春蝶
桜の花びら
空からの落とし物
薄桃色の蝶の羽
まだ風は冷たくて
蝶は空へ羽ばたいていった
足元にも桜の花びら
蝶になる瞬間を
じっとじっと待っている
夜蝶
暗闇の中
星屑のかけら
白く仄かに輝いて
蝶を優しく包み込む
何処が空か分からないほどの暗闇の中
光る蝶だけが
静寂を破っている
風蝶
人差し指を
ふっと一息すると
指の先から蝶が生まれた
透明な羽震わせて
蝶は風と共に消えた
その風が心地好くて
もう一度指をふいてみる
雪蝶
雪の結晶溶けるまで
雪の妖精消えるまで
純白の蝶は舞い続ける
もうすぐ冬も終わりそうで
氷の羽を探しに行く
空が雪を落とし尽くしたら
白い蝶はもう飛ばない