Vol.4 Denali Highway
【99/9/8】
家を背負っての移動は楽である。今日どこへ行くかは今日決めればいいこと。
というわけで、8:00起床。もうすっかり慣れた水の補給&Dumpをしてすっきりしたところで、出発。3号線を南に少し戻ってDenali
Highwayへ。昨年も走ったこの道。オフロードで運転はしづらいけれど、風景は本当にダイナミック!運転しながらバックミラーを見るといつもマッキンリーの姿があり、思わず笑顔になる。急ぐ旅でもなし、風景のきれいなところで止まっては、写真を撮ったりしながらのんびり進む。この風景の中ではカーペンダーズの音楽がよくあう。いろいろな曲をテープにコピーしてきたけれどカーペンダーズが一番。きっとこれからどこかでこの音楽を耳にする度にアラスカの風景が浮かんでくると思う。
12:00前に最高に見晴らしのよい場所でstop。ランチタイムとする。マフィンのオープンサンドを作って外でランチ。最高においしい!ビールで乾杯!最高に幸せ!
お腹もいっぱいになったところで、ちょっとお散歩。見渡すかぎり紅葉した草原に、トレイルが何本か見える。そういえば、この道に入ってからは、殆ど人を見ない。たまにすれ違う車は殆どRVで、それも狩を目的としたおじさんたちばっかりであった。ほんなわけで東洋人の女性2人組(しかもかなり二人ともチビッコ)がキャンビングカーを運転しているととても不思議そうな顔で見られた。あんまり道から外れてしまうと動物と間違えられて撃たれるかもしれないので、見とおしのよいトレイルを進む。すると木の枝にカリブーの毛皮がかけてあった。ん?と思って周りを見渡すと、どうも猟をした人がそこでカリブーを解体した後らしく、頭やら足やらがその辺でバラバラと見えた。うーむ。彼等のは明らかにスポーツハンティング。狩猟民族のすること理解できない。
のんびりと再出発。途中でムースの親子を発見。こうして自分で道を進んでいるときに動物にばったり出会うとドキドキするし嬉しい。ハンターたちに見つかるなよ。
17:30に今晩のお宿、Tangle Lake Campgroundに到着。湖沿いのきれいな州立のキャンプ場。お向かいのTangle River Campgroundは昨年泊まったところ。釣りの人が多かったので、湖側にした。ビールを飲んでのんびりと散策。あちこちにブルーベリーの実がなっているのでそれを頬張りながら進む。するとカリブーの糞もころがっている。まあいいではないか。明日は1日ここに停滞して、この辺りをのんびり散策することにした。はぁ〜、幸せ。今日何度目の幸せだろう・・・。
Tangle Lake Campground |
キャンプサイトはこんな感じ |
【99/9/9】
のんびり本日も8:00に起床。ベーグル&目玉焼きのおいしい朝食の後、トレッキングに出発。Tangle River 沿の丘の上を歩いていく。すると水辺にムースのメスがいた。近づいてみようと思ったが、反対岸に着いたときには草むらの中に隠れてしまった。残念。そういえば去年もここでムースの親子を見たなあ。途中、動物の糞を見たり、ナキウサギに挨拶しながら、またまたブルーベリーをつまみつつ進む。枯れかけのコケの絨毯の上はフカフカで歩いていて気持ちよい。
トレッキングに出発! |
空が青い 水も青い |
ランチタイム |
トレッキングしていても、あまりにも広くて大きすぎて、自分がどのくらい進んだのかよく分からなくなる。でも時間は過ぎているし、お腹も減っている。風を少しよけられるところでランチタイム。草の上でビールで乾杯!振り返ると赤や黄色の絨毯間をどこまでも続く道。遠くに見える雪をかぶった山々。雲の影。川に映った雲。全てが非現実的な美しさ。ランチのトルティーヤを食べた後はしばしその場で昼寝。幸せだあ。14:30くらいまでぐっすり眠りこける。道はどこまでも続くけれど、途中でターンして元きた道をのんびり戻る。
17:00前に我が家へ到着。外で焚火の準備していたら雨が降り始めた。仕方ないので車の中でお食事の用意。本日のメニュー、炊きこみご飯、卵スープ、Sea Lionのステーキ。
22:30頃には就寝。が寒くて今ひとつ眠れない(ホントは昼寝したせい?)。寝袋の中でうだうだと寝返りをうっていたら、天井の窓がコンコンと2回なった。ん?と思って窓から外を見ると・・・光が空に昇っている。オーロラだ。シノブちゃんを起こして、天窓から頭を出すと空に橋がかかっていた。自然の天空ショーを眺める。やはり神秘的。
光の色が薄くなってくるとショータイムはおしまい。窓の外を眺めつつ、今度はぐっすりと眠る。