◆ 右 往 左 往 編 ◆

1. 構想 2. 準備 3. 右往 4. 左往 5. 空しい到着
6. 教訓



1. 構想

BB9である。
パラグライダーである。
のだが、 恐がりで知られるT井さん(→後ろ姿)が“無理です”とのことなので、 エスコート役を買って出ることに。
パラグライダーには興味はある。 大分で新入社員実習の時に、 阿蘇のスクールに顔を出したことが、 たしか2回ほどある。 結局両方とも天候不順で飛べなかったのであるが(つくづく雨男なやつ)。
なんだけど、 まぁ、 今回はパスしとこ。 一人だけでお留守番は可哀想だし、 っていうのもあるんだけど、 実は半日コースがそこそこいい料金だったからでもある。 もし飛んでいたら、 次のフライトはビルの屋上から、 ということにもなりかねない昨今の経済状況なのである。 じっと手を見る日々なのである。

てゆーか、 エスコートである。
おもてなしである。
超苦手である。
“えいや”で決めちゃえばハナシも進むのに、 “いや、 こういうセンもアリだしなぁ”とかぐじぐじ考え出して発散してしまうのである。 で、 結局何も決まんなくて、 だぁらだらとした展開になってしまったりするのだな。 こないだの“組長接待 in 軽井沢”なんて、 まさにそんな感じだったし。
今回は、 ・・・・・・、 これっていう場所がなさそうだなぁ。 てゆーか、 “朝霧高原で接待”だったら、 一押しの遊びはやっぱパラグライダーでしょうなぁ。 それを否定されてるとなると、 うーむ、 困りんこ。


'99.11.10

どないしようと思ってたところへ朗報。 T井さんが富士サファリパークをご所望ということで、 かなりほっとする。 “どこそこに行きたい”って言われるのが、 一番楽だわ。
それに、 無口でニヒルでダンディーで知られる私だが、 動物とかいたら、 それなりに間を持たせることもできるであろう。

構想その1:
沼津集合。
飛行隊は朝霧高原へ。
地に足のついてる我々はサファリパークへ。

10:00開園だから、 早めの到着となるだろなぁ。 ま、 遅れて入場待ち行列にはまるよりはましか。 園内に入れば、 動物さん達がなんとかしてくれるはずだから、 その先は臨機応変ということで。 ← いいかげん

ええ感じやがな。


'99.11.11

富士サファリパーク案は、 都合により廃止。
・・え???
どないしよどないしよどないしよどないしよどないしよどないしよどないしよどないしよどないしよどないしよってもうええわ。
どないしよ。
会長より、
沼津集合。
飛行隊と朝霧高原へ。
まかいの牧場とかで飛行隊の帰りを待つ。
という案が提示される。 これをもって、 「構想その2」とする。

完璧でっしゃろ。



2. 準備

'99.11.12

次の月曜日にはやらないだろうという方向で進んでいたシゴトがあったのだが、 やっぱやろうよ、 ってハナシになる。
・・え??
ということで、 出来る限りのことをやって、 22時にさくっと退社。
明日は走るぞー!!!


完璧な構想が打ち立てられてはいるものの、 実現していくには各種の情報が必要である。 地理情報もそのひとつ。 ということで、 “るるぶ静岡版”を購入。 帰りの電車でぱらぱら。
ををっ、 乗馬、 かぁ。 やってみたいなぁ。 乗馬ぐらいならT井さんもオッケーかなぁ。 飛行隊と騎兵隊ってのも、 わるくないね。 夜の芋煮の時に、 “飛ばない部隊”も話題が欲しいとこだしさ。 それに、 ロードスター乗りとしては、 “人馬一体”の真の意味を垣間見ておきたいし。
でも、 パラグライダーより料金高いよ。
無理じゃん。
うぅ、 残念。

近所のコンビニで宇多田君の新譜を発見。 シングルかぁ。 これ1枚で一日オッケーってわけにはいかんが、 ハナシのネタにもさせて頂けるだろうし、 ということで購入。 2日分の昼飯代を払ったんだからな、 頼むよ、 宇多田君。
しかし、 "ADDICTED TO YOU"、 かぁ。
“あなたに中毒”(超訳:のばのすずきさん)、 って感じ?
若いよね。


自宅着は12時過ぎ。 着替えやら温泉セットやらを揃えて、 メールにお返事を書いて、 1時すぎ就寝。
(_ _)Zzz..


