現場と習慣 -- 企業診断ニュースを読む(2009年 11 月)

作成日: 2009-12-20
最終更新日:

当たり前のことをする

当たり前のこととは何か。いろいろあるだろうが、まずは「人を殺さない」から始まるだろう。 それからは、各人の考え方や環境で決まる。 たとえば、組織で働くとき、当たり前のことをする、ということがあるだろう。 当たり前とはどういうことだろう。人によって違うのではないか。

私の職場でも、現場のみんなは不平不満を持っている。それを一番受ける(と思っている)のが私のいる組織であり、 私である、という被害者意識がある。もっとも顧客から苦情を受ける組織ではないので、これはこれで良いことかもしれない。

私がすべき、当たり前のことしていないために、みんなの不平不満が生じたり、増えたりする場合がある。 これについては言い訳できない。しなければいけない。

私がグチらず、行なっていることがある。共用の会議室にあるディスプレイや電子黒板で、 使っていないのに電源が入っているのを見つけて、電源を切る作業である。 電源を切りましょうと告知するのは簡単だが、現場のみんなが素直に行なうとは限らない。 一人で行なっている。

また、シュレッダーのゴミも片付けている。普通の現場の作業はこうだ。 シュレッダーで裁断する最中、紙くずがたまり一杯になると自動停止する。するとカゴの入っている扉を開ける。 カゴにビニール袋があり、その中に紙くずが入っているが、作業者は交換しない。 その代わり、ビニール袋にある紙くずを下方に押し付ける。 そして扉を閉めて裁断可能になっていることを確認し、裁断を続ける。

現場は、袋の交換が面倒と思っているに違いない。事実、袋を出し、口を縛り、 袋から溢れた紙クズを新しい袋に入れ、交換することは時間がかかるし、面倒だ。 しかし、誰かがやらないといけないのだ。 シュレッダーが一杯になったら、現場の作業者で交換してもらいたいと思って行なっている。 しかし、ほとんど誰も行なおうとしない。背中を見せているつもりが、 丸山ならやってくれるだろうという逆の意味に取っているのかもしれない。 それなら逆効果だ。

こうやってグチを吐き出したら、あとはいいや。

現場は大切か

三現主義、という言葉がある。「現場、現物、現実」が大切になる、ということである。 記事で紹介されている言葉であり、これ自体は大いに結構である。しかし、実行できるだろうか。 この三現主義を唱えた人がいたが、この人は現場には行かず、ただ部下を働かせていただけだった (だいたい、この人は三現主義を説明しようとして現場、現物、と言い出して3つめの現が思い出せなかったのだから)。 そんなわけで、私はこの言葉を聞く度に恐ろしく思う。


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MARUYAMA Satosi