Shannon Curfman: Loud Guitars, Big Suspicions
曲目
1. Few and Far Between
2. No Riders
3. True Friends
4. If You Change Your Mind
5. Love Me Like That
6. Playing with Fire
7. I Don't Make Promises (I Can't Break)
8. Hard to Make A Stand
9. The Weight
10. Never Enough
11. I'm Coming Home
12. Musta Been Love
13. Real Bad Feeling
*12, 13は日本盤のみのボーナストラック(注・参照)
Review
Shannon Curfmanのデビューアルバム。アルバムタイトルはカバーもしているSherylのHard to Make A Standの歌詞から取られている。
硬質なギターのリフに続いてキーボード、ドラム、そしてShannonの太い歌声が被さってくる1曲目のFew and Far BetweenからShannonが本格派指向であることが伝わってくる。アルバムはエッジの効いたギターを聞かせるブルース/ロック色の強い曲とミディアム〜スローなテンポの曲が3:2くらいの配分だが前者のようなタイプの曲でのShannon自身や同郷のギタリストJohnny Langによるギターの音や、Janis Joplinを彷佛とさせるこぶしの効いたかなり威勢のいいShannonの歌声が強い印象を残す。だが後者のようなタイプの曲(If You Change Your MindやI Don't Make Promisesなど)での、一歩引いた落ち着きを感じさせる曲調とShannonの伸びやかな歌も魅力的で、今後の方向性の指標となりそう。Hard to Make A Standのカバーもこのベクトルに沿ったアレンジでゆったりとしたテンポでブルージーなギタが絡んでいき、なかなかいい出来だと思う(このアレンジでSherylが歌う姿も見てみたい)。
The BandのThe Weightをカバー(バンド活動を始めた頃から演奏しているらしい)している他にも、Playing with FireなどでLed ZeppelinなどのShannonのルーツと言えるアーティスト達の影響が感じられるが、Shannonの歌声の迫力と演奏の確かさでただの亜流に終わらない仕上がりとなっている。
ティーンエイジャーということでなめてかかると火傷しそうなくらいの熱さの感じられるアルバムで、Sherylのロック的な面の好きな人には文句なく薦められる。
(注)
Musta Been LoveとReal Bad Feelingは日本盤のみのボーナストラックとなっているが、以前マイナーレーベルからアルバムがリリースされた時にも収録されていたらしい(詳しくはhideto3.0さんによるShannonのコーナー参照)。Musta Been Loveは適度に力の抜けた曲調で、Real Bad Feelingはもうちょっとロック寄り(だがTrue Friendsほどではない)で、バックコーラスが強力。