中小企業診断士(休止中)勉強日誌(2008年12月)

作成日: 2008-12-27
最終更新日:

自動車産業の不況

今、日本は不況である。特に、自動車産業の不況が頻繁に報道されている。 不況で失業が増えたり、景気が冷え込んで悪循環が起きるわけだから、 景気をよくしたい、そう思う人は多いはずだ。私も景気がよくなってほしい、と願う。 しかし、自動車産業の景気がよくなることがいいことなのか、 私は疑問に思っている。

自動車産業というのは、波及効果の大きな産業である。 これは産業連関のデータから明らかである。だからこそ、 自動車産業の景気がよくなればよい、と思うのは当然のことである。 それになぜ異を唱えるかというと、 自動車の隆盛は必ずしも世の中の発展につながらない、と思うからだ。

自己紹介のページの中で、「運転免許について」 という小文がある。ここで言いたかったのは、 自動車なんかもっと少なくていいのではないか、ということだった。 人に危害を与えるし、物を壊すし、ガソリンという資源は浪費するし、 利点も多いけれど欠点はそれ以上に多い乗り物だ。 特に都会のようにただでさえ車が多い地区ではなおさらだ。

だいたい、車が売れなくなった、という報道はあるけれど、 車が買えなくなったので困ったという話は聞こえてこない。 そういった話を報道機関が拾い出してこないから、ということではないだろう。 つまり、車が売れなくなっても世界はなんら困らない、ということだ。 今までの車は、必要に迫られて買った車より、見栄や欲望で買ったものが多い、ということなのだろう。

車が減れば、排気ガスは減り、事故は減るだろう。 だから、車が売れなくなったことは私にとっては歓迎すべきことだ。

しかし、現実には不景気になっている。不景気になれば、自動車どころか、 食べるものや住むところの確保さえ、困難になる。これは困る。 自動車産業が不景気でも、世の中全体が景気をよくしていく、 そのような経済構造は可能なのだろうか。今回の不景気は、 経済構造をどのように設計し実践すべきかを問われる試練に思える。 (2008-12-27)


まりんきょ学問所中小企業診断士(休止中)勉強の部屋日誌≫ 中小企業診断士(休止中)勉強日誌(2008年12月)


MARUYAMA Satosi