこの短い台詞によくここまで込められるもんだと感動しますよ・・・。
言い方ひとつでドラマが生まれ、感動が広がるのだとしたら・・・この時のケツアゴはオスカル様を見て、ゾクゾクする程の興奮を覚えたに違いないのです。

そしてそれはきっと感謝を超えた運命の鼓動・・・。 
革命のプレリュードが最高に盛り上がった瞬間であった事でしょうね・・・。



うお〜〜〜〜〜・・・っ!!アニばらっ!!!魂の還る場所アニばらっっ!!!

テンション上がり過ぎてもぅこれ以上は書けないので良かった、ここで続くで。号泣・・・・・・・(どうだろう、この大長文?あたしゃ今後のことがホントに心配ですよ・・・)





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