Daryl Hall John Oates: Live in Japan'03
('03/5/24, 25, 28@東京・東京国際フォーラムホールA)


5/24(土)
今日は個人的には初日なのだけど、2階席の9列目という(去年の一番左のブロックの後ろから何列目、よりはいいが)お世辞にも良いとは言えない席。でも真ん中だったので去年よりは音がいいかと微かに開演前は期待していたのだけど、全然そんなことはありませんでした。昨日、おとといのBanglesのライブのおかげで気持ちの盛り上がった状態で見に行ったのに、全体的に音がこもったかんじで、Darylの声なんかそりゃまともに聞こえなくて、、、ステージが実際の距離以上に遠かった。あれなら武道館の方が音が遥かに良いです。音響さん、反省して下さい。「音の良さ」には定評がある東京国際フォーラムといえども、音がいいと言えるのは1階席に限られるようです。

ということで、演奏そのものを正当に評価することができないと思われるので、とりあえずはこまごまとした情報と、セットリストを載せておきます。

今回のバンドメンバーは昨年と同じ5人、T-Bone Wolk、Mike Braun、Charlie DeChantにキーボードのJohn CorbaとリードギターのJeff Catania。今日のDarylの衣装は、黒のTシャツに茶色の革ジャンにジーンズでした(足下を確認するにはあまりに遠すぎた、、)。JohnはU-Watchのレーベルロゴが入った水色のTシャツに濃紺のパンツという格好でした。

今日は予想以上にたくさん演奏してくれて、トータル22曲!こんなに演奏してくれたのはいつ以来だろう。時間的には本編だけで1時間40分、2回のアンコール含めて2時間5分でした。セットリストは以下の通りです:
1. Adult Education
2. Out of Touch
3. Man on A Mission
4. Say It Isn't So
5. Do It for Love
6. Family Man
7. Getaway Car
8. Starting All Over Again
9. She's Gone
10. Color of Love(John OatesのソロアルバムPhunk Shuiより)
11. Forever for You
12. One on One
13. Someday We'll Know
14. Wait for Me
15. Sara Smile
16. I Can't Go for That (No Can Do)
17. Maneater
(Encore 1)
18. Rich Girl
19. Kiss on My List
20. Private Eyes
(Encore 2)
21. You Make My Dreams
22. What's Goin' On?

ロビーではオリジナルグッズとCDを売ってました。オリジナルグッズはウドーのサイトに載ってたものだけでしたが、プログラムはときどきDaryl & John(以外もかな?)の直筆サイン(印刷されてるのと別に)のしてあるものがあるそうです。私のは違いましたが。。。CDは、今年は去年と違って特典などはなかったので何も買いませんでしたが、、、12インチコレクション、Someday We'll Knowのシングル盤はもちろん、紙ジャケコレクションも売ってました。


5/25(日)
今日のコンサートは文句なしに楽しかった!です。

昨日と違って1階席のやや右側ブロックの10列目(右スピーカーの正面辺り)というまあまあの席だったこともあって、昨日とは全然見た印象も聞いた印象も違いました。まず、Daryl & Johnが人の大きさに見える!(笑)音の方もまったく問題なし(一階でも後ろの方がどうかというのは興味ありますが、、)で、周りの観客の盛り上がりもとっても良く、今日は思う存分楽しむことが出来ました。個人的にもこんなにかけ声かけたのはいつ以来?というくらい、声出しました。

セットリストは新曲が入ったことを除くと実は去年とあまり変わらないので(順番含め、テキスト再利用してるとよく分かります)、昨日は音がまともに聞こえなかったこともあって「ちょっとマンネリかも」、なんてことまで考えましたが、まともな環境で聞くと全然そんなことはなく、そこにDarylが、そこにJohnが、って状態で聞いていると、やはり無条件に反応するものです。Darylの声の調子もとっても良かったし、見て聞いて楽しいコンサートでした。

今日は昨日とはちょっと曲を入れ替えて、トータルで1曲少ない21曲。時間的には本編が昨日と同じくらい、アンコール含めた時間で3分ほど短かったです。セットリストは以下の通りです:
1. Adult Education
2. Method of Modern Love
3. Man on A Mission
4. Say It Isn't So
5. Do It for Love
6. Family Man
7. Life's Too Short
8. Starting All Over Again
9. She's Gone
10. Color of Love
11. Getaway Car
12. One on One
13. Someday We'll Know
14. Wait for Me
15. Sara Smile
16. I Can't Go for That (No Can Do)
17. Maneater
(Encore 1)
18. Rich Girl
19. Kiss on My List
20. Private Eyes
(Encore 2)
21. What's Goin' On?

