日帰り無料バス旅行 -- 中小企業診断士(休止中)勉強日誌(2011 年 7 月)

作成日: 2011-08-05
最終更新日:

かなりこわい無料バス旅行

5月か6月のことである。某回転寿司屋でアンケートに答えた。 すると数週間後、1名様無料日帰り無料無料バス旅行というのが当選したというハガキが来た。 金曜日と日曜日の2回のいずれかを選ぶことができ、 1名追加の料金はは金曜日で 9000 円、日曜日で 9800円である。旅程を見ると、計6件の土産物屋に寄ることになっている。 なるほど、こうやって土産物屋と結託して費用を回収するのか。感心していても始まらない。 土産物屋でぼったくられる可能性はあるが、虎穴に入らずんば虎児を得ずという。つれあいと二人で金曜日のツアーに参加することにした。 集合場所の草加に行くと、バスが満員になるぐらい 40 人ほどがいた。自分のことはさておいて、暇人である。

宝石屋

最初に向かったのは山梨の宝石屋である。1階が研磨工場、2階が講演会場と売場がある。 まず、無料バス旅行の客であることを明示するために、シールを手の甲に張る。 それから宝石屋に入る。 最初に1階の宝石の研磨工程をガラス越しに見学する。職人が真剣に加工しているさまは見ていて気持ちがいい。 そんな職人に向けてシャッターを向けている不埒な客がいる。罰が当たるだろう。 ふと振り返ると、重量をはかるために使ったであろう天秤が飾られていた。かつて計測を研究していた私には、 原点に返れという天の声に聞こえた。

さてそのあと、客は2階の講演会場に案内された。会社の営業部長と称する人が出てきて、20 分ぐらい宝石、 たとえばトルマリンなどのの話を延々とした。 面白い話もあるが、すべて商品を勧めるものだと思うと夢中にはなれない。 講演が終わり、展示室を兼ねた廊下を通って、売場に案内された。売り場は5つぐらいのコマになっている。 コマごとに異なる商品群が陳列されているのかと思ったら、すべて同じ商品群だった。 たくさんの売り子がいて案内されるが、どれも同じように思える。つれあいはいろいろ身に着けては見るが、 結局何も買わなかった。

ちなみに配置は次のようになっている。行ってから3か月もたっているので想像に頼っていることをお許し願いたい。

+-------------+鏡鏡鏡鏡鏡鏡鏡鏡鏡鏡鏡鏡鏡-+
|             |         机    |
|             |    机    机    |
|   土産物       出    机    机    |
|             口    机    机    |
|             |    机    机    |
|             |    机    机    |
|             |    机    机    |
+鏡鏡鏡鏡鏡鏡鏡鏡鏡鏡鏡鏡鏡+              |
|                            |
|   +-----+     +-----+      |
|   | コマ4 |     | コマ5 |      |
|   +-----+     +-----+      |
|                            |
|                            |
|         +-----+            |
|         | コマ3 |            |
|         +-----+            |
|                            |
|                            |
|   +-----+     +-----+      |
|   | コマ1 |     | コマ2 |      |
|   +-----+     +-----+      |
|                            |
|                            |
+----------入口----+-----------+                                |
|                |           |
|       陳列室      |   階段      |
|                |           |
|                |           |
+------出口--+-----+----入口-----+                                     |
|                            |
|                            |
|       講演会場                 |
|                            |
|                            |
|                            |
+----------------------------+

講演会場から陳列室を経て売場に入ると、入口は閉じられる。 ぱっとみた限り、出口は見当たらない。 すると、コマで何かを買わないと出口に案内してもらえそうにない印象を与える。 この怖さはなかなかである。 図の上側に机があるが、これはいかにも商談をしそうなところで、 こちらに行くと何かものを買わないといけないような気がする。 ところがその机の側に向かうと左側には出口があるので、 ここは問題なく通れる。 鏡も曲者である。これで怖さが倍加する。このような配置を考え出した人を私は畏怖する。

なお、関連して国民生活センターの「消費者トラブルメール箱」集計結果(平成19年7月~9月分)(www.kokusen.go.jp) の中ほど、<旅行業法に抵触する可能性がある日帰り無料バス旅行の懸賞>を参照されたい。ここで通報者の 店は出口が一見してわからない造りだったを上で説明したつもりだが、どうか。

味の広州わさび漬センター

次はモンデ酒造というワイン工場に行ったが詳細は割愛する。工場が清掃中だったり工事中だったりしたためだが、 これはこれで工場の中が見られたのでありがたかった。清掃も、機器の更新も大事な工場の業務の一部なのだ。 もちろん、中小企業診断士の目で言っている。断じて酒飲みの目から言っているのではない。

その次はわさび漬の店である。 バスの中でこんな紙が配られる。

このツアーに参加のお客様限定
 わさび三昧   1ヶ400円→3ヶ1000円
 乾ブドウ    5袋→7袋1000
 信玄勝くり万頭 1ヶ630→2ヶ1000
 甲州ほうとう  3ヶ1050→4ヶ1000
             味の広州わさび漬センター

じつは、この紙を見せない場合でもこの割引が受けられる。ということは何だろう。 この店は、インターチェンジから近くにあり、バス旅行でない客も大勢いる。 なお、衛生上問題と思われることがあった。わさび漬が試食できるのはいいのだが、これを手のひらに取れというのである。 つまり、個人用のスプーンと皿をケチっているのだ。おまけに、手の汚れをぬぐうためのウェットティッシュでさえ用意していない。 こうまでしないともうけられないのだろうかと思うと暗澹とする。といいながらお土産のわさび三昧を買う私は非常にアボである。

教訓

そのあと昼食、植物園散策、チーズケーキ屋(みやげ買い)、諏訪大社(上社本宮、おやきのしつこい売りあり)と回った。 帰りは 21:00 ごろだった。

結論は、よほど物好きでなければ行かないほうがいいというものだ。 物好きなら一度は行ってみるべきだが、お金はいくらあっても足りないだろう。

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MARUYAMA Satosi