'99.11.13

4時起床。
最近、 朝に強くなってきた。 寄る年波には勝てんのか。 てゆーか、 寝てないって気もするが。
洗車セットをリンゴに積んで、 たまぷらのコイン洗車場へ。

真っ暗だけど、 寒くはないな。 手抜き洗車でリンゴには申し訳ないのだが仕方がない。 そのうち、 な。
でも、 組長接待時に洗っておいたおかげで、 けっこう楽だったし、 仕上がりも、 まぁ、 細部にこだわらなければオッケーでせう。
拭くだけワックスでお茶を濁して6:40作業終了。
寮に帰って朝シャン。 ひげもそらにゃな。

で、 服装は??? ワタシは飛ばないにしても、 アウトドアだしなぁ。 牧場とか行くんだしなぁ。 小動物を触れるコーナーもあるってことだしなぁ。 親戚のおねえさんの飼ってるモルモット(名前:ももちゃん)は、 おなかをさすると“くふ、 くふ”と気持ちよさげに鳴くのだそうである。 めっちゃかわいい。 てことで、 モルモットとも遊んでみたい!!
なあんて言ってると、 やっぱ、 汚れるつもりな服装がよろしかろう。
で、 寒いんかいな。 リンゴ、 屋根ないからなぁ。 フリースを1着、 ・・・2着ほど用意しとこか。

などと衣装あわせをやってるばやいやないで。

8時前。 富士ICで待ち合わせ、 だな。



3. 右往

会長にその旨連絡して出発。 BB9ラフティング編の時、 1時間ちょいで富士に着いたからな。 よゆーよゆー。
東名川崎ICに到着。
ん??
厚木まで70分?!!!
なんじゃいそりゃ。 どゆこと??

事態を把握できないままチケットをもらい名古屋方面へ。
本線で5分も走らないうちにハザードランプを焚く羽目になるとは。

しかし、 高い家賃を払って狭い家等に住んで、 いつもの朝は満員電車でぎゅうぎゅう詰めにされて、 それだけでも十分ご苦労なこった、 なのに、 せっかくの秋晴れのお休みの朝だっちゅうのに渋滞で過ごさねばならないとは、 つくづく東京圏の住民は哀れである。

どうしよう。
さらに電光掲示板は、
“御殿場まで 110分”
などとご無体な案内をさらっと掲げて平然としていたりする。 おいおい、 金返せっちゅーんじゃいっ!!

ところで、 関西人は、 せっかちなのだそうである。 歩行速度は世界一とか。 ちんたら渋滞にはまってるよりも、 下道に活路を見出したいという欲求を抑えることができないのは、 私のカラダに流れるウェスタン・ブラッドによるものであろうか、 はたまた私のココロの奥底に潜在するウェスタン・ソウルによるものであろうか。

BB9会長は、 “乗ってたほうが絶対早く着く”との意見であったが、 こっちは3時間しか寝てない身である。 このペースで走られては、 起きてられるかはなはだ怪しいのである。
ということで、 横浜青葉ICで下りてしまう。 246はだめだろし、 中原街道に全てを賭ける所存である。
渋滞をかいくぐって、 一旦は反対方向に向かったりしてやっとのことで中原街道に至る。 ところがこれも混んでいる。 え〜〜〜ぇ!!! まじぃぃ???

主要な道は、 すべて渋滞なのでは???
何時に到着できるんだろう。
いつかは着く??
着かないんじゃ???
そんな気にすらなってくる。

見上げれば、 雲ひとつない青空。

どこをどう走っても楽しいクルマではあるけれど、 なんで渋滞の中原街道なわけ???



4. 左往

この先の小田急線の踏み切りで渋滞してるってことを確認。 うーん、 踏み切りと橋は上手に渡らんとな。
国1に抜けたほうが早いのでは?という小川氏のアドバイスを聞くことにして、 467号線へ。
あ、 コンビニ、 ラッキー。
“すいませぇん、 トイレ貸してくださいぃ”

実はずーーーーーっとガマンしてたので、 かなりすっきり。 ついでになんか買ってく?? でもなあ、 食ってる時間がもったいないし、 飲んでトイレに行きたくなっても困るし。 ということで、 なんも買わずにR467を南下する。
どうもみんな、 "GO WEST"のようである。 南に行く分にはさほど混んではいない。
しかし1号線に抜けちゃうのもつまらんな。 メジャーな道路ほど動かなかったりするだろし。 第一、 国1まで下がっちゃったら、 逃げ場はないよ。 ということで、 長後小入り口を右折、 県道22号で用田へ。
これがまた、 失敗。 流れたりとまったり。

やっとのことで用田。 ここってけっこう交通の要衝だよね。 中原街道と県道22号の交差点だもんね。 さて、 西か南か、 どっちに行く???
うーーーーーーーん、 南!!!

西だと厚木飛行場の横を通ることになる。 けっこう混みそう。 対して南下して寒川、 ここには産業道路とかいうのにあわせて、 相模川をまたぐきれいな橋があるのである。 これが、 どうもマイナーな存在らしくってすいていたりするから、 ありがたい。
ちょっと迷って新造の斜張橋を渡る。

第1の難関、 相模川越えに成功。 10時過ぎぐらい???

