楽    園



鳥たちは
黄金に染まる水辺に集う


羽ばたきを止め
そのかぼそい足で立ち


まるで
光をついばもうとするように


これから巡り来る
夜の闇の中


光の記憶を
携えていこうとでも言うように


いつまでも
夕映えの中から
動こうとしない


水のささやきを
聞きながら


終わり行く一日を
静かに見送るひととき


ひたひたと


空は夜に向けて
傾こうとしているけれど


水面は
まだ輝きを残したまま
                                   
まるで
金糸を織り込んだ
ゆらめく絨毯


鳥たちの憩いを
ゆったりと受け止めて


やさしく広がる
黄金の楽園



(写真 アルカディアさん)
『PHOTO GALLERY ARCADIA』