7時を7分ほど過ぎたところでステージが暗転、Average White BandのPick up the PiecesがBGMでかかり、1分ほどしてメンバー達が登場、そしてMCでの紹介(去年もありましたね)に続いてDaryl & Johnが登場してコンサートが始まりました。今日のDarylの衣装は、トップが黒の革ジャンであとは同じ、Johnは昨日とは違うプリントの入った水色のTシャツに昨日と同じパンツという格好でした。ちなみにCharlieは、去年よりいくぶん(前方向の)体積減ってて、顔も細くなって精悍になったように感じましたが(去年はパンパンだった気が)、いかがでしょうか。

まず1曲目のAdult Educationの最初のDarylのシャウト!を聞いた瞬間に今日は(聞こえ方もろもろ)違うな、と感じて、すんなりとコンサートに入って行けたのが良かったです。2曲目はイントロ聞いた瞬間に分かりましたが、Out of Touch(ちなみに個人的にはすべての曲の中で最重要曲)を外したことに驚きつつも、最初の2曲がここ数年固まってしまっていたので、新鮮な印象を受けたことの方が大きく、あえて選曲を変えてくれたこと自体はむしろ歓迎です(どうせならAdult Educationを落としてOut of Touchから始めて、と思わないこともないが)。Darylも嬉しそうに歌ってたし。4曲目のSay It Isn't Soでは、昨日はなかった(たぶん)Daryl, John, T-Boneの掛け合いがあって、T-Boneのソロパート(「上を向いて歩こう」ではありませんでしたね)でのJohnの笑顔がとっても印象的でした。

そして6曲目のFamily Manは個人的にはハイライトといえる選曲で、これまでこの曲を聴いたのはAcoustic Power Tourで1回だけ(代々木?)なので、フルエレクトリック編成でこの曲を聴くことが出来るとは思ってませんでした。最初はDarylのギターだけで始まって、他の楽器が加わり少しジャジーな感じとなった時には新作の曲のアレンジ変えたのかな?なんて思ってただけに、この曲だと分かった瞬間は嬉しかったです。コーラスでは速さを微妙に変えたりして、Daryl自身もこの曲の演奏を楽しんでると感じました(うまく歌えていい反応をもらったと思うと、その曲の歌詞の一節繰り返すんですよね、他にもそういう曲がいくつかありました)。Jeffのギターソロも良かったです(Kiss on My Listなどなどでも活躍してました)。

Starting All Over Againも久し振りに演奏された曲ですが(でもAcoustic Power Tour以外でも聴いた気はする)、この曲ではDarylとJohnの掛け合いが聴けるということ以上に、二人がこの曲(自作ではありませんが)のこと好きなんだなーというのが歌声から伝わって来たのが何といっても良くって、感動しました。

Johnのソロアルバムから1曲だけ演奏されたColor of Loveでは、Darylのボーカルサポートを得つつ歌うJohnがリードギターも弾いてて、とても楽しめました。この曲ではT-Boneがベースを縦にしたり持ち上げたりしながらノリまくって演奏していて、この曲でのT-Boneの重要なポジションを示しているように感じました。

新作からの曲は、まずMan on A Missionですが、この曲とってもHall & Oatesらしい曲なんだけど、CDで聴くと最後の方でやや単調に聞こえるんですよね(あと20秒短かければ完璧)。でもライブでは、予想どおりというか、アドリブのうまいDarylの歌声には変化が付いてて、とっても良かったです。Do It for Loveは去年も演奏された歌ですが、去年のように最初にシャウトが入らない分、歌い方にも落ち着きが出たというか、安心して聴けました。昨日と違って7曲目に演奏されたLife's Too Shortは、やっぱり生で聴くとDarylの声が「生きてる」分、全然印象が違いますね。Charlieもしっかり演奏に参加してバンドが一体となった演奏で、アルバムではやや軽すぎるかな、と思っていたのですが、気に入りました。で昨日は7曲目だったGetaway Carは今日はForever for You(この曲大好きなんだけどなー)の代わりに入りましたが、この曲は、新作の曲で一番好きと語るだけあってDarylの独り舞台でしたね。コーラス部では目を閉じながら髪を振り乱して歌うDarylが素敵でした(大好きなソウルクラシックスを歌ってるときみたいだった)。Someday We'll Knowは、日本で最新シングルに選ばれたこともあって演奏されたと思うのだけど、CDではToddが歌ってるパートは、そのまま(声質の近い)Darylが歌うのではなく、場所によってはDaryl, 場所によってはJohn、場所によっては二人で、というふうにカバーしてました。でもやっぱこの曲はちょっと他の曲よりは落ちるかな。

その他のOne on OneやWait for MeなどなどでもDarylの声の調子はとっても良くって、思う存分”聴かせて”くれました。I Can't Go for Thatの最初の部分なんてありあまるほどの声量でメーター振り切れたんじゃないかと感じるほどだったし、セットリストから外すことがあってもいいと思ってるManeaterだって、Darylの躍動する姿やCharlieの演奏する姿を見ながら聴いてると、やっぱりノッテしまいます。さすがにアンコール1回目の3曲はもうちょっと変化があってもいいとは思ったのだけど(アンコールで新作の曲やってもいいと思います)、2回目のアンコールがいきなりWhat's Goin' On?で始まったのは、やっぱり好印象でした。それにしてもWhat's Goin' On?でのDarylは、本当に一生懸命に心を込めて歌ってましたね。この曲はこれまで何回か聴いたことがありますが、今日のはその中でも一番の演奏でした。