越えたはいいけど次は? R1 or R246?
箱根で混むと予想、 伊勢原、 246を目指す。 なんだけど、 あっちこっちで道路工事をやってて迂回させられまくり。 だだっぴろい田んぼのど真ん中をまっすぐ走る農道をあっちに走らされ、 こっちに走らされ、 もー、 ここどこやねーん! と思ってたら、 平塚伊勢原線かなんかにぶちあたる。 ラッキー。
このまま246というのも芸がない。 ので、 金目川沿いの県道を、 秦野をかすめて松田まで。

そして、 とある交差点からぽんっと246へ。

乗った! と思ったら、 ずーーーーーーっと渋滞。
前も後ろもクルマがずらーっ。 ・・・はは、 だめだわ。

もう、 抜け道は見当たらない。 このままだらだら行くしかないのか。 どいつもこいつもどこに行くっちゅーねん。
と、 その答えが出た。

丹沢である。 東名のでっかい高架橋の下をのろのろくぐって、 まっすぐ行けば御殿場、 右に逸れれば丹沢っていう交差点がある。 RVがみーんな右へ。 とたんに流れ出す。 おっしゃー!!! 目指すは御殿場じゃいっ!



5. 空しい到着

御殿場からどうする??
東名??
246??
どうせだし、 469で行きましょう。
国道469号線。 御殿場から愛鷹山と富士山の間を通って富士、 富士宮につながる道である。 伊豆の玄関口である三島、 沼津をバイパスして富士宮に抜けることのできるこの道に賭けてみることにする。

一面、 すすき。 仙石原より広いで。 景色は大正解。 なんだけど、 1車線しかない区間がけっこうあって、 一生懸命な割にはキョリが伸びない。

やっとの思いで139。 白糸の滝まであと数km。
ってところで行く手を阻むダンプ×2。
いらいらいらいらいらいらいらいら。
と、 見通しのよいぶち抜き区間に差し掛かる。 うなれBP(会報のぱくり)、 と思いきや、 携帯が鳴る。 ありゃりゃ。 小川氏に、 139上にいることを告げる。 小川氏達は、 風待ち状態とのこと。

まだ間に合う!! 急げ、 リンゴ!!!

やっとこさ、 朝霧高原のパラグライダー事務所に到着。 エルグランドは、 ・・・ないな。 てことは、 クルマで移動したわけね。 電話、 電話っと思ったら、 事務所のおじさん登場、 熱心にコースの説明などしてくださる。
“へー、 面白そうですよねー”  (^-^# muka muka (いいからほっといてくれよぉ)

なんとかおじさんを追いやって、 電話。 天使の森キャンプ場の近くとか。 どこそこ??? 田貫湖の近く??? とりあえず行ってみよう。

パラグライダーのテイクオフ地点も見えてるし、 さっきのおじさんにもらったパンフレットから、 だいたいのランディング地点も割り出せるんだけど、 道らしい道が、 あるにはあるがおよそ道らしくない道だったりする。 枯れ草にボディーをなでられ、 ぬかるみで泥パックをさせられ、 でこぼこ道で揺すられて、 リンゴも散々だったであろう。

一旦139に戻って、 再チャレンジ。 しばらくわき道を走ると、 天使の森キャンプ場?? あ、 看板見っけ、 あと3kmだ!!!
ここをこう行って、 突き当たりを、 ・・・右なのね、 はいはい。 あらら、 道路工事なのね、 はいはい。

はい???

田貫湖キャンプ場???
・・・・・・なんで?


その後、 もう一方の道をたどるも、 結局、 天使の森キャンプ場は見つからず終い。
疲れ果てて、 てきとーにGSに入って給油。

へ???

リッター99円???

どうやら私は、 4時起きで洗車して渋滞をかいくぐって飲まず食わずで晴天の朝霧高原まで、 べらぼうな値段のガソリンを入れに来たらしい。
なにやってんだか。

とぼとぼとドライブインもちやに到着。
風が来たのでやっとこさフライトに入った飛行隊とあくまでも飛ばなかった(らしい)T井さんを待つことに。

ドライブインもちやはバイクの博物館も兼ねているらしいので、 せっかくだし覗いてみるか、 と幌をかけてるところへおじさんが一人近寄ってくる。
“? こんにちは。”
“こんにちは。 このホイール、 純正ですか??”
“はへ? え、 えぇ、 そうですけど”
てな感じで会話スタート。 三島在住でテンロクのNB(シルバー)をお持ちとのこと。 しばしロードスター&バイク&写真談義。 特にクラブには入ってないとのことだったので、 組長特製バラマキサンプルを差し上げる。
“でも、 若い人ばっかりでしょ??”などとおっしゃるので、 勝手にOverForty'sの宣伝をしたりする。
その後、 乗ってきたというバイク(バルカン1500cc)にまたがらせてもらったりしてると、 小川氏よりTEL。 到着とのこと。


午後3時前ぐらい? やっとこさ合流。

“じゃ、 帰りますか”
・・はい。


申し訳ございませんでした。>BB9の皆さん(特にT井さん)



6. 教訓

2時に起きて洗車すべし。





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