OECD 生徒の学力到達度調査 -- 中小企業診断士(休止中)勉強日誌(2010 年 12 月)

作成日: 2010-12-29
最終更新日:

OECD 生徒の学力到達度調査とは

OECD = 経済開発協力機構は、生徒の学習到達度を国際的に調査している。この調査は PISAと呼ばれ、 3年に一度行なわれ、その結果が報道される。 この結果はオリンピックよろしく国の順位も競わせるもので、日本も順位で一喜一憂している。

どんな土俵か

この PISA に関しては、その問題の妥当性が日本でも批判がされている。 ただ、新聞やテレビを見る限り、これらの批判は表には表れていないようだ。 そこで、少しこの場を借りて、どのような批判があるかを挙げてみよう。

私が最初に目にしたのは、土屋賢二氏による批判である。 講談社文庫から出ている「ツチヤ学部長の弁明」には多くのエッセイが載せられているが、 その中で異色なのが pp.84-105 の「社会人がもつべき最低限の知的能力」である。 土屋氏はこの文章で PISA の設問と解答を批判している。 これは氏が実際に解いてみての批判であること、氏が哲学者であることからその説得力は強い。

また、教員をなさっていた神原敬夫氏や応用数学の柴田勝征氏も批判を加えている。 これらの主張は一つ一つ吟味されるべきであるが、私は概ね的を射ていると思う。 ただ、やはり問題なのはマスコミで、せめてどんな問題が出たのかを転載し、 単純に順位を報道するだけでなく、内容も含めて説明する義務がある。

柴田氏によれば、朝日新聞は2009年度の OECD の問題の一部を載せたそうだが、 その問題の抜粋個所が不適切であったという。

中小企業診断士としての反省

これらの話から、中小企業診断士として何をすべきかを考えてみた。 複数の企業を診断するとき、 単一の視点だけではその企業の良いところと悪いところを正確に判断できない可能性があるのではないか。 また、切り口=設問も事前に考えておかないと、とんでもない目にあるのではないか、 ということである。(2010-12-29)

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MARUYAMA Satosi