いらない人材 -- 中小企業診断士(休止中)勉強日誌(2011 年 2 月)

作成日: 2011-10-08
最終更新日:

グローバルを目指す経営者と新人

ある大規模小売業者の入社式で、最高責任者がこんなことを言ったと記憶する。 この会社のこの組織には誰それがいて、ああいうことならこの人に相談すればいい、 という社内を知った人がいる。そのような人材はわが社にはいらない。視野を世界広げ働ける人材を求めている。

この訓示を聞いて、違和感が異常に高まった。まず、このような人ばかりでは会社はなりたたない。 それに、この企業は(大規模ではあるが)小売業である。社内も知らずに、グローバルはないだろう。 私はそう思った。

もっとも、中小企業の立場ならば、それはそれで歓迎すべきかもしれない。大規模な企業が世界に向けば内部は空洞化するはずだ (それが証拠に地球空洞化説というのがある)、そうすれば足元で小回りのよさを生かして大企業の知らないところで稼ぎまくる、と。 ところが現実にはそうなっていない。このなぜかというと、きっとこの大企業でも社内を知った人が要るだろうし、 実際に存在するからだ。最高責任者はそれを知って認めたうえで、新人を挑発したとしか思えない。 もう一つの理由は、大企業はフランチャイズを運営することで成り立っているからだ。フランチャイズを支えているのは、 実際には中小企業の店主である。

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MARUYAMA Satosi