空 〜UTSURO

 眩しい光に目を細めて
 君の住んでるマンションを眺める
 君の住んでる階からは
 星が見えるって言ったよね
 君の部屋のベランダから
 今君はこの空を見ているかい
 星が見えるその階で
 この大きな青い空が見えるかい
 機嫌が良くないと
 こんなに綺麗にはならないよ

 君が哀しいって言い出した時
 急に外に雨が降り出した
 君の涙が空から落ちてる
 僕は拾って君にそっと言った
 ...... 太陽を見せてよ

 君が寂しがっていた時も
 空は曇っていた
 君の感情で空が変わるのか
 それとも天気で君の機嫌が変わるのか
 言ったよね
 ...... 雨の日はなんだか憂鬱だ

 君が哀しいから雨なんだよ
 憂鬱なんだよ
 僕が哀しかった時も雨降りだった
 君は僕に元気をくれたけど
 僕に効き目は無かった

 この空が傾いて青が流れてしまったら
 僕は君を探しに行く
 もう一度笑ってもらえるように
 笑顔を思い出してくれるように




  
Sora

 雲がない 青い空
 君もこの空の下にいるんだろう
 すぐ目の前にいるんだけど
 この空を通さないと僕とは関係しない
 僕は空を見上げる
 空は君を見下ろす
 僕は君の事を見れないし
 君だって僕の事なんか見ていない
 何処から空か解からない天井の下
 僕と君は走りまわってる

 手を伸ばしたら絶対届くところなのに
 僕は手を一生懸命伸ばしているのに
 あそこまで届かない
 流れてきそうな澄んだ水色は
 遠く高く 近く低く......
 太陽だって海水浴
 でも僕の手は 
Soraにはさわれない

 この空を見上げて
 君の事を 願い事を唱える
 この想いが同じ空を見ている君に
 届くといいんだけどな
 鼻歌まじりで笑い飛ばして
 君をまっすぐ見れるようになったら
 僕と君は また友達
 隣同士の音になれるだろう

 雲がない 青い空
 君もこの下にいるんだろう
 すぐ目の前にいるんだから
 空なんて見上げるのやめよう
 君と交わした笑顔が
 一番の透明な
Sora
 君と過ごしたあの時間が
 一番の透明な
Sora
 一緒に唄ってたあの頃が
 一番の青い
Sora




  
azure phone

 君のいるマンションを見上げる
 今は留守っていう事知ってたのに
 でも来てしまった
 少しでも君の幻見ていたい
 それだけで僕は十分なんだ

 あの日の電話
 凄く凄く嬉しかった
 短調な着メロが君を恋しくさせる
 着信音はサビに突入した
 それでも僕は出なかった
 出たくなかった訳じゃない
 出られなかったんだ
 泪で声が震えてて......

 空は青かったけど
 君に逢えない時間は何も考えられなくて
 空さえも見なかった
 あの切ないメロディー聴きたくなくて
 僕は着信音を切った

 でも君からの電話は来た
 震える電話を取ると
 君の心配した声が響いた
 大丈夫じゃないけど
 君の声が嬉しくて
 ついつい大丈夫だよって応えた




  コイノボリ

 どこまでも広い青空が続いていた
 降ろし忘れたコイノボリが
 たったひとりで泳いでいた
 大きな池はどこまでも澄んでいて
 でも底までは見えなかった

 春の風が葉桜を揺らし
 空には急に雲が現れた
 僕がコイノボリを見上げたとき
 コイノボリは本当の水に濡れた
 もう泳ぐ気をなくしてしまったのか
 コイノボリは棒にぶら下がるだけだった

 太陽がもう一度現れたら
 コイノボリは泳ぐだろうか
 待っていたけど窓に映るコイノボリは
 狭い物置にもう行ってしまった




  開いていた窓

 雨が降っていた
 カーテンが風に揺れ
 すぐに濃い色へと変わった
 雨は僕の部屋を濡らし
 風は机の上の紙を飛ばした
 開いていた窓から吹きこむ風は
 心地良かったけど
 身体を包む暑さは
 今もなお残っていた
 僕の部屋は雨に濡れた

 外に開いていたこの窓は
 もう錆びついていて閉められない
 その窓からたくさんの気持ちが飛びこんできて
 部屋の中の僕はちょっと顔をしかめる
 この開いている窓を閉めると
 心地良い風が入ってこない 
 でももう気持ちを感じるのはこりごりで
 僕は扇風機のスイッチを押した
 熱風だけが
 部屋の中を回っていた...

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