昨日はコンサート見ながら「今日は来るのやめて新宿でLisa Loeb見に行っても良かったかな」なんてDaryl & Johnに申し訳ないこと思ってたのだけど、今日のコンサートを見て、間に一日だけあるコンサートを明日に控えるLisa Loebにむしろ申し訳なくなりました。だって、すっかり心は福岡(前から2列目真ん中!)に飛んでしまったので。1曲少ないとはいえ、昨日とは比べ物にならないほど楽しめたコンサートでした。


5/28(水)
東京での3日目、行ってきました。
東京では初めての平日公演だったので客の入りはどうかな?と思ってたけど、1階席はほぼ埋まってたようです(2階は見えなかったけど、空いてたらしい、、)。今日の私の席は、34列目で横位置は25日とほぼ同じ。少し距離はあるけど、わりと見やすい位置ではありました。心配だった音の方は、最初の2曲くらいはややこもった感じもあったのだけど、その後調整されたのか、いい音と言える状態でした。

今日も7分ほど開演時間を過ぎてPick up the Piecesがかかり、それに続いてバンド, John, Darylが登場、Adult Educationでコンサートが始まりました。Darylの衣装は25日と同じで、Johnの方は下は同じで上が"Aspen"とプリントされた緑色のTシャツを着てました。

以下がセットリストです:
1. Adult Education
2. Out of Touch
3. Man on A Mission
4. Say It Isn't So
5. Do It for Love
6. Family Man
7. Life's Too Short
8. Starting All Over Again
9. She's Gone
10. Color of Love
11. Getaway Car
12. One on One
13. Someday We'll Know
14. Wait for Me
15. Sara Smile
16. I Can't Go for That (No Can Do)
17. Maneater
(Encore 1)
18. Rich Girl
19. Kiss on My List
20. Private Eyes
(Encore 2)
21. Didn't I (Blow Your Mind This Time)?
22. What's Goin' On?

今日は、24日と25日をミックスしたような感じですが、ほぼ24日と同じ構成でした。

最大の違いは2回目のアンコールで、DelfonicsのDidn't I (Blow Your Mind This Time)?(日本では初?)を演奏したこと。曲を演奏する前に「時々まだPhilly Boyのように感じる」と言ったので、これはMe & Mrs.Jonesでもやるか、と思っていたら、これまで自分が生で聞いたことのない曲が始まって、驚くとともにとても嬉しかったです。この曲でのDarylは、初めてマイクをスタンドから外してステージ前を歩き、頭を振り回すように激しく動かしたり、髪をかき乱したりしながら、まさに”熱唱”という言葉がふさわしいパフォーマンスを見せてくれました。最初のうち何の曲か分からないためか静かだった会場も、途中からは大盛り上がりになりました。今日のハイライトは間違いなくこの曲ですね。続くWhat's Goin' On?も25日と甲乙つけ難いすばらしい歌をDarylは聞かせてくれました。今回のツアーでは、久し振りに演奏する曲、カバー曲でのDarylの熱いパフォーマンスがとても目立ちますね。

今日のコンサートは、最初の2曲(Out of Touchが演奏されたときは嬉しいと同時に複雑な気持ちではあった)ではやや抑えていた感もありましたが(Adult Educationでの最初のシャウトはちょっと控えめでした)、Darylの声の伸び、声量とも文句なしの状態でした。Man on A Mission, Say It Isn't So, I Can't Go for Thatなんかで聞かれるDarylの声量はこれまでで一番だったと思うし、Family Manも25日をも超える出来だったと思います(Jeffのギターソロはやっぱり良い)。Do It for Love, One on One, Rich Girlなんてところも今回が一番楽しめたかも。昨日のニュースステーションでの演奏よりもずっと良かったとは、確実に言えます。

ただ、、、観客のノリ&盛り上がりはやや控えめでした(私の周りのあまりのノリの悪さには寒くなった、、)。私の右のブロック一番端には危ない&ズレたノリの男性二人組(途中で力尽きたのか静かになって、いつの間にかいなくなったけど)がいたり、Starting All Over Againの最後のDarylのパートのところで、これから盛り上げていくというところで"Yeahhhhhhhhhhh!"などと大声で叫んで気分をスポイルする女性がいたりと(歌を遮るようなロングなかけ声を出さないでください)、変な客がいたこともあって、いまいち気分的に乗れなかったというのもあります。演奏した曲数こそ24日と同じですが、本編で1時間35分、アンコール含めて2時間2分という演奏時間はこれまでの東京公演で一番短く、今日の観客がDaryl & Johnを乗せることができなかったということかもしれません(ただ2回のアンコールでは十分盛り上がりました)。

でも周りに合わせて静かに見ててもしょうがないので、演奏に注意を払いながらも、自分で自分を盛り上げるように努めました。そうすることで彼等の演奏の確かさ、Darylの歌に対する情熱が感じられ、25日と比べていくぶん距離があったとはいえ、聴いててとても楽しい瞬間が何回もあって、ある意味25日よりも楽しめました。

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