John Oates
('02/09/11@東京・HMV新宿サウス店)


デビュー30年にして発表した初のソロアルバムPhunk Shuiのプロモーションで来日した、John OatesのHMV新宿サウス店でのインストアイベントを見てきました。

私が着いたのは”開演”の1時間前の4時を少し回ったところだったのだけど、既にステージの周りには3、40人ほどの人がいてちょっとびっくり。それでもなんとか前から3列目のやや左側を確保したのだけど、結果的にはJohnの目の前というかなり良い位置でした。私より先に着いた人達はやっぱりちょっと年齢層高めで女性が多かったような気はしたけれど、最終的に集まった客層(2、300人はいたはず)は割と若い人からJohnと同年代(かそれ以上)の人まで、男女比もだいたい1:1に近かったようです。

私が着いてほどない頃からサウンドチェック(最初のうちにステージに上がってたのは後でJohnの紹介で分かったけど、アルバムのプロデューサーであるJed Leiberだった)が延々と続いていたのだけど、4時半を過ぎた頃に後ろの方で脚立とか運び込んでる人がいたのでなんだろうと思って見てみたら、フジテレビのマークの入ったカメラが。明日のめざましテレビでこの日の模様を放送するとのことでした(でも演奏を途中まで録ったあとステージ前に移動とかしてたからごく一部なんだろうなぁ。。)。この場所はよくイベントが開かれるけど、渋谷店と違ってCD陳列棚を移動させたりということがなく(その分高圧的な店員もいないけど)、しかもステージ前方には柱があったりしてステージのすぐ近くにいない限りあまり見やすいと言えない会場で、今回はテレビカメラが入ったためにすぐ近くの人が少し移動させられ、またステージ右側には早めに来た人が多くいたのだけど機材?が置かれたためやっぱり少し動かされていてちょっと気の毒でした(私はカメラのほぼ真横で影響は受けませんでしたが)。

Johnは予定の5時よりもやや遅れて登場。ステージに向かって歩くJohnが見えた瞬間から大きな歓声と拍手が起こり、Johnがステージに上がって紹介された時にはコンサートでの登場時並みに盛り上がりました(これにはJohnも満足そうだった)。Hall & Oatesファンは熱いです。椅子に座ってほどなくして、「聞きたい曲ある?」とJohnが聞いてきてみんな少し戸惑っていたら、直後に「何も頼まないで」と言って笑わせた後、Johnがひとりでギターを弾きながらUnspokenを歌い始めました。ハードスケジュールで疲れもあるのか、歌い始めをとちったり、一部歌詞が怪しかった場面もあったりしたけれど、ファルセットの優しい歌声は気持ちを和やかにしてくれました。

このあとはしばらくトークの時間。MCの女性が通訳(昨日「いいとも!」にも出てた人、ちなみに宣伝担当の人もいました)を介してJohnに質問を浴びせて行くという図式で、最初のうちは「日本食は食べるんですか?」とか「日本で一番カルチャーショックを受けたことは?」とか、かなりトホホな質問(同じ質問はDarylには恐れ多くて聞けないに違いない)が多かったのだけど、Johnは時折笑わせながらも丁寧に答えて、人柄の良さを改めて感じさせました。そんななかで鬚を剃った理由について、本当は長い話になるんだけど、と前置きした上で「あの鬚は昔の自分を象徴するようなもので、過去の自分と決別して心機一転したかったから剃った」と答えていたのは印象的でした。質問が新作の話題に移るとJohnの表情が真剣になり、既に何回も聞かれたであろう質問がやっぱり多かったとは思うのだけど、一段と誠意を持って真面目に回答してました。でも子供の話を振られた時には顔がほころんでやっぱり父親の表情に戻ってました(^^) その後、今日が9/11ということもあって1年前の事件に関する質問に移ったのだけど、Johnは少し間を取りながらさらに丁寧に答えてました。特に「あの事件であなたも変わったと思うか?」という質問に対する答えにJohnの人柄が良く出ていたと思います(「アメリカも特別な国なんかじゃなく世界の中の一つの国に過ぎない。世界は一つにならなきゃいけないと言う思いを強くした。」というようなことを言った)。ファンからの質問コーナーもあって、男女一人づつが質問したのだけど、「今回のアルバムにあわせたツアーの予定は?」という質問に対してJohnは、「いい質問だ」といった後にこんな風に答えてました:
 「実はいまツアーの話をしていて、来年1月くらいには日本でもUnpluggedスタイルでコンサートをやるつもりなんだ。でももしそれが実現しなくても、4月にはDarylと一緒にまた来るよ。」(間違いなく嬉しいことなのだけど、ということは、アルバムは来年春になるということでしょうか、、、?)

そしてこのあともう一曲、All Good Peopleを演奏したのだけど、その前にこの曲の内容とか、歌詞にはメッセージ性を持たせているか(※持たせようとは考えていないそうです)といった質問があって、All Good Peopleは一年前の事件より前に書かれた曲ではあるけれど、善良な人々にポジティブな希望を持って欲しい、という思いを込めて書いた歌だとJohnは言ってました。この曲はアルバム中でもとりわけJohnらしさの感じられる優しい曲ですが、アルバムとはやや歌い回しを変えたJohnの歌には気持ちが入ってて、自然と聞き入ってしまう感動的な演奏でした。

この曲の演奏後に今後の抱負についての質問に答えた後(「これまでいいキャリアを送ってきて幸せだ。これからもいい音楽を作っていきたい」というようなことを言ってました)、一旦Johnが退場し(ここまでで40分弱)。少し間をおいて再びJohnが登場して握手会が始まりました。自分には10分ほどで順番が回ってきたのだけど、実際に目の前に立ったら顔を直視出来ず一方的に話してしまって、うまく喋れませんでした。。。(コンサートではWar of Wordsを歌って欲しい、ということを言ったのだけど)ちょっと残念。。。Johnの手は柔らかくてあったかかったです。。。握手会はこのあとも20分ほど続きました。最初に登場してから1時間を過ぎた頃に握手会が終わり、最後は残っていた人達で拍手でJohnを見送りました。

一人だけでの演奏はもちろん、質問への回答等にこれまで漠然と描いていた”Johnらしさ”が確認出来て、Johnをこれまで以上に身近に感じられた楽しいイベントでした。ソロでツアーしたらもちろん行きます。

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